この記事をまとめると
■自動車好きのなかでもかなり強めのこだわりやマニアックな知識を持つひとびとを紹介
「クルマヲタク」はモテないは勘違い! 「モテる」「モテない」をわける重要な境界線とは
■クルマ選びでも人とは違うものを求める人やレアな情報を調べまくる人もいる
■特定の分野を極めると「ヘンタイ」として一目置かれる存在になれる
普通のクルマ好きからも「えっ?」と思われるマニアっぷり!
世のなかにはありとあらゆるジャンルに「オタク」「マニア」そして「ヘンタイ」と呼ばれる人たちがいます。そもそも「オタク」「マニア」そして「ヘンタイ」の違いとは? ……に言及すると今回のテーマからは外れてしまうので別の機会にするとして……。
「クルマ界隈に蔓延る、特定のジャンルを極めた愛すべきオタクたち」にスポットを当ててみたいと思います。
マイナー車オタク
多くの一般ユーザーの記憶からは忘れ去られつつあるクルマばかりを乗り継ぐ「マイナー車オタク」。一例を挙げると、トヨタ・ヴォルツとか、三菱カリスマとか、マツダ・アンフィニMS-9とか……(オーナーさん、元オーナーさんすみません)。クルマ好きであれば「あぁ……、懐かしいね」と、この話題だけで数時間は語れてしまうジャンルでもあります。誰もが知る王道モデルに背を向け、あえてマイノリティ路線を貫く。考え方によっては絶滅危惧種ともいえるマイナー車を自費で維持管理し、次世代へと受け継ぐ「尊敬すべきオタク」でもあるのです!
エントリーグレードオタク
あえて簡素な、素っ気ない雰囲気すら漂うエントリーグレードを手に入れ、惜しみない愛情を注ぐ「エントリーグレードオタク」。鉄チンホイール、未塗装のバンパーに萌えてしまう種族(?)の人たちです。そこから自分の色を加えるのではなく、敢えてノーマルのまま維持するのも大事なポイント。かけそばにトッピングしたら別の食べものになってしまいます。「素」であることが是なのです。華やかな雰囲気すら漂う最上級モデルではなく、素うどんのようなシンプルさに惹かれるようになったらクルマ好きとしてもいよいよ達観の域? いや、もはやヘンタイの域に達しているかも……。
カラーコードオタク
「ボクのクルマはK7Xで、友人のクルマはK1XとD4Sで」……いわれても、さすがのクルマ好きでもすぐにはわからないかもしれません。これ、現行スバルBRZのWRブルー・パールと、クリスタルホワイト・パール、そしてクリスタルブラック・シリカのカラーコードです。自分の愛車はもちろん、興味があるモデルのカラーコードもきっちり覚え、クルマ好きの友人との会話もカラーコードで。数字とアルファベットが入り交じった謎のコード。もはや日本語の会話だとは思われないかも。下手をすると相手のクルマ好きもきちんと理解していない可能性も否定できません。
スペックオタク
自分の愛車のスペックをきちんと把握しているかどうかも怪しいクルマ好きがいるなか、R32GT-Rのボディサイズは?「全長×全幅×全高:4545x1755x1340mm」、R33GT-Rは?「4675×1780×1360mm」といった具合に、もはやスペックを暗記している「スペックオタク」。もちろんボディサイズだけでなく、最高出力やトルクも網羅。できそうでなかなかできない、愛すべきどころか尊敬すべきオタクともいえそうです。
ヘンタイの呼び名はむしろ称号でしかない!
歴代オーナーを把握しているオタク
広いようで実はかなり狭い趣味の世界。さらに特定の車種ともなれば、共通の知り合いがいることも珍しくありません。そして、何らかの理由で売りに出されるクルマの情報があると「現オーナーさんの前は●●さんで、その前は**さんで、整備は#$%で……」と、歩く記録簿状態で状況把握している方、まわりにいませんか? ときには「あれは掘り出しモノだからぜったいに買っておいたほうがいい」とか、「じつはエンジンの調子が悪いからやめたほうがいい」とか、有益なアドバイスをくれる場合も。この手の個体は中古車市場に出まわる前に買い手がついてしまうので、「歴代オーナーを把握しているオタク」の存在は心強いことは確かです。
中古車相場オタク
ありとあらゆる中古車の相場を把握し、車両本体価格当てをやればほぼニアピンかビンゴ賞モノ。プロも顔負けの知識と情報量を有する、自他ともに認める「中古車相場オタク」。まさに歩くカーセンサー&グーネット。中古車相場を知っているだけでなく、適正な買い取り相場もなぜか網羅。その噂はご近所にも広まり、クルマを売却する際には近隣の住民から相談を受けることもしばしば。本人の楽しいのでもちろん喜んで対応(笑)。その知見をマニアやオタク界隈だけでなく、一般のユーザーにも惜しみなく開放している点は素晴らしいのひとことに尽きます。
草ヒロオタク
人知れずひっそりと土に還ろうとしているクルマ、いわゆる「草ヒロ」発掘に情熱を注ぐ「草ヒロオタク」。お宝級の草ヒロ車があると聞きつけて全国各地に足を運び、現車を観て満足。そんなことを繰り返しているうちに、全国各地から情報が寄せられるようになり、気がつけば草ヒロ界隈の生き字引的な存在に。良識ある「草ヒロオタク」であれば所在地をあかさず、特定されないよう最大限配慮することも忘れません。人里離れた場所に車両が放置されていることも多いので、じつは一定のリスクもある草ヒロの世界。今年は特に熊と出くわす可能性が高いことも熟知。草木が枯れ、スズメバチがいなくなり、熊が冬眠してからがまさに活動シーズンとなります。
まとめ:オタクやマニアの先に待ち受ける「ヘンタイ」の領域
すっかり市民権を獲得した「オタク」であり「マニア」な人々。つまり特定のジャンルを極めた人でもあります。これを上まわるのが「ヘンタイ」と呼ばれる人たち。公園でコートの前をはだけてご開帳するのは変質者であって、別ジャンル(?)の人たちです。「ヘンタイ」と呼ばれる人たちは、少なくともクルマ界隈では崇拝される域に到達しています。もし、クルマ好きの誰かに「ヘンタイですねー」といわれたら素直に喜んでください。それは間違いなく最大級のほめ言葉なのですから。
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