2023年9月6日、トヨタのフラッグシップモデル「センチュリー」に新たなモデルが追加された。見た目はSUVのような力強いスタイリングだが、トヨタはSUVと表現しておらず、あくまでも「ショーファードリブンの新しい形」としての提案だ。
この新しいセンチュリーのように、限られたセレブだけが乗ることを許される超高級モデルについても、いまはSUVタイプが多くなっている。今後はSUV風の背が高く室内が広くて豪華なシートを備え付けられるあのかたちが主流になってゆくのか!?? いまラインアップされている超高級SUVをいくつかピックアップしてご紹介しよう。
新型センチュリー発表で改めて問う 世界最高級車のトレンドは「あのかたち」が主流になってゆくのか?
文:立花義人、エムスリープロダクション
写真:TOYOTA、BENTLEY、ROLLS-ROYCE、Ferrari、ALPINA
英国のクラフトマンシップが息づくスポーティな超高級SUV ベントレー「ベンテイガ」
「ベンテイガ」は、イギリスのベントレーが2015年にリリースしたベントレー初のSUVモデルだ。現在はVWグループの傘下にあるベントレーだが、一時期ロールスロイスの傘下で(ショーファードリブンカーである)ロールスロイスのスポーティなオーナーカー版を販売していた。このことから、ベントレーブランドは、独特の個性が形成された。
ベンテイガは「トゥアレグ」やポルシェ「カイエン」、ランボルギーニ「ウルス」などと共通のアーキテクチャーが採用されている。彫刻のようなスタイリング、丸目ヘッドライトや楕円形のリアコンビネーションランプ、クラフトマンシップが息づく精緻なディテールといったベントレーの特長とともに、4.0L V8ガソリンエンジンや3.0L ハイブリッドで圧倒的なパフォーマンスが与えられたモデル。価格は税込2695万円からだ。
ベントレー「ベンテイガ」。内外装の精緻な造りはさすが英国ブランドといったところだが、ベントレーモデルらしいスポーティなデザインも魅力のひとつ
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セレブ憧れのロールスロイスが造る逸品 ロールスロイス「カリナン」
ファントムやゴースト、レイス、ドーンといった幽霊系の名前を使用していることで有名なロールスロイスだが、SUVモデルの名前は「カリナン」だ。1905年に発見された史上最大のダイヤモンド原石の名に由来するもので、この貴重な石を育んだ大自然の豊かさにインスパイアされたモデルだそうだ。
ロールスロイスならではの静粛性、豪華な内外装はもちろんのこと、同社初の四輪駆動モデルとして高い機動性も備えているのが特長。歴代ロールスロイスにはなかった「オフロードスイッチ」があり、車高が40mm上がると同時に電子制御4WDシステムが即座にオフロード向けに変化する。
もちろんロールスロイスならではの「魔法の絨毯」といわれる乗り心地や、パワフルかつ静かなV12エンジンのパフォーマンス、そしてしっとりとしたハンドリングなどは十分に味わうことができる。価格は税込5460万円からだ。
過酷な路面乗用でもロールスロイス流おもてなしは犠牲にされていない。それがカリナンだ
イタリア伝統の跳ね馬もついにSUV化 フェラーリ「プロサングエ」
地を這うように低い王道スタイルのスーパーカーをつくり続けていたフェラーリからも、SUVタイプが登場している。ただしフェラーリはSUVという表現はせず「フェラーリ史上初の4ドア4シーターモデル」と表現している。車名の「プロサングエ」とは「純血=サラブレッド」の意味であり、フェラーリの歴史とDNA、快適性の融合を最新の技術で具現化したモデル、とのことだ。
6.5L V12自然吸気ガソリンエンジンは最高出力725馬力を誇り、最大トルクは716Nmに達し、0-100km/h加速は3.3秒、最高速度は310km/hというパフォーマンス。大人4名が快適に着座できるリッチなスペースで、この性能を上質かつレーシーなインテリア、そしてフェラーリサウンドと共に堪能できるのは、このプロサングエしかない。価格は税込4760万円からだ。
SUVではなく、フェラーリ史上初の4ドア4シーターモデルとのこと。観音開きのサイドドアは個性的だ
ドイツの硬派なチューナーが本気のSUVを造るとこうなる アルピナ「XB7」
アルピナは、BMWモデルをベースとする独立した自動車メーカーだが、BMW社からも公認を受ける歴史あるメーカーだ。「控えめ」を美学としたそのチューニングスタイルは、機能的な外観と大人の雰囲気を持つ細いスポークデザインのアルミホイールなど、高い品質と職人による手作業が特長の、玄人好みのモデルだ。
控えめといいながらも、BMWの「X7」をベースとするXB7は全長5,180mmを超す巨体なだけに迫力は満点であり、まるで周囲を蹴散らしながら走るかのような存在感がある。4.4L V8ツインターボエンジンの最高出力は621ps、0-100km/h加速は4.2秒と、中身は決して「控えめ」ではない本格スポーツSUV。価格は税込2790万円からだ。
エアロパーツは控えめだが、迫力のボディサイズとパワフルなエンジンは決して控えめとはいえない
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外観のカッコ良さだけでなく、広い車内で快適にくつろぐこともできるのが、超高級SUVのよさ。センチュリーの新たなモデルも、SUVをつくろうと思ったわけではなく、伝統に新しいライフスタイルを融合し、最新の技術で具現化したらこうなった、ということなのだろう。
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センチュリーは初め見た時はカリナンまんまな印象持ったけどそうでもないな。