現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > エコなだけじゃなく自動車税もお得? 意外な小排気量車5選

ここから本文です

エコなだけじゃなく自動車税もお得? 意外な小排気量車5選

掲載 更新 3
エコなだけじゃなく自動車税もお得? 意外な小排気量車5選

■日本なら自動車税がお得になる意外な小排気量車を振り返る

 エコカーの代表的なパワーユニットといえば、エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドが挙げられますが、これとは別のアプローチで開発されたのが「ダウンサイジングターボエンジン」です。

トヨタ「スターレット」復活! 21年ぶり新型モデル発売へ

 2000年代に欧州車から採用が始まり、いまでは日本車やアメリカ車にも搭載されるようになりました。

 ダウンサイジングターボエンジンは排気量を小さくして気筒数を減らすことで小型軽量化をおこない、低下した出力をターボチャージャで補うというものです。

 高負荷の領域ではターボエンジンならではの高トルクを実現し、低負荷の領域では小排気量エンジンによる燃費向上を狙い、小型軽量によるスペース効率の向上と車体の軽量化と合わせ、トータルで低燃費を実現するという思想のもと誕生しました。

 近年、比較的大型のモデルのガソリン車でスタンダードなパワーユニットになりつつあり、とくに日本では排気量によって課税される自動車税の面で有利というメリットがあります。

 そこで、見た目からは想像できないほど意外な小排気量車を、5車種ピックアップして紹介します。

●ジープ「レネゲード」

 ジープのモデルというと「ラングラー」に代表される質実剛健なイメージがありますが、そこまでハードではないSUVとして「レネゲード」があります。

 レネゲードは2015年に誕生し、同年には日本でも販売を開始。プラットフォームやパワーユニットなど主要なコンポーネンツは、同グループのフィアット「500X」と共有して開発されました。

 現行のグレード構成は「Longitude(ロンジチュード)」「Limited(リミテッド)」「Trailhawk(トレイルホーク)」の3モデルのガソリン車と、プラグインハイブリッド車の「Limited 4xe」と「Trailhawk 4xe」の5タイプを展開。

 ボディサイズは全長4255mm×全幅1805mm×全高1695mm(ロンジチュード)と、全長は短いものの見た目よりもワイドですが、日本の道路事情でも使い勝手を損なうほどではありません。

 ガソリン車のエンジンはわずか1.3リッターの直列4気筒ターボを搭載。出力はグレードで異なり、ロンジチュードとリミテッドが151馬力、トレイルホークが179馬力と十分にパワフルです。

 駆動方式はトレイルホークとプラグインハイブリッド車が4WDで、ほかはFFとなり、ジープのモデルのなかでも悪路走破性はあまり重要視されておらず、都会派のクロスオーバーSUVというコンセプトといえます。

●メルセデス・ベンツ「Eクラス」

 世界的に高い人気を誇るプレミアムブランドのメルセデス・ベンツも、近年はダウンサイジングターボエンジンを積極的に採用しており、なかでも注目されるのが「Eクラス」です。

 現行モデルのEクラスは2016年に発売された5代目で、ボディタイプは4ドアセダンを基本に、2ドアクーペと5ドアのステーションワゴンを設定。ステーションワゴンにはSUVテイストの「オールテレーン」もライナップされています。

 グレード構成はパワーユニットと装備によって分けられ、セダンだけでも7グレードあり、これに高性能なAMGモデルが2種類とさまざまなニーズに対応。

 ベーシックグレードの「E200 スポーツ」では1.5リッター直列4気筒ターボという小排気量エンジンを搭載しており、最高出力は184馬力を発揮。これに最大13.6馬力のスタータージェネレーターを装備したマイルドハイブリッドです。

 ボディサイズは全長4940mm×全幅1850mm×全高1455mm(セダン E200 スポーツ)という堂々した体躯で、車重は1720kgもありますが、この車体をわずか1.5リッターエンジンで走らせることなど、ひと昔前では考えられませんでした。

●BMW「i8」

 BMWは通常のラインナップとは異なるモデルとして、プラグインハイブリッド車とEVの「iシリーズ」を展開しています。

 もっともコンパクトな「i3」から今後登場するピュアEVの「iX」まで全部で6モデルが発売予定ですが、既存のモデルのなかでもユニークなのが「i8」です。

 i8はまさにスーパーカーと呼ぶべきロー&ワイドで未来的な外観デザインのウェッジシェイプで、最大の特徴は斜め上に開閉されるシザーズドアを採用していることです。

 ボディはアルミ製のバックボーンシャシにCFRP製のキャビン(パッセンジャー・セル)を架装する構造の、2+2の4シーターで、プラグインハイブリッド車ながら1590kgという軽量な車体を実現。

 サイズは全長4690mm×全幅1940mm×全高1300mmと、数字上でもロー&ワイドさがうかがえるでしょう。

 そして、パワーユニットはミニに採用されているのと同型の1.5リッター直列3気筒ターボエンジンをミッドシップに搭載して発電とリアタイヤを駆動。フロントに142.8馬力のモーターを搭載する4WDで、システム出力は373.9馬力を誇ります。

 走行状況によってモーターとエンジンを使い分けるように制御するのは通常のストロングハイブリッド車と変わりませんが、大容量バッテリーによって最大54.8kmのEV走行が可能で外部充電に対応。

 なお、i8は1グレード展開ですが、オープンモデルの「i8 ロードスター」もラインナップしています。

 見た目は完全にスーパーカーですが、わずか1.5リッターのエンジンを搭載しているギャップがBMWらしいのではないでしょうか。

■巨大なボディでも2リッターエンジンで十分?

