現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 約2億2000万円まで高騰したフェラーリ「812コンペティツィオーネ」は、走行わずか90キロ! 999台限定の究極の跳ね馬とは

ここから本文です

約2億2000万円まで高騰したフェラーリ「812コンペティツィオーネ」は、走行わずか90キロ! 999台限定の究極の跳ね馬とは

掲載 7
約2億2000万円まで高騰したフェラーリ「812コンペティツィオーネ」は、走行わずか90キロ! 999台限定の究極の跳ね馬とは

内装はロッソFXレッドのアルカンターラ

2024年3月8日にRMサザビーズがドバイで開催したオークションにおいて、フェラーリ「812コンペティツィオーネ」が出品されました。走行距離はわずか90kmと少なく、多数のオプションパーツが装着されています。予想落札価格よりもはるかに高額で落札された理由は何でしょうか。

フェラーリ「488ピスタ スパイダー」が1億1055万円という高額落札の理由とは? 決め手は1006キロの走行距離にありました

限定生産だった812コンペティツィオーネ

フェラーリの2シーター、フロントエンジン、後輪駆動モデルのフラッグシップとして、2017年に華々しく登場した「812スーパーファスト」。フェラーリはそれに、800psの最高出力と718Nmの最大トルクを誇る最新世代のV型12気筒6.5Lエンジンを搭載し、「これまでで最も速く、そして最もパワフルなフェラーリ」というセールストークとともに、その販売を積極的に行った。

もちろんそれを見るカスタマーの関心も高く、とくに2017年はフェラーリの創業70周年にあたることから、「ロッソ・セッタンタ・アンニ」と「マット・ウォーム・グレイ」の専用カラーも設定され、それもまた話題となったことも記憶に新しい。

そして812スーパーファストにも、2022年に生産が終了するまでの間に、さまざまな派生モデルが誕生する。2019年には「365GTS/4」(デイトナ・スパイダー)以来、じつに50年ぶりとなるシリーズモデルのフロントV12オープン、「812GTS」が登場。そして2021年にはここで紹介する「812コンペティツィオーネ」と「812コンペティツィオーネA」の限定生産が発表されたのである。

ちなみに後者は812コンペティツィオーネをベースとしたA=アペルタ、すなわちオープンモデルであり、限定生産数はクーペモデルが999台、アペルタは599台という数字だった。

フロントにV型12気筒エンジンを搭載する、究極の限定車だった。812コンペティツィオーネ開発の目的は最初から明確であり、スーパーカーの開発が無類のドライビングプレジャーを提供することを意図して、あらゆる場面で最大限のパフォーマンスを引き出すことを目標とした場合に、何が可能であるのかを実証してみることにほかならなかった。

999台生産されたうちの1台

搭載エンジンはベースの812スーパーファストと同じ6.5LのV型12気筒だが、フェラーリはクランクシャフトやコンロッド、バルブトレインなど、その主要コンポーネントを再設計。コンロッドはチタン製に変わり、重量はそれまでのスチール製からさらに40%軽量に、クランクシャフトもより精密なバランス取りの結果、3%の軽量化に成功した。ピストンなどにはダイヤモンド・ライク・カーボンと称される摩擦係数の低い特別なコーティングも施された。

結果、812コンペティツィオーネのパワーユニットが得た最高出力と最大トルクは830ps、692Nm。レブリミットも812スーパーファストの8900rpmから、このコンペティツィオーネでは9500rpmへと引き上げられている。その運動性能はやはり驚くべきものだ。0-100km/h加速は2.85秒、0-200km/h加速は7.5秒、そして最高速は340km/hとフェラーリは発表している。ちなみに812コンペティツィオーネがフィオラノのテストトラックで記録したラップタイムは1分20秒で、これは「SF90XX」、「SF90ストラダーレ」、そして「ラ フェラーリ」に続くものである。

今回ドバイ・オークションに姿を現した812コンペティツィオーネは、999台が生産されたクーペモデルの中の1台。走行距離はわずか90kmで、この2022年モデルには個性的な外観と雰囲気を与える、パーソナライゼーション・オプションが数多く選択されている。

フェラーリの象徴ともいえるロッソ・コルサのボディカラーは、ネロ・ブラックの縁取りが施されたジャッロ・フライ・イエローのセンターストライプでさらに引き立てられ、イエローのブレーキキャリパーと、これもイエローのストライプなどが施されたピレリ製タイヤが、20インチのカーボンファイバー製ホイールの存在感をより際立たせているのが印象的だ。

インテリアも同様に、ロッソFXレッドのアルカンターラ内装とロッソ・フェラーリ・カラーのステアリングホイールなど、レッドとイエローのコンビネーションが見事なフィニッシュ。同時に多くのカーボン製オプションが装備され、サスペンションリフトシステムとリアビューカメラももちろん搭載されている。

RMサザビーズからは110万~130万ドル(約1億6390万円~1億9370万円)の予想落札価格が提示された、この812コンペティツィオーネ。落札価格はそれをはるかに超え、146万7500ドル(邦貨換算約2億1870万円)という結果を記録した。

