現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「もしかして…警察車両?」 街中では激レア過ぎて目立つ! スズキコンパクトセダン「キザシ」とはなんだったのか

ここから本文です

「もしかして…警察車両?」 街中では激レア過ぎて目立つ! スズキコンパクトセダン「キザシ」とはなんだったのか

掲載 31
「もしかして…警察車両?」 街中では激レア過ぎて目立つ! スズキコンパクトセダン「キザシ」とはなんだったのか

■キザシを見たら覆面パトカー? その背景とは

 スズキがかつて販売していたコンパクトセダンの「キザシ」。一見するとなんの変哲もないクルマですが、一部のマニアの間では「キザシを見たら覆面パトカー(警察車両)と思え」と呼ばれる存在となっています。
 
 そこにはどんな背景があるのでしょうか。

【画像】街中で見たら…警察車両と思え? どんな特徴なのか実車を見る!(27枚)

 2009年から2015年にかけてスズキから販売されていたキザシは、軽自動車やコンパクトカーがラインナップの中心を占めるスズキにとっては「フラッグシップ」にあたる存在として登場しました。

 そんなキザシは、一部のマニアの間では「キザシを見たら覆面パトカー(警察車両)と思え」といわれています。キザシにはなぜそのようなイメージが定着しているのでしょうか。

 そもそもキザシは、お世辞にも「街でよく見かけるクルマ」とはいえません。それもそのはず、約6年の間に日本国内で販売されたのは3500台あまりと、国産車としては極めて「レア」なモデルです。

 キザシの販売が振るわなかった理由として、コンパクトセダンというカテゴリー自体が縮小していたことが挙げられます。

 折しも、キザシが日本で販売されていた2010年代前半は、トヨタ「アクア」やホンダ「N-BOX」、「ヴェゼル」など、エポックメイキングなコンパクトモデルが多く登場した頃です。

 そうしたなかで、旧態依然としたスタイルのセダンであるキザシは、ユーザーの心を惹く力は弱かったのかもしれません。

 また、スズキが軽自動車のイメージが強かったことも、キザシにとっては向かい風となりました。

 軽自動車を検討しているユーザーにとっては「割高なクルマ」、セダンを検討しているユーザーにとっては「軽自動車のようなクルマ」に見えてしまったことも販売不振の一因だったようです。

 そこで、スズキが目を付けたのが警察への導入でした。ただ、警察車両の代表格であるパトカー(警ら車)ではなく、刑事などが捜査活動の際に乗車する捜査車両への導入を図りました。

 その結果、2013年から2015年にかけて、全国の警察でキザシが導入されることになります。

 キザシ導入の背景には、スズキの強みであるコストパフォーマンスの良さに加え、キザシが受注生産であったことを活かし、装備を変更した専用の「警察仕様車」を用意したこともプラスに働いたようです。

 捜査車両として全国に配備されたキザシはおよそ1000台といわれ、キザシ全体の販売台数が約3500台ということを考えると、およそ4台に1台は捜査車両という計算になります。

 例えば、トヨタ「クラウン」もパトカーをはじめとする警察車両に多く利用されていますが、日本全国のパトカーは覆面のものを含めても約1万台程度といわれています。

 一方、過去のモデルも含めると全国では少なくとも数十万台のクラウンが存在していると推測されるため、割合からしても「クラウンを見たら警察車両と思え」とはなりません。

 つまり、キザシにおける警察車両の割合は、そのほかのモデルに比べて圧倒的に高く、それが「キザシを見たらキザシを見たら覆面パトカー(警察車両)と思え」というイメージにつながっているようです。

 前述のとおり、キザシの大部分は捜査車両としての導入であるため、基本的には交通違反の取り締まりなどはおこなっていません。

 そのため、いわゆる「覆面パトカー」とはやや異なりますが、警察車両である可能性が高いことは間違いなさそうです。

※ ※ ※

 一説によると、捜査車両の選定には「目立ちすぎない」という点も重要のようです。たしかに目立つクルマは捜査に不向きであるため、クセのないデザインのキザシは適任といえそうです。

 しかし、あまりに販売台数が少なかったために、一部のマニアにとってはむしろ目立つ存在となってしまっているのもまた、キザシを語るうえで欠かせないエピソードのひとつとなっています。

