釣り仕様としてフル回転中のマツダ『CX-8』を高音質にシステムアップした岡本さん。荷室をスポイルせずにDSPアンプなどをインストールするために積極的に床下スペースを活用した。広島県のリクロスが手がけたインストールスタイルの詳細を見ていくこととした。
◆釣り仕様のCX-8に対してオーディオユニットは
そのほとんどをラゲッジフロア下にインストール
大好きな釣りやレジャーの相棒として大活躍中のCX-8。広いラゲッジルームや快適なキャビンを活用して、クルマを使った遊びをエンジョイ中の岡本さん。特に釣りは月間20日も出かけるほどの入れ込みぶり。取材当日も撮影後にはそのまま釣りに出かけるスケジュールを組むほどで、その本気ぶりがうかがい知れた。
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釣り仕様として活用するCX-8なので、とにかく釣り道具を積載するラゲッジスペースは犠牲にできない。しかし同時にオーディオ好きでもある岡本さんはその両立を目指してインストールを開始。「ラゲッジに十分な量の釣り道具を置けるようにオーディオユニットをインストールして欲しい」とリクエストしてでき上がったのがこの取り付けスタイルだった。
でき上がった仕様を見るとラゲッジフロア上に設置されているのはサブウーファーのみ、DSPアンプやサブウーファー用のパワーアンプなどのユニット群はフロア下にすべて収めるヒドゥンインストールを実施。高音質と釣り仕様の両立を見事に成し遂げている。
◆ラゲッジのフロア下にはDSPアンプをはじめ
高音質化に必要なユニット類をまとめて設置
ラゲッジのフロアパネルを開けると床下スペースに数多くのユニット群が収められているのが見える。フロントスピーカーに採用したフォーカル・ユートピアMの3ウェイスピーカーをドライブするDSPアンプにはヘリックスのP-SIX DSP MK2をチョイス。高機能な調整機能を備えつつ、精度の高い増幅が可能なハイクオリティなDSPアンプとして定評のあるモデルを中心に据える。DSPアンプとしては比較的大型の同モデルだが、ラゲッジのフロア下に整然とレイアウトされている。
さらにユートピアMのサブウーファーをドライブするのはカロッツェリアのパワーアンプ・PRS-D800。小型で高性能であることが定評のモデル。限られたスペースへの設置でも威力を発揮する同モデルは、CX-8のフロア下の設置でもスペース効率良く収まった。
さらにパワーアンプの動作を安定させるキャパシターにはBA LaboのBE-101を設置する。余裕のある駆動力を引き出すことでパワフルで厚みのあるサウンドを再現するシステムとした。またKOJOテクノロジーやサウンドサスペンションの電源系の周辺パーツを適材適所で用いるなど、電源供給を安定させシステムのポテンシャルをフルに引き出すセットアップにも余念が無い。
◆デザイン処理も施しラゲッジのアクセントに
ユートピアMのサブウーファーで低音を充実させる
通常の状態でリアハッチを開けるとラゲッジに設置されているのはサブウーファーのみだ。このエンクロージャーは以前乗っていたクルマから移設したもので、サイズ的にもラゲッジを大きくスポイルすること無く、余裕の低音再生が可能なので引き続き利用している。エンクロージャーの側面には凹凸+グレーの人工スエードを使った造形が施されるなど、ラゲッジにアクセントを加えるデザインパーツになっている点もポイントだろう。
用いたサブウーファー・ユニットはフォーカル・ユートピアMのSUB10WM、クオリティの高い低音再生を可能にする250mm口径のサブウーファーで、フロントに採用されているユートピアMのスピーカー群とのサウンドマッチングも完璧なモデル。
ヘビーな釣りマニアである岡本さんが、オーディオ仕様はもちろん釣り仕様としても満足できるクルマ作りを目指したCX-8。ラゲッジのフロア下を活用したインストールが見どころとなった。今後はさらなる高音質を目指して単体DSP+パワーアンプの組み合わせも模索中、その進化も今から楽しみだ。次回の後編ではフロントまわりのインストールを紹介して行くこととしよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
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