現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 7人乗りのBセグ車という奇跡:キューブキュービック

ここから本文です

7人乗りのBセグ車という奇跡:キューブキュービック

掲載 更新
7人乗りのBセグ車という奇跡:キューブキュービック

コンパクトなのに7名乗車ができる3列シート車。狭い日本ではいかにも使い勝手が良さそう。しかも、デザインが好評で人気だったクルマに設定された仕様。キューブキュービックとはそんなクルマだった。

 現行キューブはだれがどう見ても先代の面影を強く残していて、それはつまり先代キューブがヒット作だったことを示す。「クルマのお部屋化」なんて少々揶揄気味に言われていた頃に、それを逆手に取ってかそれとも無意識にか、とにかく機能的かつおしゃれな空間としてのキャビンというコンセプトを打ち立て、優れたパッケージングとキャラクターの立ったエクステリアデザインで、老若男女を問わずに支持されたクルマだった。自身の経験を振り返っても、Z11型キューブを街中で初めて見たとき、対向車として走ってきたそのクルマに「ななななんだあのクルマは? 格好いい!」と急ブレーキをかけてしまい、後続車に怒られたのを思い出す。

編集部にカジャーがやってきた!〈ルノー・カジャー長期リポートVol.1〉

 そんなキューブにストレッチ版のキュービックが登場したのは、キューブデビューから11ヵ月後のこと。先述のように、真四角のようなキャビン構成という優れたパッケージだっただけに、3列シート仕様というキーワードはいかにも魅力的だった。「キューブキュービック」というネーミングのセンスの良さと言ったら!



 キュービックの3列目シートは先般紹介したパッソセッテ/ブーンルミナスと比べても少々窮屈そう。2列目シートは前後スライド機能が備わっていて、キュービックの室内写真はキューブと比べると前に送られているのがわかる。それをもってしても3列目のフットスペースは相当に小さい。
 とはいえ、このサイズのクルマにおいて「3列目が使い物にならない」と言うのはあまりに野暮というもの。そもそもの絶対的な寸法を考慮してほしい。このクラスで3列シート車を仕立てようと思ったその心意気に乾杯である。

 さて、一見しただけでは違いがわからないキュービック/キューブだが、実際に横比較してみると結構長さが異なるのがわかる。

全長3900 × 全幅1670 × 全高1645 × 軸距2600mmがキュービック。
全長3730 × 全幅1670 × 全高1540 × 軸距2430mmがキューブ。

ホイールベースが170mm伸びていて、それがそのまま全長延長になっているという設計である。

 日産も、常時設営としての3列目シートではなく、高いユーティリティ性能を訴求していた。普段は荷室床面として用いながら、いざというときにはシートにもなるという使い方である。

 乗降性については並といったところか。とはいえ、2ドアクーペの後席に乗り込むことを考えればキャビンの高さがあるのでさほど困難ではないだろう。上の室内比較写真を見ても、2列目座面横に乗降時にも用いるティルトレバーが備わっているのがわかる。

 運転席の眺望は非常に良く、これはAピラーが立っていてしかも根元がドライバーの近くにあることが効いているだろう。車体がスクエアで四隅の把握がしやすいのも大きな助け。頭上空間が広いので高めのポジションをとれば非常に安心してドライブできる。

 日産はこのキューブを皮切りにモダンリビング × クルマという方向性を強め、続くティアナでも非常にクリーンでモダンなインテリアが話題を呼んだ。キュービックにおいても、なんとあのテレンス・コンラン卿が着目。2003年の東京ショーに「キューブ キュービック + コンラン&パートナーズ」として出品された。

 結構な人気で街中でもよく見かけたキュービックだったが、なぜか現行キューブへのフルモデルチェンジに当たっては設定がなく、それきりになってしまった。このサイズの7名乗車コンパクトカーとしてはまだまだ着目の一台である。

