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昔のクルマってやっぱりおもしろい!? ユニークな日産車3選

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昔のクルマってやっぱりおもしろい!? ユニークな日産車3選

■かつて販売された日産のユニークなモデルを振り返る

 日産の現行ラインナップは、かつてに比べるとだいぶ車種が整理されてしまいましたが、なかなかバラエティに富んでいます。

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 2021年8月には「GT-R」の2022年モデル(価格を発表)や、新型「フェアレディZ」の正式発表も控えており、さらに新型EVの「アリア」も予約が始まるなど、まだまだ目が離せません。

 一方で、かつての日産車のなかには、かなり面白いモデルも存在していました。そこで、ユニークな日産車を、3車種ピックアップして紹介します

●240RS

 1979年に登場した3代目「シルビア」は2代目から大きくデザインを変え、シャープなスタイリングのスポーティなクーペ/ハッチバックに生まれ変わりました。

 そして1982年には、この3代目シルビアをベースにしたモータースポーツ専用車両として、「240RS」が発売されました。

 240RSはグループB車両で戦われた世界ラリー選手権(WRC)に参戦するために開発された市販モデルで、その公認を得るために200台を製造。

 外観はシルビアのクーペ(ハードトップ)とシルエットは共通ですが、ラジエーターを積極的に冷やすために大きく拡大されたフロントグリルと、スクエアなデザインの大型オーバーフェンダーが装着され、まさに戦闘マシンと呼べる迫力あるボディを実現。

 内装では快適装備というとヒーターくらいで、インパネには各メーターとグローブボックスがあるだけのスパルタンな仕様でした。

 エンジンは2基の50Φソレックスキャブレターを装着した2.4リッター直列4気筒DOHC「FJ24型」で、240RS専用に開発され最高出力240馬力を発揮。実際のWRC仕様では275馬力までパワーアップしていたといいます。

 しかし、当時のWRCでは過給器付きエンジンの4WD車でないと勝てない状況で、自然吸気エンジンでFRだった240RSはすでに時代遅れであり、目立った成績は残せませんでした。

 なお、240RSは今も愛好家が存在し、ナンバーを取得して公道走行が可能な個体も現存しています。

●マーチBOX

 1982年に発売された日産の次世代エントリーカー「マーチ」は、安価な価格とシンプルなデザインが高く評価され、日本だけでなくグローバルカーとして欧州でもヒットしました。

 そして、1992年に2代目が登場すると、外観のデザインが直線基調だった初代に対し曲面を多用したやわらかなフォルムに一新。3ドアハッチバックと5ドアハッチバックに加えてカブリオレが設定されるなど、初代以上の人気を獲得。

 さらに1999年には、ユニークな派生車としてステーションワゴンの「マーチBOX」が登場しました。

 ベースは5ドアハッチバックでホイールベースは変えず、荷室部分を240mm後ろに延長することでステーションワゴン化されました。

 ボディサイズは全長3980mm×全幅1585mm×全高1450mmと非常にコンパクトで、ベースに対してルーフを25mm高くすることで室内空間を拡大するとともに、広い荷室を確保。

 また、マーチBOX専用で「ダブルフォールディングシート機構」が採用され、リアシートを折りたたむとフラットな荷室が出現しました。

 搭載されたエンジンはベース車と同じ60馬力の1リッターと85馬力の1.3リッターの直列4気筒で、トランスミッションは4速ATとCVTです。

 マーチBOXは優れたユーティリティを持つコンパクトなステーションワゴンでしたが、残念ながらヒットすることなく3代目マーチの登場とともに2002年で生産を終了。シリーズのなかでも異色のモデルとして知られています。

●ミストラル

 1990年代の初頭に、国内市場ではRVブームが起こりました。「RV」はレクリエーショナル・ビークルの略で、クロスカントリー4WD車、ステーションワゴン、ミニバンなどが該当。

 なかでもクロカン車はRVブームの主役であり空前の大ヒットを記録し、各メーカーとも次々とクロカン車を発売したほどです。

 そんな流れをキャッチアップした日産は、「サファリ」「ダットサントラック」「テラノ」を展開して、どのモデルもヒット。さらに次の一手として1994年に発売されたのが「ミストラル」です。

 ミストラルは初代テラノをベースに、主に欧州向けに開発されたクロカン車で、スペイン工場で生産されて日本では輸入車として販売されました。

 車体の構成はテラノと同じく強固なラダーフレームにステーションワゴンタイプのボディを架装し、バリエーションは当初ロングボディ3列シートの4ドアのみの設定でしたが、後に2ドアのショートボディが追加されました。

 外観はいかにもクロカン車というテラノに対して都会的なデザインで、足まわりのセッティングも欧州での使用を考慮してオンロード走行を重視するなど、直進安定性や乗り心地の良さを追求。クロカン車ながらユニークなコンセプトでした。

 国内仕様では2.7リッター直列4気筒OHVディーゼルターボエンジンと4速ATの組み合わせのみと、悪路走破性の高さよりもシティオフローダーというイメージです。

 1997年のマイナーチェンジではフロントフェイスが一新され、かなりアグレッシブなデザインを採用。

 しかし、シンプルなデザインのテラノの人気が圧倒的で、さらにRVブームが終焉を迎えたこともあり、1999年にミストラルは一代限りで生産を終了しました。

※ ※ ※

 ユニークな日産車といえば、パイクカー3兄弟や「エスカルゴ」が代表的な存在ですが、かなり「狙った」デザインといえるでしょう。

 現在の日産車のデザインコンセプトは「Vモーション」で統一が図られているため、かつてのようなユニークなデザインのモデルが登場することが難しいのが、残念なところでもあります。

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みんなのコメント

2件
  • どんなに騒いだところで、
    その頃の日産のベテラン勢は
    とっくに定年退職していねーよ。

    あんたもいい歳なんだろ、それは日産でもそう。
    今の日産にその頃を知る人なんかいない。
  • 諸々残念な車ばかりを出して会社を傾かせてしまった。
    もう復活はないのかなぁ・・・
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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