この記事をまとめると
■世界的にクルマ泥棒は増加傾向でとくにドイツでは2022年の盗難事案が25%も増加した
「鍵の抜き忘れ」「窓の閉め忘れ」での車両盗難では保険の支払いなし! 盗難保険に入っていても自己防衛は重要だった
■ドイツ国内で狙われている車種を調べたらトレンドが色濃く影響していた
■さらにクルマだけでなく部品の盗難も増加している
クルマ泥棒が暗躍するのは日本だけのことではない
これだけAIやらセキュリティが発達しても、クルマ泥棒は減るどころか増加する傾向です。日本国内はもとより、欧米でも昔っから「深刻な問題」となっているはずですが、一向に減る気配がありません。とりわけドイツではコロナ禍が過ぎた2022年は盗難事案が25%も増加しており、そのうちNATOの議題にも選ばれそうな勢いかと。いったい、どんな状況になっているのでしょう。
ドイツ保険協会(GDV)によれば、2020~2021年のコロナ禍中はクルマの盗難が減少したものの、それが過ぎた2022年には自動車の盗難件数が25%、自動車部品の盗難も15%増加したとのこと。同協会の統計によると、2022年は1万2277台の自動車保険付き車両が盗まれ、およそ400億円の損失が計上されたといいます。警視庁によれば、2022年に日本国内でクルマが盗まれた事案は5734件(前年比+552台)ですから、台数も増加率もドイツは日本の倍という悲惨な状況。
クルマ好きとしてはどんなクルマが狙われているのか気になるところですが、やっぱりトレンドを反映してSUVが上位を占めているそうです。
ダントツの1位が4代目ジープ・グランドチェロキーなんですが、「ドイツでアメ車?」と思われるのもごもっとも。ですが、1990年代からチェロキーはヨーロッパでも人気があり、日本人が外国製品にあこがれを持つのと同じ感覚で「アメ車=クール!」となっている模様。
次点には起亜スティンガーで、こちらは「カジュアルなセダンとしてグイグイ存在感を増している」のが裏目に出てしまったかと。
次いで、レンジローバー、ランドクルーザーの名前があがりますが、こちらは永代横綱といってもさしつかえなく、泥棒からみれば「貯金箱が走ってる」ようなものかもしれません。
付属セキュリティだけでなく機械式ロックなどの併用を
GDVは地域別の盗難件数も発表していて、それによればドイツ最大級の都市「ベルリン」がダントツ! 総数のおよそ4分の1が当地で発生しており、発生件数の少ないミュンヘンなどに比べたら3倍というペースです。ベルリンは大都会であるがゆえにさまざまな人々が暮らすわけで、なかにはギャング半グレなどの物騒な連中も少なくないのでしょう。
むろん、さまざまな国から流れ込んでくる移民も多いわけですから、クルマ泥棒だって潜んでいないとは言い切れません。
訪れたことのある方ならイメージできるでしょうが、ベルリンは新しく造成された地区と、戦前の趣を残す地区のコントラストがはっきりしていて、古い街区はやっぱりヤバそう。少なくともSUVで乗り入れるのは遠慮するのが吉かと。
また、盗難データで興味深いのは自動車部品の盗難も増加しているところでしょう。車載コンピュータ、ステアリングホイール、さらにはエアバッグなんてパーツがリストに載っているのですが、これらは中古車パーツの故買市場が充実しているドイツならでは。
要するに中古パーツの需要が高く、扱う業者も星の数ほど存在しているので、盗んだパーツでもわりとさばきやすい環境というわけ。ドイツのクルマユーザーは、たいていの修理を自らこなす傾向だそうですから、知らないうちに盗難パーツを使ってた、なんてケースもあるのではないでしょうか。
さらに、ドイツの盗難事案は「盗難でなく横領」というケースが大部分を占めるのが大きな特徴です。クルマの盗難といえば、泥棒が海外に運び出したり、解体してパーツを捌いたりをイメージしがち。ですが、GDVによると「知人から借りたクルマ、レンタカー、リース車両などが正当な持ち主に返却されない」ケースが非常に多いそう。勤勉実直がウリのドイツ人なのに、ちょっとしたショックを覚える方もいるのではないでしょうか。
なお、400億円も損失をだした保険協会ですから、盗難の防止についても声を張り上げています。いわく「クルマは盗まれやすいものと心得、付属のセキュリティだけに頼ることなく、機械式ロックや追加の電子セキュリティなど対抗措置をとるべき」とのこと。
国は違えど、ごく当たり前のことばかり。ですが、ドイツの窮状を他山の石とすることなく、くれぐれもクルマ泥棒にはご注意ください!
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警察は基本めんどくさいからやりません