一部パトロールカーにはカタログが存在する
日ごろ我々の安全を守ってくれる警察が運行している車両、それがパトロールカーだ。クルマを運転しているときにはできればお世話になりたくないパトカーだが、じつはチューニングされているとか、リミッターが外されているとかさまざまな噂が飛び交っている。果たして本当のところはどうなのだろうか?
一部パトロールカーに関しては、じつはカタログが存在する。もちろん一般には出回らないし、ディーラーでもらえるものではないが、そこに記載されているスペックを見る限り、同一仕様のエンジンであればとくに出力の数値に差異は見られないというのが現状だ。
また、最高速度についても、一般人が閲覧可能な書類には「推定180km/h」と記載されており、リミッターが作動することを暗に表している。
ただし、通常の車両に比べ電装品が多く装着されているため(無線や警光灯など)、バッテリーやオルタネーターは適宜強化されている模様だ。
また、仕様書には「トランクは、5年間に約1万回の開閉を行うことを想定して、必要な補強を施すこと」や「サスペンションは、トランクルームに常時約60kg以上積載し、かつ、昇降機構付き警光灯を搭載して5年間に約20万km走行できるよう必要な補強を施すこと」などの記載があるため、ベース車に比べてヘビーデューティー仕様のものが採用されていることが想像できる。
ちなみに、先日警視庁に日産・フェアレディZ NISMOが3台納入されたことがニュースになったように、メーカー純正のハイパフォーマンスカーが導入される例もある。
古くは神奈川県警のS30型フェアレディZ(さらに遡ると初代シルビアが第三京浜に配属されたこともあるが)や、埼玉県警のR33スカイライン4ドアGT-Rなどが知られた存在だろう。
そして最近、警視庁高速隊には、マークXのスーパーチャージャー仕様(+M スーパーチャージャー)が配属されたという情報がある。3.5リッターエンジンにモデリスタの手によってスーパーチャージャーが組み込まれ、360ps/50.8kgf・mの大出力を誇る車両なのだ。(写真はベース車両)
もちろん、この車両は悪質な違反者を取り締まるために導入されたもの。無謀運転をする物への抑止力という意味合いも持ち合わせているため、決して無駄遣いではないので悪しからず。
パトカーは我々一般市民の安全と平和を守る頼もしい存在であることを忘れてはいけない。
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