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なぜ? 日本ではそこまで速度出せないのに速度表示が「時速180km」である理由とは

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なぜ? 日本ではそこまで速度出せないのに速度表示が「時速180km」である理由とは

■安全な走行のために守るべき高速道路の速度制限とは?

 長距離の移動などで使う機会のある高速道路。一般道よりも速度域が高いことは広く認識されていますが、場所によってその法定速度は異なっています。
 
 では、高速道路では時速何キロまで出して良いのでしょうか。

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 一般的に、自動車専用道路の総称として高速道路と呼びますが、大きく「高速自動車国道」と「自動車専用道路」に分類されています。
 
 高速自動車国道とは、全国各地を繋ぐ高速道路ネットワークのことを指し、基本的に交差点がなく、一般道路からの入出はインターチェンジなどで行っています。

 一方で、自動車専用道路の正式名称は「一般国道自動車専用道路」と言い、円滑な地域交通を目的として建設され、その距離は比較的短くなっています。

 高速自動車国道の最高速度は、大型乗用自動車・中型自動車・準中型自動車・普通自動車および大型自動二輪車・普通自動二輪車は、基本的に100km/hと定められています。

 最近では、新東名高速道路や東北自動車道など、一部の高速道路では120km/hまで最高速度が引き上げられており、100km/h以上の速度で走行できる区間も存在。
 一方、自動車専用道路の最高速度は、場所によって70km/hや80km/hに引き上げている区間も存在しますが、速度標識が無い場合は原則として一般道路と同様の60km/h以下に規定されています。また最低速度の規定はありません。

 また自動車専用道路のひとつとなる首都高速道路では、区間によって細かく速度制限が設けられており、40km/hや30km/hの区間も存在しています。

 さらに三輪自動車やけん引自動車、特定中型自動車など特定のクルマにおいての最高速度は80km/hとなり、一方で、消防車や救急車といった緊急車両は、走行に緊急性を要すると考えられるため、最高速度が100km/hと定められています。

 このような最高速度は一概にすべての場合に適用されるのではなく、道路交通法第22条には「道路標識等により最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を守り、指定されていない道路では政令で定められた最高速度を守るように」と記されています。

 よって、標識や標示によって別に速度制限が設けられている場合には、道路交通法施行令に記された速度ではなく、その標識などの指定に従う必要があります。

 首都高速道路株式会社の広報担当者は、最高速度や速度超過について次のように話しています。

「走行時には、規制速度を守りつつ、周りの交通の流れに沿った運転をしていただけるようお願いいたします。

 なお、首都高速道路での事故の主な原因のひとつは速度超過によるものです。

 速度超過によりカーブ区間や分合流部での施設接触事故が発生しているため、規制速度を守って、安全運転をお願いします。

 とくに雨天時は、スリップ事故が発生しやすいので、いつも以上に速度超過にご注意願います」

■最高速度以上に速度が出せるのはなんで?

 速度域が高いとされる高速自動車国道や自動車専用道路でも最高速度は120km/hまでと制限されています。

 しかし、市販車のなかには、スピードメーターの目盛りが180km/h(軽自動車は140km/h)まで表示されているモデルも存在しています。

 これについて「道路交通法で120km/hが最高速度と決まっているのにどうして?」と感じる人もいるかもしれません。

 では、なぜ国産の普通車のスピードメーターは180km/h表示となっている場合が多いのでしょうか。国内自動車メーカーの担当者は次のように話します。

「速度表示が180km/hなのには諸説あります。ひとつは、日本自動車工業会が自主規制のために定めたということです。

 これは、かつての『普通車の280馬力規制』や『軽自動車の64馬力規制』と同様に、過激な馬力や速度を抑制するという考えのもと、速度表示についても足並みを揃えたのだと考えられます。

 また、180km/hになった要因としては、高速道路の登り勾配で一般的な法定速度となる100km/hで走行できるのが平地において189km/hだったというものが挙げられます」

※ ※ ※

 なお、輸入車を始め、レクサス「NX」は260km/h、レクサス「RC F」や日産「GT-R」は340km/hなどと高い速度を表示していることがあります。

 これらは、ドイツの「アウトバーン(一部に速度無制限区域あり)」など、200km/h以上で走行する可能性のある国での販売を考慮しているためです。

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