こんな記事も読まれています

王者ノルベルト・キスが圧巻のパーフェクト発進。両日ポールから4戦4勝の完全制覇/ETRC開幕戦
王者ノルベルト・キスが圧巻のパーフェクト発進。両日ポールから4戦4勝の完全制覇/ETRC開幕戦
AUTOSPORT web
スーパーGTスポーティングレギュレーションに小変更。GT300のサクセスウエイト上限値が50kgに
スーパーGTスポーティングレギュレーションに小変更。GT300のサクセスウエイト上限値が50kgに
AUTOSPORT web
四輪駆動の極上クーペ誕生! 最新 BMW M4 CSへ試乗 直6はCSLと同じ550ps 充足感が半端ない
四輪駆動の極上クーペ誕生! 最新 BMW M4 CSへ試乗 直6はCSLと同じ550ps 充足感が半端ない
AUTOCAR JAPAN
「ホンダ/無限」が「OAM2024」人気ブースコンテスト特別賞受賞!「Honda DNA」がしっかり来場者に伝わっていました
「ホンダ/無限」が「OAM2024」人気ブースコンテスト特別賞受賞!「Honda DNA」がしっかり来場者に伝わっていました
Auto Messe Web
バニャイヤ、課題のスプリントで今季初勝利。2位にマルク・マルケス|MotoGPイタリアGP
バニャイヤ、課題のスプリントで今季初勝利。2位にマルク・マルケス|MotoGPイタリアGP
motorsport.com 日本版
日産が「下請法違反勧告後も不適切な取引継続」報道に対する外部調査結果を公表
日産が「下請法違反勧告後も不適切な取引継続」報道に対する外部調査結果を公表
レスポンス
ミキティ、スマホでポチ買いした1400万超の「超高級車」を採点! 気になる点数は? 搭載される「斬新ド派手ドア」の開閉に「天才!」「未来的」の声も
ミキティ、スマホでポチ買いした1400万超の「超高級車」を採点! 気になる点数は? 搭載される「斬新ド派手ドア」の開閉に「天才!」「未来的」の声も
くるまのニュース
VWベストセラー商用車 新型「T7」トランスポーターは約620万円から ディーゼル、PHEV、EVを導入
VWベストセラー商用車 新型「T7」トランスポーターは約620万円から ディーゼル、PHEV、EVを導入
AUTOCAR JAPAN
ベントレーがワンちゃんの祭典をサポート!?「グッドウッド」ならぬ「グッドウッフ」で「ベンテイガ肉球フォトブース」とは?
ベントレーがワンちゃんの祭典をサポート!?「グッドウッド」ならぬ「グッドウッフ」で「ベンテイガ肉球フォトブース」とは?
Auto Messe Web
ピレリ、フェラーリと実施のF1タイヤテストに満足。冬場にできなった雨用タイヤの開発プログラムが前進
ピレリ、フェラーリと実施のF1タイヤテストに満足。冬場にできなった雨用タイヤの開発プログラムが前進
AUTOSPORT web
Moto2イタリア予選|ジョー・ロバーツが今季初ポール獲得。前戦ウイナーの小椋藍は12番手
Moto2イタリア予選|ジョー・ロバーツが今季初ポール獲得。前戦ウイナーの小椋藍は12番手
motorsport.com 日本版
【青山にレーシングカー出現】 アストン マーティン・ヴァンテージGT3 GTを戦う現役マシン
【青山にレーシングカー出現】 アストン マーティン・ヴァンテージGT3 GTを戦う現役マシン
AUTOCAR JAPAN
ドリアーヌ・パンが骨折、ル・マン24時間を欠場へ。アイアン・デイムスはラヘル・フレイを起用
ドリアーヌ・パンが骨折、ル・マン24時間を欠場へ。アイアン・デイムスはラヘル・フレイを起用
AUTOSPORT web
スバル山内英輝、十八番の“Q2最速”も「単にウエイトを積んでないから」……ブリヂストン勢とのパフォーマンス差を依然痛感|スーパーGT第3戦鈴鹿
スバル山内英輝、十八番の“Q2最速”も「単にウエイトを積んでないから」……ブリヂストン勢とのパフォーマンス差を依然痛感|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
新しいシボレー・コルベットE-Rayが、日本上陸!──GQ新着カー
新しいシボレー・コルベットE-Rayが、日本上陸!──GQ新着カー
GQ JAPAN
RBのバイエルCEO、2025年のドライバー決定を急がず 「角田とリカルドに満足」と強調、ローソン内定説を否定
RBのバイエルCEO、2025年のドライバー決定を急がず 「角田とリカルドに満足」と強調、ローソン内定説を否定
AUTOSPORT web
ホンダ・シビック勢、Q1で全車好タイムもQ2で勢いに陰り。その要因は何だったのか|スーパーGT第3戦鈴鹿
ホンダ・シビック勢、Q1で全車好タイムもQ2で勢いに陰り。その要因は何だったのか|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
「ながらスマホ」死亡・重傷事故が厳罰化以降で最多に! 警察庁も「絶対にやめて」と呼びかける
「ながらスマホ」死亡・重傷事故が厳罰化以降で最多に! 警察庁も「絶対にやめて」と呼びかける
乗りものニュース

みんなのコメント

31件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

286.7308.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.8179.9万円

中古車を検索
キザシの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

286.7308.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.8179.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村