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ピレリ、カール・ルイスを用いた自社CMコピー“Power is nothing without control”を分析

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ピレリ、カール・ルイスを用いた自社CMコピー“Power is nothing without control”を分析

ピレリを象徴する「Power is nothing without control」

「Power is nothing without control (コントロールを伴わないパワーは、意味を成さない)」というピレリの有名なキャッチコピーは、25年間に渡って世界中で展開されたピレリの広告で使用され続けてきた。このほどピレリが発表した2018年の年間レポートでは、3人の国際的ライターによるエッセイと、ビデオや画像によってこの高名なキャッチコピーの様々な解釈を紹介している。

ピレリ、カール・ルイスを用いた自社CMコピー“Power is nothing without control”を分析

「Power is nothing without control」というキャッチコピーは、世界的フォトグラファーのアニー・リーボヴィッツ撮影による、赤いハイヒールを履いてスターティングポジションを取るカール・ルイスの写真とともに発表された。

この有名な写真は1994年にテキサスで撮影。「Power is nothing without control」というメッセージとともに、今や伝説的な広告として、ピレリの創造力を強烈にアピールした。

このキャッチに込められている意味は、「人生において権力(power)へのコントロール(control)が不可欠であることと同様に、クルマをコントロールする上で、タイヤがいかに重要か」ということ。また、この言葉は時代によって、また男性と女性によっても、様々な解釈が可能となっている。

カール・ルイスをはじめ、有名アスリートの広告起用

「Power is nothing without control」というメッセージが添えられたカール・ルイスの写真は、今日までピレリを特徴づけることになった非常にインパクトの強い広告キャンペーンだった。

アニー・リーボヴィッツの写真に続き、翌年にはテレビCMを制作。この映像は特撮の要素を加えて、ニューヨークを疾走するカール・ルイスを映像化している。その最後のシーンでは、カール・ルイスの足の裏がピレリP6000のトレッドパターンになっていた。

ピレリは1996年までカール・ルイスをイメージキャラクターとして起用し、その翌年、当時世界最速のフランス人女性陸上選手、マリー=ジョゼ・ペレクと契約。新しいCMでは、海上のモンスターや溶岩流などの危険を逃れながら疾走する女性スプリンターが描かれ、ここでも彼女の足の裏がピレリタイヤのトレッドパターンになっている。

1998年には、ブラジル人サッカープライヤーのロナウドを起用した CMを制作。後方から見たコルコバードのキリスト像に重ね合わせたようなロナウドのイメージは、広告の世界を超えたアイコンとなった。

3名の著名な作家によるパワーとコントロール

2010年以来、ピレリの年間レポートは芸術および文化に造詣の深い人々の参加によって、単なる業績報告書から企業の1年を物語るコミュニケーションツールへと変遷を遂げている。

2018年の年間レポートにおいて3人の作家、アダム・グリーンフィールド(Adam Greenfield)、リサ・ハルイデイ(Lisa Halliday)、J.R.メーリンガー(J.R.Moehringer) が、テクノロジー、スポーツ、カルチャーといったピレリが関連する分野におけるパワーとコントロールについての解釈を綴った。

テクノロジーの領域について、アダム・グリーンフィールドはこのように述べている。

「パワーとコントロールの違いを把握することは、現代において非常に難しい問題です。現代の独創的なテクノロジーは日ごとに我々にパワーを与えます。しかし実際には、我々はそのパワーをコントロールする術を学んでいません」

J.R.メーリンガーは、スポーツに関連する彼の寄稿の中で以下のように記した。

「我々は時として、偉大なアスリート、俳優、医師、起業家などのみが特別なパワーを授けられたのだと勘違いしがちですが、実は、誰もが特別なパワーを持っているのです。成功者は、パワーに対して持続性のある一貫したコントロールを行う方法を見出した人々なのです」

リサ・ハルイデイは、芸術と文化に関する寄稿『Hurrying Slowly』の中で、次のようにコメントした。

「芸術は、意識の中の旅です。これは、アーティストと鑑賞者、パフォーマーと観客、著者と読者など、それぞれ双方の立場に当てはまること。そのような旅を推進するパワーは、コントロールなくして意味はありません。なぜならコントロールこそが、芸術的なポテンシャルに道を与えるからです」

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