現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > THE惜別車2022 ホンダは2年間で9車種消滅! シャトル インサイト CR-Vに続く生産終了車はあるか?

ここから本文です

THE惜別車2022 ホンダは2年間で9車種消滅! シャトル インサイト CR-Vに続く生産終了車はあるか?

掲載 94
THE惜別車2022 ホンダは2年間で9車種消滅! シャトル インサイト CR-Vに続く生産終了車はあるか?

 ホンダは2021年内にオデッセイ、レジェンド、クラリティの国内販売を終了すると発表。

 S660は、2021年3月に生産終了が発表されたが、同年11月1日になって650台の追加生産が決定したものの、2022年3月の生産終了が決まっている。2代目NSXについても2022年12月をもって生産終了することが明らかにされている。

「軽の最優秀車」も受賞! ホンダ N-ONE 発売1年で見えた本当の評価

 さらに2021年12月23日には一部新聞報道にて、シャトル、インサイト、CR-Vが2022年内に生産終了すると報じられた。この3車種の生産終了は本当なのか? ホンダはいったいどこまで車種を減らせば済むのか?

 さらに他メーカーについても2022年に生産を終了するクルマはあるのか、徹底調査した!

文/遠藤 徹、写真/ホンダ、トヨタ、日産、マツダ、ダイハツ

[gallink]

■販売店向けの「ホンダ・ビジネスミーティング」でCR-V、インサイト、シャトルの2022年度の生産終了を発表

2021年12月開催のホンダ・ビジネスミーティングにて生産終了が発表されたホンダ CR-V

 ホンダは2021年12月上旬に開催した販売店向けの「ホンダ・ビジネスミーティング」でCR-V、インサイト、シャトルの3車種を2022年度に順次生産終了すると表明した。

 このビジネスミーティングはホンダが新年を迎えるにあたって、毎年年末か翌月の年始に、ホンダカーズ店の首脳や営業役員を各所に集めて開催している恒例行事となっている。

 2022年における4輪車部門の商品販売戦略は「ミレニアル世代(1980~1995年に生まれた世代)を中心に新たな顧客を増やして、年間70万台安定販売する」方針を掲げている。

 投入する新型車は2022年5月末発売予定(1月7日に先行発表済み)の新型ステップワゴンをはじめ、中盤から年末にかけて、新型SUVの発売、ヴェゼル、フリード、フィット、N-WGN、シビックのe:HEV&タイプR追加などを打ち出している。

 こうしたなかでCR-V、インサイト、シャトルの生産終了が明らかにされた。2021年にはアクティ、オデッセイ、レジェンド、クラリティが廃止になり、2022年3月生産終了のS660、2022年12月生産終了の2代目NSXを含めると、この2年間で9車種が消滅することになる。

2021年のオデッセイの廃止には販売店からの疑問の声もあがった

 これらの車種は狭山工場閉鎖と国内での販売が不振のため、生産販売の維持が難しいとの判断によるものだが、「オデッセイやシャトルはフルモデルチェンジして世代交代すれば、販売の回復は見込まれるはずなのに理解できない、」といった販売店営業担当者の声もある。

 2022年度中に順次生産終了としているが、正確な日時はまだ明らかになっていない。

 ただ2022年の商品計画では6月頃にシビックに「e-HEV」を追加、この時点でほぼ同じコンセプトのインサイトを廃止、8月にはフィットをマイナーチェンジするので、これに合わせて先代フィットのステーションワゴン版であるシャトルを廃止。

 11月頃には新型SUVの投入と同時にCR-Vを生産終了するものと予想される。

 これらは国内仕様だけであって、北米、ヨーロッパなどのグローバルバージョンは別であり、継続される車種もある。CR-Vは国内では販売不振だが、グローバルでは成功している戦略モデルであり、こちらは継続される。

■CR-Vとヴェゼルの中間に位置づけられる新型SUVが登場!

2021年9月にホンダのインドネシア法人が発表した「BR-V」。3列シート7人乗りと、2列シート5人乗りを持つコンパクトSUV。ボディサイズは全長4490×全幅1780×全高1685mm

2021年11月にホンダのインドネシア法人が世界初公開した、新型「SUV RS CONCEPT」

 2022年11月にも国内投入される新型SUVは「CR-Vとヴェゼルの中間に位置づけられる」とホンダは説明している。ところがパワーユニットは1.5ターボと2リッターハイブリッドを搭載する。これらはCR-Vと同じである。

 CR-Vの現行モデルの発売は2018年8月30日である。国内では人気がないので同じモデルをフルモデルチェンジして国内で発売するわけいはいかない。しかしグローバルでは成功しているモデルだから、廃止するわけにはいかないのだ。

 したがって国内ニーズに合わせた別ブランドの新型車を投入して、SUVラインアップの強化と再構築を目指すことにしたといえるだろう。

 ホンダは2021年新型BR-Vやそのスポーティ版となる「SUV RS コンセプト」をインドネシアで発表しているが、このBR-Vは3列シートのコンパクトSUVの2代目モデル(エンジンは1.5Lガソリンのみ)で、フィットの下のクラスとなるBRIOのプラットフォームを採用。

