トヨタが次世代BEVの全く新しいクルマ作りのために新しくファクトリーまで作るガチっぷり!! もう2024年になったことだし2023年、特に輝いた技術に送る最優秀テクノロジー賞を発表する!!
※本稿は2023年12月のものです
文/佐藤耕一、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年1月10日号
トヨタがEVに本気……専用ファクトリー起ち上げ!! セレナのエンジンが凄いのよ! 2023年最優秀テクノロジー賞
■2023最優秀テクノロジーは……トヨタの次世代EVと新たな“モノづくり”
トヨタが新しい生産技術を採用し、2026年に導入予定の次世代BEV「レクサスLF-ZC」
トヨタが2026年に発売する次世代BEVは、クルマが新しいだけではなく、その“モノづくり”が革命的に新しい。
専任組織BEVファクトリーを起ち上げ、製造工程2分の1、工場投資2分の1、生産準備リードタイム2分の1というとんでもなく高い目標を掲げているのだ。
ギガキャストによって車体を前・中・後のモジュールごとの構造とし、それぞれに部品を組み付けてから結合することで作業性を格段に向上させ製造工程を短縮。
自走組立ラインでベルトコンベアをなくし、工場投資の削減とともに製造工程を最適化する。
そのような工程はデジタルツインであらかじめシミュレーションを繰り返してネガを洗い出し、生産準備のリードタイムを大幅に短縮する。
この工法で次世代BEV=レクサスLF-ZCを2026年には発売するというのだ。
BEVファクトリーのモノづくりが本当に実現したならば、コストは大幅に削減され、トヨタのBEVの競争力が大きく向上することを意味する。
難易度は相当高いように見えるが、トヨタは高い目標を公言し、本気で取り組んでいる。トヨタの次の10年を占う本気のプロジェクトだ。
そのほか今年目立った技術発表では、トヨタのバイポーラ次世代バッテリーは充放電効率を向上し重量・体積を削減。
ソニー・ホンダのアフィーラ共創プログラムは、車内ディスプレイや車両データへのAPIを用意するなどオープンな開発環境を志向しており注目だ。
■市販車技術の最優秀はセレナe-POWERの1.4L
セレナe-POWERに搭載される1.4Lエンジンは、発電用エンジンとして優れた技術を実現
日産セレナに搭載されたHR14DDeは、発電専用としての性能を高めたエンジンだ。燃費を改善し、3気筒の振動を打ち消す一次バランサーを採用し静粛性を向上。日産ならではの経験値が活かされた技術の結晶だ。
世界中のメーカーが発電機としてのエンジン性能の向上に取り組むなか、ひとつのスタンダードを提示した点でも意味がある。
そのほかの市販車の技術として、ボルボEX30のSEAプラットフォームを挙げたい。SEAはボルボの親会社である吉利汽車が開発したプラットフォームで、形を変えた中国メーカーの日本参入という側面でも注目だ。
もうひとつ、メルセデスベンツEQEなどに設定された立体音響ドルビーアトモスを挙げたい。
車内体験を劇的に変えるので、ぜひ一度体験していただきたい技術。立体音響に対応した映画や音楽の配信も始まっており、気軽に利用できる環境が整ってきた。
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トヨタ本気のEVとして発売してた車忘れたのかよ