ドライバー労働時間の上限規制による輸送力不足が懸念される物流の「2024年問題」。DX(デジタルトランスフォーメーション)や共同配送、1台のトラックで集荷する「ミルクラン」といった手法に加えて、素材・資材の面から取り組む動きもある。資材の処理の手間を減らしたり、荷物の管理の合理化につなげたりしている。荷物の軽量化は脱炭素にも貢献する。
梱包材の削減などは「地道だが、“ちりも積もれば”で効果がある」(資材企業)と期待される。シールやラベルを手掛け、企業向けのノベルティー作りなどでも定評のある大阪シーリング印刷(松口正社長、大阪市天王寺区)もそんな1社だ。1927年創業の歴史を生かし、新分野にも取り組んでいる。「ドットタック サーマルテープラベル」は、粘着剤をドット状に塗工したはがしやすいラベル。梱包材処理時の手間を減らせ、剥離紙を使っていないため廃棄物削減にもつながる。その他にも、薄くしたラベルやシール台紙のないラベルなども手掛けている。
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同社では物流現場で活用が広がるRFIDを取り入れたシール・ラベルも開発している。RFIDはタグなどで使うのが一般的だが、同社の印刷技術を生かしシールに一体化。顧客の要望に合わせて寸法や形状などのカスタマイズも可能で、製品管理の合理化を支援する。
担当者は「今後も資材などの面から、物流の効率化に貢献していきたい」と話す。
(山本 晃一)
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