現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 「最新スポーツ試乗」絶品フラットシックス! 718ボクスターGTS4.0が「最高のポルシェ]と評価される理由

ここから本文です

「最新スポーツ試乗」絶品フラットシックス! 718ボクスターGTS4.0が「最高のポルシェ]と評価される理由

掲載 更新 24
「最新スポーツ試乗」絶品フラットシックス! 718ボクスターGTS4.0が「最高のポルシェ]と評価される理由

心ときめく4リッター・フラットシックス(400ps)搭載!

 ポルシェ各車に設定されるGTSグレードは、ちょっと憎らしいほど魅力的である。そのモデルの「いいとこ取り」をしたスポーティな仕立てになっているからだ。中でも718系ボクスター(&ケイマン)のGTS4.0は最もお勧めの1台といえる。グレード名が物語っているように、4リッターの大排気量&自然吸気フラット6エンジン(400ps/420Nm)を積んでいる。

ポルシェのフル電動スポーツカーのタイカンにクロスオーバーSUVモデルの「クロスツーリスモ」を新設定

 ボクスターGTS4.0のベースモデルは、911ではGT3に相当するサーキット指向のボクスター・スパイダーである。スパイダーの乗り味はさすがにスパルタンのひと言。スポーツ走行に特化したモデルだけに足回りはハードに固められ、「普段使い」には少々無理がある、と評価せざるを得ない。
 けれどもGTSであれば、足回りはスタンダードがベース。そこにスパイダーと同様の最新911カレラ用をベースとする4リッター・NAユニットを積んだうえに、3ペダルの6速MTもしくは2ペダルPDK(7速DCT)が選択できる。GTS4.0は、すべてのスポーツカーファンとって、自然吸気大排気量エンジンを楽しむための心ときめく選択肢である。

さすがポルシェ! 4リッターユニットは時代が求める高効率設計

 それにしても、どうしてポルシェは718系のトップモデルに、時代に逆行するかのような自然吸気の大排気量エンジンを搭載したのだろうか? 以前のGTSは、ダウンサイジング4気筒の2.5リッターフラット4ターボだった。
 GTS4.0用の4リッターユニットは最新設計の9A2型。燃費を含めた総合的な効率を重視して開発されている。911GT3用の9A1型とボア×ストロークが共通とはいえ内容は異なる。1km当たりのCO2排出量を最大11g削減する気筒休止システムを導入し、従来の2.5リッターターボよりも優秀な9.26km/リッターという欧州NEDCコンビ燃費を実現した。それでいて最高出力は従来のGTSを35ps上回る(最大トルクは同じ)。まさに時代の要請に応えた新世代ユニットといえる。

 試乗車は6速MT仕様。キーを捻ると腹に響くサウンドと振動とともにフラット6が目を覚ました。ビッグトルクのおかげでクラッチをそっとつなぐアイドリングスタートも簡単だ。エンジンとダイレクトにつながる感覚は、クルマの呼吸量(=排気量)が大きければ大きいほど手応えが増す。だから走り出した途端に“いいエンジンを買ったな”という気分になる。アクセルオフさえ心地いい。

ワインディングで本領発揮。GTS4.0は最良のポルシェもしれない

 エンジンの素晴らしさは、4速もしくは5速でクルージングしているシーンでも実感できる。瞬間的なパワーやトルクに誤魔化されることなく、フラット6自体の精緻でスムーズなフィーリングをリアルに感じることができるからだ。
 前方がクリアになった状況で、右足にぐっと力を込める。加速は強力無比。あっという間に周囲を置き去りにする。さすがに全開加速するシーンではカミソリのようなシャープさを見せる911GT3用の9A1型には敵わない。とはいえ、この9A2型もなかなかのレベル。0~100km/h加速は4.5秒でクリアし、トップスピードは293km/hに達する。

 本領発揮はワインディングロードだった。サスペンション設定は絶妙。シャシーの動きがわかりやすく、自信を持って踏んでいける。普段使いのスポーツカーとしては申し分のないハンドリングファンである。サーキットでも十分に楽しめるに違いない。
 GTS4.0は、GTカーとしても卓越したクルージング能力を見せた。気筒休止状態になるとヴォーっとエンジン音が変化するのも、省燃費感があってうれしい。

 ボクスターGTS4.0は、抜群に気持ちのいいエンジンと絶妙なハンドリング、そしてオープンエアの開放感が融合した傑作である。ポルシェらしさを存分に味わう存在として、いま最も「賢い」選択肢かもしれない。