こんな記事も読まれています

レッドブル、フェルスタッペンのマシンに”大きなダメージがあった”と説明。しかし本人は気付かず?「僕としては変わった感じはしなかったけど……」
レッドブル、フェルスタッペンのマシンに”大きなダメージがあった”と説明。しかし本人は気付かず?「僕としては変わった感じはしなかったけど……」
motorsport.com 日本版
初代レオーネクーペや4WDのエステートバンなど…2024年春季スバルレオーネオーナーズクラブ渡良瀬ミーティング
初代レオーネクーペや4WDのエステートバンなど…2024年春季スバルレオーネオーナーズクラブ渡良瀬ミーティング
レスポンス
レイズの新世代スポーツホイール「NE24」に「ストロボデザインデカール」を配したモデルが登場
レイズの新世代スポーツホイール「NE24」に「ストロボデザインデカール」を配したモデルが登場
Auto Messe Web
癒やしの輸入車ツーリング旅は[ディーゼル+マイルドハイブリッド]上質なオールラウンダーで
癒やしの輸入車ツーリング旅は[ディーゼル+マイルドハイブリッド]上質なオールラウンダーで
グーネット
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(6)】新型ランドクルーザー250を70や300と比較試乗してみたら、タフな走りの理想形が見えてきた
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(6)】新型ランドクルーザー250を70や300と比較試乗してみたら、タフな走りの理想形が見えてきた
Webモーターマガジン
フェラーリ・デイトナの再来か? 新型スーパースポーツ「12チリンドリ」はV12エンジン搭載で830馬力!
フェラーリ・デイトナの再来か? 新型スーパースポーツ「12チリンドリ」はV12エンジン搭載で830馬力!
くるくら
ザウバー代表、サインツJr.との契約交渉を認める。しかし「まだまだ時間はある。ボッタスや周も含めて話をしている」
ザウバー代表、サインツJr.との契約交渉を認める。しかし「まだまだ時間はある。ボッタスや周も含めて話をしている」
motorsport.com 日本版
トヨタ『4ランナー』新型...最新技術と高い耐久性の両立
トヨタ『4ランナー』新型...最新技術と高い耐久性の両立
レスポンス
「なんじゃこりゃ?」といわれるのも仕方なし! クセ強すぎて一般人は受け入れ不可能なデザインのクルマ4選
「なんじゃこりゃ?」といわれるのも仕方なし! クセ強すぎて一般人は受け入れ不可能なデザインのクルマ4選
WEB CARTOP
ホンモノもあれば雰囲気だけの「なんちゃって」もあったなぁ……一時期プチブームになった「和製ユーロ仕様」の国産車5選
ホンモノもあれば雰囲気だけの「なんちゃって」もあったなぁ……一時期プチブームになった「和製ユーロ仕様」の国産車5選
WEB CARTOP
「し」はイメージ悪い? 車のナンバープレートで使われない「ひらがな」がある理由とは
「し」はイメージ悪い? 車のナンバープレートで使われない「ひらがな」がある理由とは
乗りものニュース
まもなく日本上陸! 650馬力のAWD高性能スポーツモデル 新型「アイオニック5 N」ってどんなクルマ?
まもなく日本上陸! 650馬力のAWD高性能スポーツモデル 新型「アイオニック5 N」ってどんなクルマ?
VAGUE
マイアミ勝利で疑い払拭! ノリス「自分が勝つ瞬間が来ることを心配したことはなかった」
マイアミ勝利で疑い払拭! ノリス「自分が勝つ瞬間が来ることを心配したことはなかった」
motorsport.com 日本版
零戦スタイルをまとったスカイライン! 地上の戦闘機には鹿児島育ちのオーナーの平和への願いが込められていた!! 【大阪オートメッセ2024】
零戦スタイルをまとったスカイライン! 地上の戦闘機には鹿児島育ちのオーナーの平和への願いが込められていた!! 【大阪オートメッセ2024】
WEB CARTOP
ノリスが悲願のF1初優勝「『ランド・ノーウイン』と呼んでいた人たちが間違っていたと、ついに証明できた」F1第6戦
ノリスが悲願のF1初優勝「『ランド・ノーウイン』と呼んでいた人たちが間違っていたと、ついに証明できた」F1第6戦
AUTOSPORT web
ボルボXC40が仕様変更。特別限定車として「プラスB3セレクション」も発売
ボルボXC40が仕様変更。特別限定車として「プラスB3セレクション」も発売
カー・アンド・ドライバー
出場停止近づくマグヌッセン、僅か5戦でペナルティポイント10加算「コメントしない方がいいかな」
出場停止近づくマグヌッセン、僅か5戦でペナルティポイント10加算「コメントしない方がいいかな」
motorsport.com 日本版
ついにグリルが光る!BMW『iX』初の大幅改良へ、パワーも飛距離も大刷新
ついにグリルが光る!BMW『iX』初の大幅改良へ、パワーも飛距離も大刷新
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

152.3181.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.061.1万円

中古車を検索
キューブキュービックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

152.3181.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.061.1万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村