現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 賢いボクサー! スバルが北京で発表した新型フォレスターのINTELLIGENT BOXERとはなにか?

ここから本文です

賢いボクサー! スバルが北京で発表した新型フォレスターのINTELLIGENT BOXERとはなにか?

掲載 更新
賢いボクサー! スバルが北京で発表した新型フォレスターのINTELLIGENT BOXERとはなにか?

北京モーターショーに出展されたスバルの新型フォレスターは、モーターアシスト使用の新型パワーユニット、『INTELLIGENT BOXER インテリジェント・ボクサー』。スバルにとって初めて中国市場に投入するモーターアシスト仕様車となる。

5代目となる新型フォレスターは、3月のニューヨーク国際モーターショーでワールドプレミアされた。北米仕様の新型フォレスターのパワートレーンは、2.5ℓ自然吸気の水平対向4気筒(FB25DI直噴仕様)+CVT(チェーン式CVT=リニアトロニック)である。日本仕様も同様で、2.5ℓFB25DI+リニアトロニックと予告されている。

レンジローバー/同スポーツがよりモダンな内外装の2018年モデルに進化!

さて、今回北京で発表された新型フォレスターが搭載するのは、スバルが『INTELLIGENT BOXER』と名付けたモーターアシスト仕様だ。ちなみに、このINTELLIGENT BOXERは中国仕様のユニット名ということだ。


現地取材でも技術的詳細は明らかにできなかったが、「新型パワーユニット搭載者は、モーターアシストによりAWDモデルとしてSUVカテゴリートップレベルの低燃費を実現する等、優れた環境性能を確保しながら、愉しい走りを実現している」とプレスリリースにあるように、このモデルは、「モーターアシスト」であっていわゆる「ハイブリッド(ストロングハイブリッド)」ではないということに気がつく。


スバルが公開している画像を見ると、アシスト用モーターは、リニアトロニックの後端に配置されていて、いわゆるP3=ギヤアウトプット式モーター/ジェネレーターであることがわかる。

上の写真は、先代スバルXVハイブリッドに採用されていたリニアトロニックHEV仕様だ。チェーン式CVTのリニアトロニックとモーターを一体化したもので、トルクコンバーターからセカンダリープーリーまではコンベンショナルなリニアトロニックを流用。モーターはプライマリープーリーと直結して後方に配置されている。セカンダリープーリーの下流には多板クラッチが設けられている。
XVハイブリッドの場合は、モーターは燃費改善デバイスというより、「電気ターボ」的な使われ方をしていた。

今回のINTELLIGENT BOXERも、基本的な構造は、このリニアトロニックHEV仕様と同じだろう。「モーターアシスト」と明言しているくらいだから、いわゆる「EV走行」はできないか、できたとしても発進時にエンジンが始動するまでくらいだと予想する。


トランクの下に搭載されるバッテリーは、先代XVハイブリッドと比べるとだいぶ大きい。特に高さ方向がだいぶ厚くなっているのが見てとれる。先代XVハイブリッドはニッケル水素電池を積んでいたが、新型のINTELLIGENT BOXERは、引き続きニッケル水素電池を積むのだろうか? トヨタとの協業のおかげでニッケル水素電池を低コストで載せられるのは予想できるが、車載用電池はニッケル水素電池からリチウムイオン電池へとすでに移行している。INTELLIGENT BOXERもリチウムイオン電池を積むのではないだろうか?


新型フォレスターにINTELLIGENT BOXERを積む場合は、SUVだからトランクの床下に余裕があるが、同時に発表されたXVに積む場合は、このバッテリーパックの大きさはラゲッジスペースに影響を及ぼしそうだ。となれば、より薄いバッテリーという仕様もあるかもしれない。

また、「AWDモデルとしてSUVカテゴリートップレベルの低燃費を実現する」ということになると、単なるモーターアシストだけで、それができるか、という疑問もある。

マツダCX-5のディーゼル(AWD)が18.0km/ℓ(JC08)、日産エクストレイル・ハイブリッドのAWDが20.0km/ℓといったところが燃費的にはライバルになろう。

現行フォレスターが16.0km/ℓだから、INTELLIGENT BOXERを積めば、JC08で20km/ℓ程度は達成できるということなのだろうか。それとも、(可能性は低いが)48Vシステムのマイルドハイブリッドシステムを採用するのだろうか?

「48V化するなら、リヤアクスルを直接駆動するeRAD(エレクトリック・リヤ・アクスル・ドライブ)を搭載する方が手っ取り早いじゃないか?」という疑問もあるが、スバルは機械的に4輪を駆動する方式にこだわりがある。現段階でeRADを採用するとは個人的には思えない。

そもそもINTELLIGENT BOXERのエンジンは、FB25DI(2.5ℓ水平対向4気筒自然吸気直噴)なのか、FB20DI(2.0ℓ水平対向4気筒自然吸気直噴)なのか? 将来的には過給エンジンとの組み合わせもあるのか? とさまざまな空想をしてしまう。

