元祖高級ミニバンといえば初代エルグランドと言われているが、じつはその前にラルゴが存在していた。セドグロのグランツーリスモを彷彿とさせる丸目4灯ヘッドライトなど、当時のミニバンとしてはかなり思い切ったデザインというのもバカウケ。しかも上級グレードですら275万円だったのだ。
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
今見ると小っさ!! セドグロ風の顔もイイね!! エルグランドの先祖ラルゴってもしや爆安だったんじゃないか説
■これぞ元祖高級ミニバン!! セレナより豪華シートで超絶煌びやか
当時のミニバンが商用バンベースが基本であり、ラルゴのような乗用車的かつ高級感ある内装ってだけでも超新鮮だったのだ
高級ミニバンの元祖と言えば日産のエルグランドだが、エルグランド登場前の上級ミニバンとして存在していたのが、ラルゴだった。
もともとは小型商用車/ミニバンのバネットの上級車種、バネットラルゴとして1982年に登場したモデルであった。
1993年5月に3代目モデルにフルモデルチェンジを実施したタイミングで車名をラルゴに改めている。今回はそんな上級ミニバンの元祖でもあるラルゴを振り返ってみたい。
1993年5月に登場したラルゴは、1991年6月に先行して登場していたバネットセレナのシャシーを流用。
5ナンバーサイズのセレナに対しラルゴは余裕のサイズの3ナンバーサイズの専用ボディを与えられていた。
そのためシートの座面長をセレナよりも長いものにするなど上級車種らしい配慮がなされており、ゆったりとした室内空間を味わうことができるものとなっていた。
■もはやセドグロのミニバン!? 丸目4灯も超絶イイぞ
カンガルーバーも純正オプションに設定されており、SUV仕立てにするのもアリだった
開発コンセプトは「高質で快適なドライバーズワゴン」で、運転席は囲まれ感のあるコックピットのようなものとなっていた。
セレナよりも大排気量となる2.4Lのガソリンエンジン(2Lディーゼルターボも設定)でゆとりある走りを楽しむことができたのも特徴だった。
もともとはファミリー層や上級セダンから乗り換える中高年層をターゲットとしており、落ち着いたボディカラーや高級感のあるツートンカラーなどをラインナップしていた。
そんなラルゴだったが、1995年8月にオーテックジャパン(当時)が手掛けるカスタマイズモデル「ハイウェイスター」が登場。
現在も続くハイウェイスターの名前を初めて冠したラルゴハイウェイスターは、高級感のあるラルゴにスポーティなエアロパーツなどを組み込んだことが当時としてはかなり斬新であった。
若いユーザーにも人気を博したことで納車待ちが長引いたことで、元々はオーテックで架装をしていたところ、生産工場での完成車両に切り替えられたという逸話があるほどだった。
さらにハイウェイスターが人気を博したことで1997年10月にはハイウェイスターをベースに専用の丸目4灯ヘッドライトを採用した「ハイウェイスターツーリング」も追加されている。
■275万円という爆安!! 今思えばサイズも手ごろだった
そんな上級ミニバンとして一定の評価を集めたラルゴだが、人気の要素全部乗せと言っても過言ではないハイウェイスターツーリングであっても約275万円(2.4Lガソリン・2WD)と今では考えられないほどリーズナブルだった。
また3ナンバーサイズのボディも全幅は1745mmと現代の水準からしてみればそこまで大きいワケでもないという点は、登場から30年という時間の流れを感じざるを得ない部分と言えるかもしれない。
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みんなのコメント
どちらかといえばバネットだろ?
別に安い車じゃないし・・・
なんで車関係の記事って変なの多いんだ??