中国との継続的なコミットメントを反映
ロールス・ロイスは2024年4月25日に中国・北京で開幕した「北京モーターショー2024」に向けて、「スピリット・オブ・エクスプレッション」と題された「ファントム エクステンデッド」、「スペクター」、「ゴースト エクステンデッド」のビスポークモデルを発表しました。エクステリアのカラーは、どれも中国の顧客が訪れる世界各地の植物や風景からインスピレーションを得ており、ロールス・ロイスにとって重要な市場のひとつである中国との継続的なコミットメントを反映しています。
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世界中の風景からインスピレーションを受けて表現
ロールス・ロイスは2024年4月25日に中国・北京で開幕した「北京モーターショー2024」に向けて、ビスポークモデルである「スピリット・オブ・エクスプレッション」を公開した。これらのユニークなビスポークモデルは、超高級品を求める中国の顧客のためにデザインされ、製作された。たとえば、エクステリアカラーはシチリア島のビーチからボラカイ島の日没まで、中華圏の顧客が好む世界中の風景からインスピレーションを得て表現される。
これらのモデルは、2023年にオープンしたばかりの上海のロールス・ロイス・プライベートオフィスから誕生した初のビスポークモデルであるということも注目するポイントであろう。グッドウッドと上海のプライベートオフィスに常駐するビスポークデザイナーとのコラボレーションの一環として、デザインされている。プライベートオフィスは現在、グッドウッド、ドバイ、上海の3拠点で運営され、才能あるクリエイターが常駐する。また、2024年にはさらに国際的な展開が予定される。では、今回発表された3台のモデルを紹介しよう。
ファントム エクステンデッド マグネティズム
ロールス・ロイスの最高峰モデルを現代的に解釈したモデルが「ファントム・エクステンデッド マグネティズム」である。エクステリアは、月明かりに照らされたビーチの砂の色からインスピレーションを得たカラ・ルナ・サンドと、広大な海と真夜中の空が出会う水平線の深遠な輝きを連想させるカビラ・ブルーの2トーンで仕上げられる。
インテリアは768個のガリレオブルーと576個のホワイトが手作業で配置された星のモチーフで装飾され、さらに8個の流れ星はアニメーション化される。ギャラリーの作品は合計4万3096針からなり、テクスチャーのある表面の光と影の相互作用を最大限に活かすように配置される。ドアのウッドパネルは、オープンポアのオブシディアン・アユースの化粧板を使用し、自然な木目を活かした現代的で手触りのよい仕上げとなっている。
スペクター エスカピズム
「スペクター エスカピズム」の大胆なカラーリングは、南米の熱帯地方からインスピレーションを受けている。エクステリアは、幸運をもたらすと信じられているランタナの鮮やかな赤をイメージ。上部セクションとコーチラインは、より落ち着いたテンペスト グレーでレンダリングされている。
インテリアは、セルビーグレー、パープルシルク、サンセットのレザーを組み合わせる。シートのパイピング、コントラスト・ステッチ、ヘッドレストのモノグラムにもサンセットが採用。オブシディアン・アユースの化粧板は、パープルシルクのステアリングホイールのスポークにまで及んでおり、パープルのインストルメントパネルがさらに引き立てる。
スターライト・ヘッドライナーは、サンセットの色合いの960個の光ファイバーで形成される。
ゴースト エクステンデッド エクスプレッショニズム
エクステリアのボラカイブルーは、フィリピンのボラカイ島に沈む夕日からインスピレーションを得ている。さらに、手描きのライムグリーンのコーチラインがアクセントとなり、ボラカイ島の豊かな熱帯の動植物をあらわす。
インナードアポケットには、天空のモチーフが刺繍で施される。制作した職人は2種類のステッチ技法を用い、ステッチの方向と角度を注意深く交互に変えることで、刺繍はポケットのカーブを強調し、微妙な立体感を生み出している。合計10万4268ものステッチが4つのドアすべてに施される。スターライト・ヘッドライナーは、ドアの刺繍模様を模倣した、風になびくシルクのような鮮やかで抽象的な波模様を表現する。
AMWノミカタ
ロールス・ロイスのビスポークモデルにはいつも驚かされる。日本人の美意識とは遠くかけ離れているようにも感じるが、作品をつくり切るということは現代的でクールで正義なものとして捉えなくてはいけない感情になる。本文でも触れたが、各国のロールス・ロイスのプライベートオフィスには才能あるクリエイターが常駐している。それは、顧客と深く関わりビスポークの提案力を高めることを目的にしているのだという。
ここまで徹底した取り組みは、頂点に君臨するブランドだからできる余裕の遊び心からくるものなのか、頂点だからこそ当然おこなう製造のプロセスなのかはわからないが、いずれにしろ、その姿勢や作品に触れ、「さすがはロールス・ロイス」と言わざるを得ない。ぜひ、画像ギャラリーからすべてのディテールをご覧いただきたい。
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