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争い続けてなんと40年! 日本を支える「アルト」vs「ミラ」の歴史的ライバル対決9番勝負

掲載 更新 16
争い続けてなんと40年! 日本を支える「アルト」vs「ミラ」の歴史的ライバル対決9番勝負

 初代モデルからつねにお互いをライバルとして意識してきた

 ライバル対決というとスポーツカーやミニバンといったジャンルが定番。しかし、地味(失礼)なところでも激しい戦いが続いていた。それがスズキのアルトとダイハツのミラ。いわゆるボンバンルーツの2台となる。ボンバンとは、ボンネットバンの略で、商用扱いのもの。これを実質、乗用車として販売することで、大ヒットとなった。以前であれば、スバルのヴィヴィオ、三菱のミニカ、マツダのシャンテなど、他メーカーにもライバルはいたが、現在はアルトとミラ(正確にはミライース)の2車種のみ。今回は永遠のライバルをいろいろな面から比較してみた。

高速でカッ飛んでいくけど大丈夫? 質素な商用バンが速く走れるワケ

 1)車名の由来

 まずは車名の由来から。アルトはイタリア語で「秀でた」「優れた」という意味だが、「アルトがあると」というダジャレでもある。ちなみにワゴンRは「ワゴンもあーる」だ。ミラもイタリア語由来で「羨望」で、イースはエネルギー・セービング・テクノロジーの頭文字だ。

 2)歴史

 フロンテから派生した商用車として初代アルトが登場したのが、1979年のこと。商用車扱いにして税金類を安くしつつ、実質乗用車として使えるボンバンとして大ヒット。「アルト47万円」という低価格も後押しした。

 ミラはそのヒットを受けて1980年にミラクオーレとして登場したもので、クオーレの商用版となる。

 3)スポーツモデル

 アルトといえばアルトワークスで、現在も復活してラインアップされているのはうれしいところ。また2018年までターボRSもあって、スポーツ2枚看板だった。

 ワークスといえば1980年代の64馬力戦争の申し子で、対抗するミラはTR-XXアヴァンツァートを投入したが、もちろん現在はない。

 4)販売台数

 初代同士だとアルトが約84万5000台で、ミラが約95万2000台。1991年にはミラが年間販売台数28万6975台を記録するという快挙も達成している。最近では2012年のデータになるが、アルトが累計519万台。ミラは2009年にシリーズ累計500万台を達成している。ほぼ互角といったところ。

 価格でも当然お互いを意識

 5)ラインアップ

 現行のラインアップをアルトから見てみよう。乗用車はF、L、S。FとLに「スズキ セーフティ サポート」装着車、そしてSにアップグレードパッケージ車がある。ミッションはFが5速MTと5速AGSとなり、それ以外はすべてCVTだ。乗用車で一番安いのはFのFF/5速MTとFF/5速AGSで、86万3500円と、かなり安い。またバンも健在で、モノグレードでミッションと駆動の違いが選べる。FF/5速MTで、73万7000円とさらに安い。

 ミラは厳密に言うと、ミライースへと移行していて、燃費優先だけでなく、シンブルなベーシック軽としてオシャレ感も最近、CMなどでアピールしている。それだけにグレード名も下からB、B “SA III”、L、L “SA III”、X “SA III”、G “SA III”となる。ミッションはCVTのみで、FFと4WDがそれぞれに用意されている。価格は一番安いのは当然、BのFFで86万200円と、ライバルであるアルトを意識した設定だ。

 逆に高いのはアルトがSのアップグレードパッケージ車の4WDで、129万5800円となり、ミライースはG “SA III”の4WDで、136万4000円とアルトよりも高い。またミライースの一部グレードは北海道地区価格として1万6500円高となる。さらにミライースには商用バンがなく、アルトバンが日本で最後のボンバンだ。

 6)燃費

 ミライースはもともと燃費技術のイーステクノロジーがウリだっただけに、最高値は35.2km/L(JC08モード)で、一方のアルトはエネチャージ搭載グレードもあって最高値は32.0km/Lとわずかながら、差がある。

 ただ、どちらも30km/Lを超えているのは立派だ。ただ、4WDだとミライースは32.2km/Lで、アルトは30km/Lを割り、29.6km/Lとなる。

 7)エンジン

 どちらもエンジンは一種だけと思いきや、アルトはVVT付きとなしがある。付かないのは5速MT車で、VVT付きの52馬力に対して、49馬力だ。

 ミラはすべてVVTを備え、49馬力。アルトのほうが馬力的には上と言っていい。

 8)ディメンション

 制限があるだけに、全長と全幅は同じ。全高だけ、ミライースのほうが少しだけ高い。だから室内も同じようなものかというと、室内長はアルトのほうが上で、幅と高さはミライースのほうが大きい。

 どの差も数センチで大きなものではないが、開発陣の涙ぐましい努力がうかがえる。

 9)安全性

 アルトは「スズキ セーフティ サポート」、ミライースは「スマートアシストIII」で、内容的にはどちらも充実している。ただ、安価な実用車だけに、両方ともに非装備グレードがある。

 全体的な印象としてはどちらも同じレベルといったところで、大きなところで言えば、アルトは姿勢制御(スズキはESP)だけで、トラクションコントロールはなく、ミライースには全グレードに両方とも用意されていることだろう。

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みんなのコメント

16件
  • 出た当初はアルトってブサイクなデザインだなと思ったけど、見慣れてくるとなぜかいいになっちゃったな。リアはいまだ無理だけど
  • 本編のヤフーニュースの同じ記事でライターの近藤がボコボコに叩かれてます
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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