こんな記事も読まれています

ヤマハのリンスが2番手で好発進。バニャイアは唯一の1分44秒台で初日最速/第7戦イタリアGP
ヤマハのリンスが2番手で好発進。バニャイアは唯一の1分44秒台で初日最速/第7戦イタリアGP
AUTOSPORT web
[知ったかぶり]していないですか? 今さら聞けないクルマ用語
[知ったかぶり]していないですか? 今さら聞けないクルマ用語
ベストカーWeb
まるで[フランス車]の如き乗り心地じゃない!? 中国[小鵬X9]はアルファード/ヴェルファイア以上のドライバーズミニバンなのか?
まるで[フランス車]の如き乗り心地じゃない!? 中国[小鵬X9]はアルファード/ヴェルファイア以上のドライバーズミニバンなのか?
ベストカーWeb
「思う存分泣いてくれ」と言いたかったのに……山本尚貴が掛けた牧野任祐への言葉とスーパーフォーミュラ初優勝という大きな転換点
「思う存分泣いてくれ」と言いたかったのに……山本尚貴が掛けた牧野任祐への言葉とスーパーフォーミュラ初優勝という大きな転換点
AUTOSPORT web
「丸」と「四角」で冷え方に差が出る? エアコンの吹き出し口の形って性能的にはどっちがいいの?
「丸」と「四角」で冷え方に差が出る? エアコンの吹き出し口の形って性能的にはどっちがいいの?
ベストカーWeb
STANLEY牧野任祐、SF初優勝で迎えるGT鈴鹿戦と改めて振り返る苦労「肩の荷がちょっと降りた」
STANLEY牧野任祐、SF初優勝で迎えるGT鈴鹿戦と改めて振り返る苦労「肩の荷がちょっと降りた」
AUTOSPORT web
選手権首位のヌービルが最速。WRCイタリアのシェイクダウンはヒョンデ1-2にオジエが続く
選手権首位のヌービルが最速。WRCイタリアのシェイクダウンはヒョンデ1-2にオジエが続く
AUTOSPORT web
序盤戦ラスト、スーパーGT第3戦鈴鹿のGT500ウイナー&PPを編集担当スタッフがガチ予想
序盤戦ラスト、スーパーGT第3戦鈴鹿のGT500ウイナー&PPを編集担当スタッフがガチ予想
AUTOSPORT web
横っ腹にロゴが入ってるとちょい嬉しかった……なぜ[ツイン]は大人気だったのか?
横っ腹にロゴが入ってるとちょい嬉しかった……なぜ[ツイン]は大人気だったのか?
ベストカーWeb
映画『バグダッド・カフェ』の「聖地」は現在復旧中! ルート66ファンならぜひとも観るべき名作です【ルート66旅_54】
映画『バグダッド・カフェ』の「聖地」は現在復旧中! ルート66ファンならぜひとも観るべき名作です【ルート66旅_54】
Auto Messe Web
王者ノルベルト・キスが圧巻のパーフェクト発進。両日ポールから4戦4勝の完全制覇/ETRC開幕戦
王者ノルベルト・キスが圧巻のパーフェクト発進。両日ポールから4戦4勝の完全制覇/ETRC開幕戦
AUTOSPORT web
スーパーGTスポーティングレギュレーションに小変更。GT300のサクセスウエイト上限値が50kgに
スーパーGTスポーティングレギュレーションに小変更。GT300のサクセスウエイト上限値が50kgに
AUTOSPORT web
四輪駆動の極上クーペ誕生! 最新 BMW M4 CSへ試乗 直6はCSLと同じ550ps 充足感が半端ない
四輪駆動の極上クーペ誕生! 最新 BMW M4 CSへ試乗 直6はCSLと同じ550ps 充足感が半端ない
AUTOCAR JAPAN
「ホンダ/無限」が「OAM2024」人気ブースコンテスト特別賞受賞!「Honda DNA」がしっかり来場者に伝わっていました
「ホンダ/無限」が「OAM2024」人気ブースコンテスト特別賞受賞!「Honda DNA」がしっかり来場者に伝わっていました
Auto Messe Web
バニャイヤ、課題のスプリントで今季初勝利。2位にマルク・マルケス|MotoGPイタリアGP
バニャイヤ、課題のスプリントで今季初勝利。2位にマルク・マルケス|MotoGPイタリアGP
motorsport.com 日本版
日産が「下請法違反勧告後も不適切な取引継続」報道に対する外部調査結果を公表
日産が「下請法違反勧告後も不適切な取引継続」報道に対する外部調査結果を公表
レスポンス
ミキティ、スマホでポチ買いした1400万超の「超高級車」を採点! 気になる点数は? 搭載される「斬新ド派手ドア」の開閉に「天才!」「未来的」の声も
ミキティ、スマホでポチ買いした1400万超の「超高級車」を採点! 気になる点数は? 搭載される「斬新ド派手ドア」の開閉に「天才!」「未来的」の声も
くるまのニュース
VWベストセラー商用車 新型「T7」トランスポーターは約620万円から ディーゼル、PHEV、EVを導入
VWベストセラー商用車 新型「T7」トランスポーターは約620万円から ディーゼル、PHEV、EVを導入
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

24件
  • コメント欄に必ず現れる低所得層は無視。


    低所得層はカービューコメント欄から締め出すべき。

    彼らは自分の年収に全く見合わない高級、高額車の記事になると決まって妬み、誹謗中傷を書く負の連鎖。

    君らが努力もせずお金も稼げない事に要因があります。世の中が悪いなどと思い込んでる貴方達、早く気づきな。
  • 答えは大排気量&自然吸気ですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1012.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

101.11800.0万円

中古車を検索
ボクスタースパイダーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1012.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

101.11800.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村