2024年3月24日(現地時間)、F1世界選手権第3戦オーストラリアGP決勝がメルボルンのアルバートパーク・サーキットで開催され、カルロス・サインツが優勝。2位にもシャルル・ルクレールが入り、フェラーリが1-2フィニッシュを達成した。3位はマクラーレンのランド・ノリス。レッドブルのマックス・フェルスタッペンはリタイア、RBの角田裕毅は7位で今季初ポイントを獲得した。
フェルスタッペン、スタート直後にトラブル発生
ポールポジションから無難にスタートを決めていつも通りにレースの主導権を奪ったマックス・フェルスタッペンに、突然異変が起きたのはわずか2周目だった。
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DRSがオープンになるやいなや、2番手のサインツに一気に差を詰められ、ターン10で首位を奪われたのだ。
「リアがルーズだ!」。無線でそう訴えるフェルスタッペンのペースはその後も上がらず、翌周には右リアタイヤからスモークが上がる。そして4周目にはさらにペースが落ち、ブレーキダクトのパーツを撒き散らしながらピットイン。この頃には炎も上がっており、丸2年、43戦連続完走を続けてきたフェルスタッペンはここでリタイアとなった。
「グリーンライトがついた瞬間からブレーキに違和感があって、温度がどんどん上がり続けていたんだ。原因はまだわからないけど、今日は不運だったとしか言いようがない」とリタイア直後、失意の王者は言葉を絞り出した。
フェラーリ1-2フィニッシュ、病欠明けサインツが殊勲
フェルスタッペンのリタイアで、トップを走るサインツは楽になった。
今回のレースはタイヤの消耗が予想以上に早く、多くのドライバーが早め早めのタイヤ交換で前走車をアンダーカットする戦略を採ったが、サインツは第1スティント後半もハイペースで走り続け、タイヤ交換を遅らせることでハードタイヤでの第2スティント以降が楽な展開に持ち込んだ。
最後はペースダウンしてチームメイトのルクレールを近づけてフェラーリの1-2フィニッシュシーンを演出する余裕の走りで、昨年のシンガポールGP以来同様、またしての“ストップ・ザ・レッドブル”の主役となった。
前戦サウジアラビアを虫垂炎のため欠場、体調が万全ではないかなで殊勲の勝利を挙げたサインツは「体力的にはちょっときつかったけど、終始単独走行だったから助かった。マックスを抜いてこのペースで走れればタイヤマネージメントもできるし勝てるかもと思ったんだ。この冬から、フェラーリの離脱が決まったり、バーレーンGPで表彰台に上がったり、欠場があったり、復帰したばかりで勝てたりと、まるでジェットコースターのようだ。人生って面白いよね」と笑顔を見せた。
フェルスタッペンのリタイア、フェラーリの1-2フィニッシュにより、ドライバーズ選手権は首位フェルスタッペンに4点差でルクレール、5点差にレッドブルのセルジオ・ペレス、11点差でサインツという大接戦となった。
コンストラクターズ選手権でもフェラーリが首位レッドブルに4点差と迫り、タイトル争いは一気に振り出しに戻った格好だ。
次戦第4戦は、いよいよ4月7日、日本GPが三重県の鈴鹿サーキットで開催される。
2024年F1第3戦オーストラリアGPリザルト
2024年F1第3戦オーストラリアGP決勝 結果
1位 55 C.サインツ(フェラーリ )58周
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+2.366s
3位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+5.904s
4位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+35.770s
5位 11 S.ペレス(レッドブル) )+56.309s
6位 18 L.ストロール(アストンマーティン)+93.222s
7位 22 角田裕毅(RB・ホンダRBPT)+95.601s
8位 14 F.アロンソ(アストンマーティン)+100.992s
9位 27 N.ヒュルケンベルグ(ハース・フェラーリ)+104.553s
10位 20 K.マグヌッセン(ハース・フェラーリ)+1L
・ ・・・・・・・・・・・・
12位 3 D.リカルド(RB・ホンダRBPT) +1L
リタイア 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)
ファステストラップ 16 C.ルクレール(フェラーリ)
2024年F1ドライバーズランキング(第3戦終了時)
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル) 51
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ)47
3位 11 S.ペレス(レッドブル)46
4位 55 C.サインツ(フェラーリ)40
5位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)28
6位 4 L.ノリス(マクラーレン)27
7位 63 G.ラッセル(メルセデス)18
8位 14 F.アロンソ(アストンマーティン)16
2024年F1コンストラクターズランキング(第3戦終了時)
1位 レッドブル 97
2位 フェラーリ 93
3位 マクラーレン 55
4位 メルセデス 26
5位 アストンマーティン 25
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