東京オートサロンに出展され注目を集めていた日産 エクストレイル「クローラーコンセプト」。だが、それより2カ月前に開催されたアメリカSEMAショーで公開された日産の試作車「プロジェクト・ラギッド・ローグ」も要注目のカッコよさだ!!
※本稿は2024年2月のものです
文/ベストカー編集部、写真/NISSAN
初出:『ベストカー』2024年3月10日号
カーボンフェンダーにリフトアップ!! オフロード仕様のエクストレイルをNISMOが作る! 「ラギッド・ローグ」は市販化熱望のデキ
■ラギッド・ローグにぞっこん!
アメリカSEMAショーで公開された「プロジェクト・ラギッド・ローグ」。ラギッドとは「無骨な、頑丈な、粗削りな」というような意味
日産エクストレイルといえば、東京オートサロンに出展された「クローラーコンセプト」が注目を集めたが、それより2カ月早く開かれたアメリカSEMAショーに、日産は「プロジェクト・ラギッド・ローグ」という試作車を出展したことをご存知だろうか。
ローグというのはエクストレイルの北米での名前。だからローグのカスタマイズは、ほとんどエクストレイルでも通じると思って間違いない。
SEMAショーのローグだが、ベースとなったのはマイナーチェンジされた2024年版ローグ。このマイチェンは近く日本のエクストレイルにも行われるはずだが、外観ではより迫力を増したフロントマスクが特長。「ラギッド・ローグ」はそれを上手に活かしているのだが、こいつがまたしびれるほどかっこいいのだ。
現在のエクストレイルはe-POWERに電制4WDを組み合わせたこともあって、上質で優等生的な雰囲気を持つ。ところがラギッド・ローグは、そんなイメージをかなぐり捨てて、初代エクストレイルにも通じるタフさやワイルドさを前面に押し出している。
その中身だが、まず目を引くのが足元。足回りを3インチリフトアップしてヨコハマ・ジオランダーのM/T・G003(275/65R18)を組み合わせ、カーボン製のフェンダーフレアで全幅を広げている。
■NISMO製のカスタムパーツを多数使用
ブラックのグリルにNISMO製補助ライトが映える
フロントマスクはブラックを基調とする精悍な顔つき。マイチェンで拡大したバンパー開口部やバンパーガード、補助ランプなどがあいまって、スパルタンな印象を生んでいる。
こうした各部のカスタムに多数採用されているのが、NISMO製パーツだ。
リフトキットサスペンションやブロンズ色の18インチホイール(ブラックもあり)、センター出しのデュアルエキゾースト、バンパーガード、ドライビングライト付きルーフラックなどなど、内外装のあちこちにNISMOパーツが使われているのだ。
こうなるとどうしても勘繰りたくなるのが「これらのパーツは市販されるのでは?」ということ。
さすがに全幅が変わってしまうカーボンファイバー製のフェンダーフレアなどは無理だろうが、2色が用意されるホイールやエアロパーツ、さらにはオフロード系の各種装備については、日産の売る気満々な意欲を感じるのだ。
となればこれはもうラブコールを送るしかない。北米市場だけでなく日本のエクストレイル向けにも、ぜひともこれらのパーツ群を発売してほしい。もう一度言おう。NISMOさん、発売してください!
■本物のクローラーも登場!
エクストレイル・マウンテンレスキュー。イタリアのチェルビニアというスキー場に展示された
東京オートサロンの「エクストレイル・クローラーコンセプト」は、本物のクローラー(いわゆるキャタピラ)を装着してるわけじゃなかったが、なんと欧州日産が本物のクローラー仕様を作ってしまった。それが「エクストレイル・マウンテンレスキュー」。
このクルマは、日産が誇る電制4WD「e-4ORCE」を生かした山岳救助車。クローラーによって23cmもアップした車高が勇ましい。お世話にはなりたくないが乗ってみたい!
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