●シボレー「カマロ」

 GMが有するブランドのひとつシボレーのラインナップで、長い歴史があるスポーツカーといえば「コルベット」と「カマロ」です。

 なかでもカマロは日本車でいうところのトヨタ「86」のようなポジションのモデルで、若者でも手が出せるように本国での価格は2万5000ドル(日本円換算で約272万円)から設定されています。

 現行モデルは2015年に登場した6代目で日本でも展開されており、国内モデルのグレードは「LT RS」、オープンカーの「コンバーチブル」そしてトップグレードの「SS」の3タイプで、SSは伝統的な6.2リッターV型8気筒OHVエンジンを搭載し、最高出力は453馬力を発揮。

 一方、LT RSとコンバーチブルには最高出力275馬力の2リッター直列4気筒DOHCターボを搭載しています。

 ボディサイズは全長4785mm×全幅1900mm×全高1345mmとまさにアメリカンなビッグサイズですが、2リッター直列4気筒エンジンというのが、現代のマッスルカーといえるコンセプトではないでしょうか。

●ランドローバー「ディフェンダー」

 プレミアムSUVに特化した英国のメーカーであるランドローバーの原点というべきクロスカントリー車が「ディフェンダー」です。

 その前身は1948年に誕生した「ランドローバー」で、2020年4月に新型ディフェンダーが発売されました。

 新型ディフェンダーのデザインは従来モデルをオマージュしながら、最新のデザインエッセンスを取り入れたボクシーなデザインを採用。

 ボディタイプも従来モデルを踏襲するかたちでショートホイールベースの「90」と、ロングホイールベースで3列シートも設定する「110」をラインナップし、ボディサイズ(エアサス車)は、90が全長4510mm×全幅1995mm×全高1970mm、110が全長4945mm×全幅1995mm×全高1970mmとかなりのビッグサイズです。

 シャシはアルミ製モノコックを採用。ランドローバー史上でもっとも頑丈なボディ構造といわれ、従来のラダーフレームに比べて3倍のねじり剛性を確保しつつ軽量化も実現し、クロスカントリー車としての性能を有しています。

 搭載されるエンジンは2リッター直列4気筒ガソリンターボで、最高出力300馬力を発揮。110では3リッター直列6気筒ディーゼルエンジンも設定されています。

 ミドルクラスSUVとはいえこの巨体で車重は2280kg(110 3列シート)もありながら2リッターエンジンとは驚かされます。

※ ※ ※

 今回、紹介したモデルはすべて輸入車ですが、日本車でもホンダ「ステップワゴン」が1.5リッターエンジンで、カローラが1.2リッターエンジンを搭載するなど、ダウンサイジングターボエンジンが広がりをみせています。

 しかし、大型のモデルではダウンサイジングが普及していないのが現状で、これは日本の交通事情ではハイブリッド車の方が燃費的には有利なことが挙げられます。

 いずれにしても世界中で電動化が進むなかではダウンサイジングターボエンジンはつなぎの技術といえ、今後の普及拡大は鈍化するとみられています。

こんな記事も読まれています

進化するスバルの「アイサイト」、一味違う技術…有料会員記事ランキング
進化するスバルの「アイサイト」、一味違う技術…有料会員記事ランキング
レスポンス
「最も多い」&「最も反則金が高い」交通違反って何? “スピード違反”抑えて「めちゃ捕まってる違反」は!? 反則金3万円超えの違反にも注目
「最も多い」&「最も反則金が高い」交通違反って何? “スピード違反”抑えて「めちゃ捕まってる違反」は!? 反則金3万円超えの違反にも注目
くるまのニュース
ホンダの新型SUV『WR-V』、EveryGoでカーシェア開始
ホンダの新型SUV『WR-V』、EveryGoでカーシェア開始
レスポンス
ピンクに玉虫色! キウイにマンゴーってマジか! 自由過ぎて衝撃のクルマの純正ボディカラーたち
ピンクに玉虫色! キウイにマンゴーってマジか! 自由過ぎて衝撃のクルマの純正ボディカラーたち
WEB CARTOP
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
GQ JAPAN
【スタッフ通信】アメリカンラグジュラリーを求めて
【スタッフ通信】アメリカンラグジュラリーを求めて
Auto Prove
【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
くるまのニュース
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
バイクのニュース
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
motorsport.com 日本版
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
レスポンス
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
ベストカーWeb
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
くるまのニュース
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
乗りものニュース
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
motorsport.com 日本版
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
WEB CARTOP
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
レスポンス
プリウス顔のSUV!!  しかもEVってマジか!!  トヨタ本気のEV攻勢
プリウス顔のSUV!!  しかもEVってマジか!!  トヨタ本気のEV攻勢
ベストカーWeb

みんなのコメント

3件
  • ロータリーエンジンにはレシプロエンジンより出力があるからと実際の排気量より税金を多く盗っておいてガイジンの作る車はいくら出力があろうと見てみぬふりか。さすがガイジンに弱い日本政府。日本政府が日本企業ばかりいじめてガイジンの言いなりじゃ日本の企業はそりゃ育たんわな。
  • ハイブリッド車は、ずっとエコカー減税を享受できるのかと思ったら、さにあらず。

    1番初期型のプリウスは、しっかり13年超の自動車税と、18年超の重量税を取られるって知ってました?!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

894.01126.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

32.5998.0万円

中古車を検索
Eクラス セダンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

894.01126.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

32.5998.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村