 しかし最新情報では、この東南アジアで販売されているBR-Vをそのまま日本で発売するわけではなく、CR-Vとヴェゼルの中間に位置づけられる新たなホンダの新型SUVは、国内専用モデルとして開発・販売されることになりそうだ。

 ホンダの国内向けラインアップはトヨタ、日産、マツダ、スバルなどライバル他社に比べるとまだまだ弱く十分ではない状況にある。

 当面はコンパクトクラスのフィットでカバーする方針。そのひとつは8月にもマイナーチェンジするフィットが受け持つ。

 フィットシリーズにはSUVテイストの「クロスター」を設定しているが、このマイナーチェンジでフロント&リアガードを装備、合皮コンビシートを設定するなどSUVテイストをより強化する方針である。

フィットクロスターをマイナーチェンジすることによってSUV色を強め、ラインナップの穴を埋めることが予想される

 これらの商品力強化は従来のシャトルユーザーを取り込む狙いもあるため、シャトルを廃止し、フィットクロスターからの代替え促進を図る方針に切り替えるということであろう。

 ただ、販売不振の要因の一つといわれているフロントマスクのデザインについてだが、大幅に変更するという情報は入ってきていない。

 インサイトは1.5リッターのハイブリッド専用モデルである。シビックと同格の価格帯となっている。これまではシビックが1.5リッターターボを搭載し、コンセプト分けをしていた。

 しかしながら今夏にはシビックに2リッターハイブリッド車のe:HEVを設定する。インサイトは1.5リッターのハイブリッドでコンセプト分けは可能だが、価格帯が一部重なることやインサイトの販売不振もあり、こちらはほぼ同時期に廃止となる。実質的にはインサイトはシビックとの統合ということになる。

 ただシビックハイブリッドは2リッターで、インサイトよりも走りのポテンシャルを高めたスポーツ色の強いコンセプトを採用する。

 またホンダは2040年までに電動化を確立すべく次世代の商品ラインナップの再構築を進めている。それまでに販売が頭打ち傾向にあるモデルやガソリン車を廃止し、電気自動車や100%ハイブリッド車に置き換えていく方針と思われる。

■そのほか2022年に生産終了が予想されるクルマ

アルファードと統合され生産終了されるトヨタヴェルファイア

 電動化に伴う商品ラインナップの整理は他メーカーでも多く見られる。トヨタは2020年12月にポルテ/スペイド、プレミオ、アリオンやプリウスαを2021年3月末に生産終了、エスクァイアが2021年12月上旬に生産終了している。

 2022年に生産終了が予定されているのはヴェルファイア、日産フーガ&シーマ、マツダCX-3、ダイハツミラトコット&キャストなどである。また2010年7月に登場した日産マーチはそろそろ生産数終了かという噂が幾度となく出ているがまだ販売中。

 衝撃的だった2020年11月11日、中日新聞が報じたクラウンSUV化のニュースは、瞬く間に日本中を駆け巡った。しかし、その真偽はいまだ不明。

 現行クラウンは2018年のデビューだから2022年にフルモデルチェンジしても不思議ではないが、2022年秋頃にティザーが開始され、2023年に登場する線が有力だ。

 肝心のクラウンが「SUV化される」ことについては、現状では確実な情報は入っておらず、セダンとしてフルモデルチェンジする可能性のほうが高い。

 さらに2021年6月12日、一部新聞による「スカイラインの国内生産中止」報道。すぐさま、日産の星野朝子副社長が「日産はスカイラインを決してあきらめない」と発言、大きな注目を集めたが、この真偽についてもいまだはっきりしていない。

 このほか、電動化の流れに合わせて内燃機関のパワーユニットも整理の対象になる可能性がある。トヨタの2リッターターボ、3.5リッター6気筒、日産の2~3.5リッターハイブリッドなどである。

 内燃機関は2030年に向けて100%ガソリン車を廃止するとの政府の方向性が示されている。ハイブリッド車は存続が可能なわけだが、それに対応できなければモデル廃止に追い込まれることになる。

 ディーゼル車はどうするのだろうか。マツダ、トヨタなど乗用車のクリーンディーゼル車はターボとの組み合わせになっており、電動化となれば、ハイブリッドユニットへの移行が要求され、そうなると大幅なコストアップになるので、生産維持が難しくなりそうだ。

[gallink]