これは今回のドバイ・オークションでは、2005年式のケーニグゼグ「アゲーラ」、2009年式のメルセデス・ベンツ「SLRマクラーレン スターリング モス」、2023年式のアストンマーティン「ヴァルキリー」、2017年式のランボルギーニ「チェンテナリオLP770-4クーペ」に続く、高値での落札となったことを報告しておく。

こんな記事も読まれています

ポルシェのフィーリングを20万円で体感!? ラフェスタの走りがマジでいい! 新社会人にオススメしたいクルマ7選
ポルシェのフィーリングを20万円で体感!? ラフェスタの走りがマジでいい! 新社会人にオススメしたいクルマ7選
ベストカーWeb
VW「ゴルフGTI」で「ゴルフ」通いはできる? スポーツモードは「1番ウッド」並みに気持ちよくかっ飛びます【AMWリレーインプレ】
VW「ゴルフGTI」で「ゴルフ」通いはできる? スポーツモードは「1番ウッド」並みに気持ちよくかっ飛びます【AMWリレーインプレ】
Auto Messe Web
藤井誠暢「この場に戻って来られて嬉しい」 ファグ「良い気分で帰れそう」【第3戦GT300決勝会見】
藤井誠暢「この場に戻って来られて嬉しい」 ファグ「良い気分で帰れそう」【第3戦GT300決勝会見】
AUTOSPORT web
笹原「結構厳しかった」 アレジ「ミスなく走れたのは右京だからこそ」【第3戦GT500決勝会見】
笹原「結構厳しかった」 アレジ「ミスなく走れたのは右京だからこそ」【第3戦GT500決勝会見】
AUTOSPORT web
【最終結果】2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア パワーステージ後
【最終結果】2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア パワーステージ後
AUTOSPORT web
フォルクスワーゲン・ティグアン 詳細データテスト おすすめは実用グレード デジタル化はほどほどに
フォルクスワーゲン・ティグアン 詳細データテスト おすすめは実用グレード デジタル化はほどほどに
AUTOCAR JAPAN
D’stationが初優勝の独走ポール・トゥ・ウイン。最重量mutaはレースでも強い/第3戦GT300決勝レポート
D’stationが初優勝の独走ポール・トゥ・ウイン。最重量mutaはレースでも強い/第3戦GT300決勝レポート
AUTOSPORT web
タナクが0.2秒差で逆転。ヒョンデ復帰後初勝利、日曜最速はヌービルに/WRCイタリア最終日
タナクが0.2秒差で逆転。ヒョンデ復帰後初勝利、日曜最速はヌービルに/WRCイタリア最終日
AUTOSPORT web
中古車狙ってる人必見!! 無給油・充電だけで「1000km」走ってわかった初代アウトランダーPHEVの実力
中古車狙ってる人必見!! 無給油・充電だけで「1000km」走ってわかった初代アウトランダーPHEVの実力
ベストカーWeb
ニュルブルクリンク24時間耐久レースの裏側に潜入取材! 極寒のパドックをレポートします【みどり独乙通信】
ニュルブルクリンク24時間耐久レースの裏側に潜入取材! 極寒のパドックをレポートします【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
トップENEOSが痛恨のピットミス。Deloitte笹原&アレジが待望の初優勝でGRスープラ1-2/第3戦GT500決勝レポート
トップENEOSが痛恨のピットミス。Deloitte笹原&アレジが待望の初優勝でGRスープラ1-2/第3戦GT500決勝レポート
AUTOSPORT web
シビック タイプRで24時間レースに挑戦!【石井昌道】
シビック タイプRで24時間レースに挑戦!【石井昌道】
グーネット
巨大グループ期待の星! 新型プジョーE-3008へ試乗 ダッシュ力競争から1歩引いた214ps
巨大グループ期待の星! 新型プジョーE-3008へ試乗 ダッシュ力競争から1歩引いた214ps
AUTOCAR JAPAN
フェチれるアウディ「RS 6 アバント パフォーマンス」の22インチホイール! リアル「運び屋」がチョイスする本物っぷりとは【クルマdeフェティシズム】
フェチれるアウディ「RS 6 アバント パフォーマンス」の22インチホイール! リアル「運び屋」がチョイスする本物っぷりとは【クルマdeフェティシズム】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝
【正式結果】2024年スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝
AUTOSPORT web
2024年版 「本格派」の高性能オフロード車 10選 道を選ばない欧州 "最強" SUV
2024年版 「本格派」の高性能オフロード車 10選 道を選ばない欧州 "最強" SUV
AUTOCAR JAPAN
BYDが東京工科自動車大学校で初の「EV特別講座」を開催。未来のメカニックたちに伝えたいことと狙いとは
BYDが東京工科自動車大学校で初の「EV特別講座」を開催。未来のメカニックたちに伝えたいことと狙いとは
Auto Messe Web
夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

7件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

6784.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
812コンペティツィオーネの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

6784.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村