賢いボクサーが今後、リングでどんな戦い方をしてくれるのか、楽しみだ。

こんな記事も読まれています

トヨタ「“新”ハイエース」登場! 精悍“黒顔”×「オシャグリーン」も設定! めちゃアウトドア映えの新タイプ「アースカラーパッケージ」が追加 どんなモデル?
トヨタ「“新”ハイエース」登場! 精悍“黒顔”×「オシャグリーン」も設定! めちゃアウトドア映えの新タイプ「アースカラーパッケージ」が追加 どんなモデル?
くるまのニュース
【ロイヤルエンフィールド】正規販売店「ROYAL ENFIELD 広島」が6/14に移転プレオープン!
【ロイヤルエンフィールド】正規販売店「ROYAL ENFIELD 広島」が6/14に移転プレオープン!
バイクブロス
軽自動車は”特別ルール”で安全性能が低い!? アイデア豊富の[スペーシア]は販売1位の[N-BOX]にどう戦うのか
軽自動車は”特別ルール”で安全性能が低い!? アイデア豊富の[スペーシア]は販売1位の[N-BOX]にどう戦うのか
ベストカーWeb
新型BMW「M4 GT3 EVO」と「M4 GT4 EVO」が初披露! STI辰己英治総監督がラスト参戦のニュル24時間レースが始まります【みどり独乙通信】
新型BMW「M4 GT3 EVO」と「M4 GT4 EVO」が初披露! STI辰己英治総監督がラスト参戦のニュル24時間レースが始まります【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
2択アンケート「160万円で買うなら、新車の軽? 中古の普通車?」【クルマら部 車論調査】
2択アンケート「160万円で買うなら、新車の軽? 中古の普通車?」【クルマら部 車論調査】
レスポンス
【MotoGP】どうだ見たか! バスティアニーニ、クビ間近での2位表彰台獲得は「特別なこと」ギリギリオーバーテイクで猛アピール
【MotoGP】どうだ見たか! バスティアニーニ、クビ間近での2位表彰台獲得は「特別なこと」ギリギリオーバーテイクで猛アピール
motorsport.com 日本版
「ダンボールで車つくってみた!」トヨタと職人がタッグ組むと… 完璧再現の車内に驚き多数
「ダンボールで車つくってみた!」トヨタと職人がタッグ組むと… 完璧再現の車内に驚き多数
乗りものニュース
ヘッドライトの検査が「ロービームのみ」への変更で「落検車」続出の可能性! 旧車乗りに突きつけられる厳しい現実
ヘッドライトの検査が「ロービームのみ」への変更で「落検車」続出の可能性! 旧車乗りに突きつけられる厳しい現実
WEB CARTOP
「小型ミニバンのベンチマークに」人気のホンダ『フリード』前身モデルにも漲る自負【懐かしのカーカタログ】
「小型ミニバンのベンチマークに」人気のホンダ『フリード』前身モデルにも漲る自負【懐かしのカーカタログ】
レスポンス
緑よ、永遠に! ポルシェ、「フオリ・コンコルソ2024」に参加
緑よ、永遠に! ポルシェ、「フオリ・コンコルソ2024」に参加
LE VOLANT CARSMEET WEB
【F1メカ解説】メルセデスがモナコに持ち込んだ新型ウイング。初期のフィードバックは良好……”弱点”の少ないマシンへの第一歩に?
【F1メカ解説】メルセデスがモナコに持ち込んだ新型ウイング。初期のフィードバックは良好……”弱点”の少ないマシンへの第一歩に?
motorsport.com 日本版
最強au TOMSのセットアップを真似て勝利掴んだDeloitte TOMS。今までそれができなかったのはなぜか? 転機となったSFでの“気付き”
最強au TOMSのセットアップを真似て勝利掴んだDeloitte TOMS。今までそれができなかったのはなぜか? 転機となったSFでの“気付き”
motorsport.com 日本版
ヤマハ:鮮烈な初日から一転し苦戦。リンス「マシンの感触が変わった」/第7戦イタリアGP スプリント
ヤマハ:鮮烈な初日から一転し苦戦。リンス「マシンの感触が変わった」/第7戦イタリアGP スプリント
AUTOSPORT web
圏央道の渋滞鬼門「八王子JCT」を避けられる? 中央道へ逃げる“2つのバイパス”とは? 超ショートカット&整備中ルート
圏央道の渋滞鬼門「八王子JCT」を避けられる? 中央道へ逃げる“2つのバイパス”とは? 超ショートカット&整備中ルート
乗りものニュース
FIA、F1の予算制限の規定を見直し。産休手当やチームスタッフの福利厚生を制限から除外へ
FIA、F1の予算制限の規定を見直し。産休手当やチームスタッフの福利厚生を制限から除外へ
AUTOSPORT web
イケメン度高めなロイヤルエンフィールドのミドルクルーザー『スーパーメテオ650』にアクティブバイク女子、指出瑞貴が乗ってみました!!
イケメン度高めなロイヤルエンフィールドのミドルクルーザー『スーパーメテオ650』にアクティブバイク女子、指出瑞貴が乗ってみました!!
バイクのニュース
運転中に雨で前が見えづらいです。 「フロントガラスの手入れ」はしたほうが良いのでしょうか? 自分でやるコツはあるのでしょうか?
運転中に雨で前が見えづらいです。 「フロントガラスの手入れ」はしたほうが良いのでしょうか? 自分でやるコツはあるのでしょうか?
くるまのニュース
ベクトリクスが新型『I-Cargo』を初公開予定…BICYCLE-E・MOBILITY CITY EXPO 2024
ベクトリクスが新型『I-Cargo』を初公開予定…BICYCLE-E・MOBILITY CITY EXPO 2024
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

346.5390.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

26.0446.7万円

中古車を検索
フォレスターの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

346.5390.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

26.0446.7万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村