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「商用車のテスラ」目指します ルノーとボルボ、新会社でEV開発へ 日産から発売の可能性も?

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「商用車のテスラ」目指します ルノーとボルボ、新会社でEV開発へ 日産から発売の可能性も?

欧州の大手2社 商用EV開発で提携

フランスの自動車メーカーであるルノー・グループと、スウェーデンのボルボ・グループが欧州市場向けの商用EVで提携すると発表した。

【画像】商用車ベースでもこんなに楽しい!【ルノー・カングーを写真でじっくり見る】 全47枚

新たに「フレクシス(Flexis)」という会社を立ち上げ、ゼロ・エミッションの商用車を開発する。商用EVの需要は2030年まで毎年40%ずつ増加すると期待されており、この成長を活かす狙いだ。

ルノーのルカ・デ・メオCEOは、「これはある意味、商用車のテスラです」と意気込みを見せた。

フレクシスはまず、専用のスケートボード型プラットフォームをベースに3車種のバンを開発し、2026年に最初のモデルを発売する。

デ・メオCEOは、バンに対する一般的な認識を「完全に変える」ことを目指し、「もはやディーゼルエンジンを積んだ、車輪付きの白い箱ではない」とした。

都市中心部での配送業務を中心に設計され、室内空間と操縦性を優先する。既存のルノー・カングーとほぼ同じコンパクトなサイズ感だが、ルーフラインをかなり高くすることで、中型バンのルノー・トラフィックに匹敵する貨物積載量を実現する。また、全長や全幅を抑えることで、Bセグメント・ハッチバックと同等の旋回半径を確保するという。

内装パッケージの最適化を図るため、フレクシスは物流会社と協力しており、フランスの貨物会社CMA CGMがこの事業に10%出資している。

デ・メオCEOはこの動きについて、米アマゾンと電動バンを共同開発したリビアンのような他社に触発されたものだと語った。

バンの内装は、時間効率を可能な限り高めたものになるようだ。

「ドライバーとバンの間のインタラクトを1秒毎に分析しました。配送にかかる時間を30秒短縮するごとに、物流会社の収益性は1%向上すると試算されているからです」

フレクシスのCEOに任命されたフィリップ・ディヴリー氏は、操作のしやすさも重要な考慮点だと言う。「多くの物流会社では、ドライバーは1年~1年半で転職してしまいます。そのため、短期間で従業員が入れ替わっていくことを想定しなければなりません」

「1日に100個や150個の荷物を運ぶ人たちにとって、運転しやすく、親切な車両を作ることができれば、そして、彼らに長く働いてもらうことができれば、事業者様の業務に支障をきたすことが少なくなります」

また、配送ルートを学習し、充電のためのロスタイムまで考慮できるソフトウェアを搭載することで、ドライバーの負担が軽減されるという。

フレクシスのバンはすべて、高度にモジュール化されたスケートボード型プラットフォームをベースとする。超急速充電を可能にする800Vの高電圧駆動システムと、2種類のバッテリーサイズが用意される。

バッテリーなど複数の部品はルノー・グループから流用し、コスト削減を図る。

さらに、ブラジルや北米市場などをターゲットに、ルノー・アラスカン(日産ナバラの兄弟車)に匹敵するピックアップトラックが登場する可能性も示唆されている。

フレクシスのバンは当初、ルノー・トラックスのブランドで販売される予定だが、他のブランドからもリバッジ・エンジニアリングとして販売される。

フレクシスは現在、ルノーのアライアンス・パートナーである日産自動車と交渉中とされ、日産ブランドから発売される可能性もある。日産は欧州でルノー・カングーをベースとするタウンスターを販売している。

事業を成功させるには、サードパーティとの協力が鍵となるだろう。フレクシスの出資比率は現在、ルノー・グループとボルボ・グループが45:45で、残りの10%がCMA CGMとなる。しかし、フレクシスはさらなるパートナーを探し続けている。

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