自宅に充電できる環境があれば日常ユースは電気のみで走れる
制度上のメリットからドイツ車で急増中のプラグインハイブリッドカー。国産でもトヨタ・プリウスPHVが二代目となり、大きな進化を遂げたことで話題を集めている。
【今さら聞けない】同じように見えてもじつは多いバッテリーの種類
プリウスPHVは、今回のフルモデルチェンジにより急速充電(CHAdeMO)にも対応、これにより国産プラグインハイブリッドのライバルといえる三菱アウトランダーPHEVに充電機能の面で並ぶことになった。
さらに、プリウスPHVには太陽光発電により駆動用バッテリーを充電するという機能がオプションで設定され、エネルギー多様性を地で行く近未来のクルマとなっている。
さて、プリウスPHVの進化ポイントとしてはバッテリー満充電からのEV航続可能距離が68.2kmと長くなったこともトピックスのひとつ。平均的なユーザーが一日で移動する距離について、ガソリンを使わずに十分にカバーするだけの能力を手に入れたのだ。
つまり、デイリーユースでは電気だけで走り、長距離ドライブはガソリン(給油)を併用することで充電待ちというタイムロスを最小限として移動することができるというわけだ。
逆にいえば、日常的に充電せずに使うのであれば、その実態は通常のプリウスと変わらず、プラグインハイブリッド化による価格アップのメリットは味わえない。プラグインハイブリッドカーを所有するという体験においても、充電を活用しないのはナンセンスだ。
つまり日常的に充電できる環境にあることはプラグインハイブリッドカーのメリットを活用するには必須といえる。前述のとおり、新型プリウスPHVは急速充電に対応しているので、近所に急速充電設備があれば、それを利用するという手もある。
しかし、コストを考えると、クルマを使わない時間に家庭で充電しておくことがメリットにつながる。つまり、普通充電で十分といえるのだ。
駐車場に充電設備を置くとなると、やはり自宅(一戸建て)に駐車場があるということが条件となるだろう。なお普通充電の設備は200Vであることが理想的だが、プリウスPHVについては100V/6Aでも充電可能となっている(エンプティ状態から満充電まで約14時間かかるが、カラになるまで使わないユーザーであれば一晩で充電できる)。設備改修にかかるコストも抑えることができるのはメリットだ。
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