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ソフトウエアが次なる主戦場 BMW i5 eドライブ40へ試乗 エンジンかモーターを選べる新5シリーズ(1)

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ソフトウエアが次なる主戦場 BMW i5 eドライブ40へ試乗 エンジンかモーターを選べる新5シリーズ(1)

電動パワートレインも選べる新型5シリーズ

また新たな時代がスタートする。スペイン・リスボンに建つビルの地下駐車場で開かれたプレゼンテーションで、BMW i5が発表された。ドイツ・ミュンヘンのエグゼクティブ・サルーンも、遂にバッテリーEVになる時が来た。

【画像】エンジンかモーターを選べる新5シリーズ BMW i5 競合クラスの電動サルーンと比較 現行G30型も 全107枚

同社の開発責任者、フランク・ウェバー氏が登壇し、両親が所有していたE12型5シリーズの思い出を冒頭で振り返る。そして7世代を経た2023年に誕生した、電動パワートレインを採用する新型i5の説明を始める。

8代目5シリーズはG60型のコードネームを持ち、全長は5mを超える。数世代前のBMW 7シリーズより長い。航続距離は最長で574km。提供価格も、訴求力のあるものになるという。

ウェバーが詳細を掘り進める。G60型5シリーズは、ガソリンエンジンのマイルド・ハイブリッド、520iから、バッテリーEVのi5、プラグイン・ハイブリッドになる700馬力オーバーのM5まで、多様に展開される。

いずれも、先代5シリーズもベースとしたCLARプラットフォームを基礎骨格にする。新世代はホイールベースが20mm伸ばされ、サスペンションの取付部分に調整が加えられた。だが、基本的な部分はキャリーオーバーだ。この辺りは、事前情報で知っていた。

BMWとしてバッテリーEVが必要だからという理由で、既存ユーザーへ馴染みのないモデルを強要するつもりはないと、ウェバーが幅広いラインナップの正当性を訴える。内燃エンジンから電気モーターまで、個々に適したパワートレインが提供される。

M5は2024年発表予定 ディーゼルは英国非導入

英国には、シングルモーターのi5 eドライブ40やツインモーターのM60 xドライブと同時に、ガソリンエンジンの520i Mスポーツやプラグイン・ハイブリッドの550e xドライブもやってくる。新しい7シリーズのように。

ただし、ディーゼルエンジンはもう購入できない。恐らく、グレートブリテン島では永久的に。それでも、2024年に発表予定のM5は導入されるようだ。

クラス最高の操縦性を誇ってきたエグゼクティブ・サルーンが、どのようなメカニズム的進化を遂げたのか、筆者最大の関心はそこにある。ところがウェバーは、無線アップデートへ対応する自社の車両が、世界最大規模の500万台に達したことへ話題を移す。

続けて、BMWで最も利用されているインフォテインメント・システムの機能が、カーナビと電話、エンターテインメントだと解説する。美しくカーブを描く、インフォテインメント用タッチモニターで稼働するOSが、バージョン8.5であることにも触れる。

そして、ソフトウエア開発に関わる合弁事業をBMWが立ち上げたと、誇らしげにアピールする。拠点は、発表会が開かれたリスボンのこのビルと、ポルトガル・ポルトに置かれるそうだ。

2000人の技術者を迎え入れることが可能で、インターフェイスやデジタル・プレミアム・モビリティ・ソリューションの開発に関わるという。このソフトウエアに関する説明が、さらに続く。

ステアリングのことに、話題は展開しない。ドイツで磨き込まれるシャシー技術にも、触れる様子はない。

ソフトウエアは高級車の次なる主戦場

ハイウェイ・アシスタントは、まだエリアは限られるものの、登録されたマップのルートであれば、ハンズフリー走行に対応するという。ドライバーは、サイドミラーへ目線を送ることで、車線変更を5シリーズへ指示できるらしい。

2024年には、オーナーがスマートフォン経由で、12.9インチのインフォテインメント用モニターを操作できるようにもなるそうだ。ご希望なら、オンラインでテレビ番組も視聴できる。

そして最後に、BMWの5シリーズらしい、メタルとオイル的な部分へ言及してくれた。しかし、2・3枚のスライドで終わってしまった。

この日、ウェバーが主張したかったことは、現在のBMWはテクノロジー企業であり、世界規模の自動車メーカーを事業基盤にしているに過ぎない、ということだったのかもしれない。20世紀に生まれたクルマ好きにとっては、理解し難い事実に思えてしまう。

しかし、21世紀を生き抜く上で、必要なアプローチであることは間違いないだろう。ソフトウエアは、プレミアム・ブランドにとって次なる主戦場になっている。

最新モデルには高速の通信機能が実装され、大量のデータが処理されている。コネクティビティは、大切な能力だ。

スポーツカー・ブランドのポルシェですら、ソフトウエアの重要性を認めている。2023年にエグゼクティブ・サルーンを発表するなら、BMWと似たようなプレゼンテーションになるのかもしれない。

この続きは、BMW i5 eドライブ40へ試乗 エンジンかモーターを選べる新5シリーズ(2)にて。

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