2018年のデビューから5年が経過するいまも高い人気を誇る、現行ジムニーシエラ。コロナ禍以前のデビュー当初から長い納車待ちが発生していたジムニーシエラだが、現在もやはり1年ほどは納車待ちをしなければならない状況のようだ。
軽規格のジムニーよりも少し大きく、排気量も大きいジムニーシエラは、そのぶん、コンパクトながらも堂々した風格を持ち合わせ、個性的なエクステリアも手伝って、街中を走行していてもぱっと目を引く存在感が魅力。長い納車待ちなんて耐えられないけど、ジムニーシエラに乗りたい!! という方に向けて、賢い買い方、得する売り時についてご紹介しよう。
ついに! ついに!! 買い頃到来!!! 現行ジムニーシエラの得する買い方と損しない売り方
文:吉川賢一
写真:SUZUKI
高いリセールを狙うならば、「XC」の4速AT車を選ぶべし!!
現行型であるJB74ジムニーシエラは、上級仕様の「JC」と、ミドル仕様の「JL」の2グレード構成。それぞれに5速MTと4速ATが設定されており、全車4WD設定となる。車両税込価格は、JC 4ATが208万円、JL 4ATが196万円だ(2023年4月中旬時点。5MTはそれぞれ約10万円安い)。
売れ筋グレードは、JCの4AT車だ。JCには、オートレベリング付LEDヘッドランプやヘッドランプウォッシャー、16インチアルミホイール、クルーズコントロール、ステアリングオーディオスイッチ、助手席バニティミラーなどが装備されている。インテリアにも、本革巻ステアリングホイールやステアリングオーディオスイッチ、メッキ加飾(インサイドドアハンドル等)が装備されるなど、充実したグレードとなっている。
12万円ほど安いJLになると、ホイールはスチールホイールに、ステアリングホイールもウレタンになり、インテリアのメッキ加飾が無くなりプラスチックむき出しになったりと、コストダウンの痕が目立つ。カスタマイズのベース車にするといった改造目的がないのであれば、高いリセールを狙うためにも、JCのAT車を選んでおきたいところだ。
JB74ジムニーシエラの上級グレード「JC」は、4ATが税込208万円、5MT車が198万円。高いリセールを狙うならば、JCを選ぶのがテッパンだ
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低年式でも相場は高いが、狙うは2022年7月以降の後期型
ご存じの方も多いと思うが、ジムニーシエラは海外市場で絶大な人気がある。中古車での輸出先としては、マレーシアやロシアが多く、ロシアへは低年式車や過走行車でもあっても多く輸出されている。需要があるので相場は落ちにくく、業者向けオークションでは常に高額取引されている状況だ。
現行ジムニーシエラの現在の中古車相場は、現行型で最も古い5年落ちの2018年製造車で、約220万円~320万円。当年モノの2023年製造車だと、約217万円~500万円と幅広い。直近の業者向けの中古車オークションの取引相場は、昨年9月頃の高騰相場と比べてだいぶ落ち着いてきており(いまだに強気の価格を掲げている中古車販売店もあるが)、今後は(中古車の)一般向けの販売価格も下落してくるはずなので、手ごろな高年式のジムニーシエラを探していくのがよいだろう。
ジムニーシエラの中古車で価格が飛びぬけて高い個体は、カスタムショップのコンプリートカーだ。カスタム車が好きな方は、好みのカスタム仕様ジムニーシエラを狙ってよいと思う。価格は高いが、趣味性の強いクルマとしてプラス査定となることもあるそうだ。
■「JB74ジムニーシエラ、2018年式、3万キロ未満」
■「JB74ジムニーシエラ、2023年式、3万キロ未満」
2021年4月の商品改良で、オートライト標準化やAT車にアイドリングストップ追加(燃費向上)、背面タイヤロアカバーを新採用。また2022年7月には、フロントバンパー下のアンダープロテクターを大型化、セーフティサポート標準装備、アイドリングを5MT車にも採用している
売却のポイントは「タイミング」と「どこに売却するか」
賢い売り方のポイントは、売却するタイミングだ。中古車の相場は海外への輸出事情に大きく左右されるが、ジムニーシエラは前述したようにマレーシアへと多く輸出されており、そのマレーシアには「初度登録月から59か月まで」という輸入ルールがあるため、遅くとも59か月(新車登録してから2度目の車検)までに手放すようにすると、損失を抑えることができる可能性が高くなる。例えば、初度登録が2022年の中古車を手に入れて、2度目の車検の前に手放すというやり方だと、輸出条件にあてはまり、高い下取りが狙える。
ただし、「どこに売却するのか」も重要だ。大手の買取店でも、中古車相場を毎日追いかけているとは限らず、買取店によって差が大きい。面倒でも複数の買い取り店で査定してもらい、より高い価格で買い取ってくれる店を探してほしい。
ハードな使い方に向いているジムニーとジムニーシエラ。タフな走りに耐えうる耐久性と走行性能、チャーミングなデザインは、海外で大人気となっているため、常に下取り価格が高い「優等生」だ
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2023年1月にインドで登場した、5ドア版のジムニー(日本市場向けのジムニーシエラに相当するモデル)が日本でも販売されれば、3ドアのジムニーシエラを大きく超える相場となること間違いない。
ただ現時点、5ドアジムニーの日本登場については未定とされており、いつかは導入されるとみているが、いつ導入されるかはわからない状況。また導入されたとしても、現行ジムニー/ジムニーシエラの登場時のように(部品不足等による新車の生産調整が収まっていたとしても)長い納車待ちが発生することは確実。だったら、5ドアジムニーを入手できるまで、今回ご紹介した方法でお得にジムニーシエラを楽しんでおくというのもありだと思う。参考になれば幸いだ。
インドで公開された、5ドア版ジムニー。従来型の3ドア車と比べて、ホイールベースが300mmも伸び、後席エリアが広がった
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みんなのコメント
それは5ドアが日本で販売される時だw