こんな記事も読まれています

ポルシェのフィーリングを20万円で体感!? ラフェスタの走りがマジでいい! 新社会人にオススメしたいクルマ7選
ポルシェのフィーリングを20万円で体感!? ラフェスタの走りがマジでいい! 新社会人にオススメしたいクルマ7選
ベストカーWeb
VW「ゴルフGTI」で「ゴルフ」通いはできる? スポーツモードは「1番ウッド」並みに気持ちよくかっ飛びます【AMWリレーインプレ】
VW「ゴルフGTI」で「ゴルフ」通いはできる? スポーツモードは「1番ウッド」並みに気持ちよくかっ飛びます【AMWリレーインプレ】
Auto Messe Web
藤井誠暢「この場に戻って来られて嬉しい」 ファグ「良い気分で帰れそう」【第3戦GT300決勝会見】
藤井誠暢「この場に戻って来られて嬉しい」 ファグ「良い気分で帰れそう」【第3戦GT300決勝会見】
AUTOSPORT web
笹原「結構厳しかった」 アレジ「ミスなく走れたのは右京だからこそ」【第3戦GT500決勝会見】
笹原「結構厳しかった」 アレジ「ミスなく走れたのは右京だからこそ」【第3戦GT500決勝会見】
AUTOSPORT web
【最終結果】2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア パワーステージ後
【最終結果】2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア パワーステージ後
AUTOSPORT web
フォルクスワーゲン・ティグアン 詳細データテスト おすすめは実用グレード デジタル化はほどほどに
フォルクスワーゲン・ティグアン 詳細データテスト おすすめは実用グレード デジタル化はほどほどに
AUTOCAR JAPAN
D’stationが初優勝の独走ポール・トゥ・ウイン。最重量mutaはレースでも強い/第3戦GT300決勝レポート
D’stationが初優勝の独走ポール・トゥ・ウイン。最重量mutaはレースでも強い/第3戦GT300決勝レポート
AUTOSPORT web
タナクが0.2秒差で逆転。ヒョンデ復帰後初勝利、日曜最速はヌービルに/WRCイタリア最終日
タナクが0.2秒差で逆転。ヒョンデ復帰後初勝利、日曜最速はヌービルに/WRCイタリア最終日
AUTOSPORT web
中古車狙ってる人必見!! 無給油・充電だけで「1000km」走ってわかった初代アウトランダーPHEVの実力
中古車狙ってる人必見!! 無給油・充電だけで「1000km」走ってわかった初代アウトランダーPHEVの実力
ベストカーWeb
ニュルブルクリンク24時間耐久レースの裏側に潜入取材! 極寒のパドックをレポートします【みどり独乙通信】
ニュルブルクリンク24時間耐久レースの裏側に潜入取材! 極寒のパドックをレポートします【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
トップENEOSが痛恨のピットミス。Deloitte笹原&アレジが待望の初優勝でGRスープラ1-2/第3戦GT500決勝レポート
トップENEOSが痛恨のピットミス。Deloitte笹原&アレジが待望の初優勝でGRスープラ1-2/第3戦GT500決勝レポート
AUTOSPORT web
シビック タイプRで24時間レースに挑戦!【石井昌道】
シビック タイプRで24時間レースに挑戦!【石井昌道】
グーネット
巨大グループ期待の星! 新型プジョーE-3008へ試乗 ダッシュ力競争から1歩引いた214ps
巨大グループ期待の星! 新型プジョーE-3008へ試乗 ダッシュ力競争から1歩引いた214ps
AUTOCAR JAPAN
フェチれるアウディ「RS 6 アバント パフォーマンス」の22インチホイール! リアル「運び屋」がチョイスする本物っぷりとは【クルマdeフェティシズム】
フェチれるアウディ「RS 6 アバント パフォーマンス」の22インチホイール! リアル「運び屋」がチョイスする本物っぷりとは【クルマdeフェティシズム】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝
【正式結果】2024年スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝
AUTOSPORT web
2024年版 「本格派」の高性能オフロード車 10選 道を選ばない欧州 "最強" SUV
2024年版 「本格派」の高性能オフロード車 10選 道を選ばない欧州 "最強" SUV
AUTOCAR JAPAN
BYDが東京工科自動車大学校で初の「EV特別講座」を開催。未来のメカニックたちに伝えたいことと狙いとは
BYDが東京工科自動車大学校で初の「EV特別講座」を開催。未来のメカニックたちに伝えたいことと狙いとは
Auto Messe Web
夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

94件
  • ホンダが何をしたいのか分からない。
    車種復活させたと思ったら、すぐに切り捨て。MCやって1年で廃盤とか
    もう一貫性がない!
    車種がなくなると言う事は、今持ってる車の下取り価格も下がるって事。ホンダ車乗ってるユーザーの事本気で考えてるか?
    現場の営業の方の話聞いてると、本当に可哀想に思える。
    マーケティングがマジで悪すぎ。
    そりゃ売れないって!
    今、国内販売トヨタが一人勝ちしてる現状だけど、ライバル不在で、トヨタに流れてるだけ。
    車自体はいいと思う。出来はいい。けど、本気で日本のマーケティング部門は頭から総入れ替えした方がいいと思うレベル。
    もう少し現場の声聞いてあげたら?
  • ホンダ大丈夫?正直なところ素人でもなんかヤバいのかな?っておもっちゃいます。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

180.8200.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

38.1238.0万円

中古車を検索
シャトルの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

180.8200.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

38.1238.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村