クルマを真上から見たときのクランクシャフトの向きで判断する
エンジンの配置について、縦置き、横置きという表現がある。多数派でいえばFR(フロントエンジン・リアドライブ)は縦置き、一方で、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)は横置きとされていることが多い。
しかし、エンジンの縦・横の置き方は駆動方法とはまったく関係ない。その基準はレシプロエンジンの場合は、クルマを真上から見た時に、エンジンの主要パーツであるクランクシャフトが前後方向になっていれば「縦置き」、左右方向になっていれば「横置き」といった風に判断する。そしてほとんどのエンジンはクランクシャフト方向に長い。
実際、現在市販されているモデルで「横置きFR」というレイアウトは見当たらないが、横置きが主流のFFであっても、スバルやアウディなどに「縦置きFF」というレイアウトが存在する。
さらにエンジンを車体中央付近に置くミッドシップやボディ後端に配置するリヤエンジンになると、縦置き・横置きが混在してくる。
そうしたケースで、エンジンレイアウトについては縦置きのほうが有利なイメージもあるかもしれないが、そうとはいえない。車両サイズや出力によって最適解は変わってくる。
マルチシリンダーMR車はスペースの問題で縦置きが多い
たとえばミッドシップレイアウトで優劣を語ると縦置きに軍配を上げたくなるが、比較的コンパクトで、それほど出力を求めないのであれば、マスを車体中央に集中できる横置きのほうが有利という見方もできる。たとえば、ロータスの各モデルやホンダS660は横置きミッドシップだ。
もちろん、FFのパワートレインを基本的に流用できるというメリットもあり、運動性能の優劣だけで決められたレイアウトとは言えない面もあるだろう。
逆に、ハイパワーなミッドシップ(スーパーカーやレーシングカー)が、縦置きミッドシップを採用しているのは、高出力を発生する多気筒エンジンと、高トルクに対応するトランスミッションが大型になってしまうため、物理的に縦にしか配置できないという見方もできる。
なお、マルチシリンダーの横置きミッドシップとしては、ランボルギーニ・ミウラやホンダの第一期F1マシンなどV型12気筒エンジンを横置きレイアウトしていたクルマもあった。大型車でも、バスなどはノンステップ領域を拡大するために、エンジンを横置きとしているケースもある。
エンジンの縦置き・横置きというのはパフォーマンスのためだけでなく、パッケージングという視点から決められることも忘れるわけにはいかない。
(文:山本晋也)
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