強烈な個性を放つAZ-1の究極カスタムスペック!
当時の部品を使ってM2 1015Bを復活させた猛者の愛機
マツダ100%出資の商品企画会社として、1991年から1995年まで活動を続けた“M2”。ユーザーとのダイレクトコミュニケーションを通じて、クルマの新しい価値創造をすることを目的に発足した特殊機関(?)だ。
今回紹介するAZ-1は、そんなM2が1993年に発表したコンセプトモデル『M2 1015B』を再現した超マニアなカスタムスペックだったりする。
M2 1015Bは、1994年に特別限定車として市販されたM2 1015の原形だ。AとBが存在し、Aはラリー車をイメージして大径ランプなどを備えたモデル、Bはルーフをキャンバストップ化したモデルとなっていた。どちらも試作段階で終わってしまったわけだが、オーナーは偶然にもM2 1015B開発パーツ(ドア周り)の入手に成功。そのまま愛機に導入したのである。
ちなみに、M2 1015Bの外装はノーマルのナローボディ仕様だったが、オーナーの好みでT-HOUSEのワイドボディキット+マッドハウスのタイプ1バンパーを導入して個性を演出している。ボディカラーはNB型ロードスターのクリスタルブルー・メタリックだ。
リヤの特徴的なエンドパネルは、アウトジアノの製品にスリット加工を施したスペシャル。テールレンズカバーも同社の製品を使う。
バイクのようなサイドミラーはマッドハウスのアイテムだ。レンズは特注のブルーワイドミラーに変更して視野角を広げている。
足回りはシュピーゲル車高調を軸にセットアップ。ブレーキにも手が入り、フロントにブレンボの4ポットシステムを、リヤにロードスター用をそれぞれ組み込んでストッピングパワーを引き上げている。
そしてAZ-1の見所のひとつであるガルウイングドアは、M2 1015B用にゴッソリと交換。これによりTバールーフのキャンバストップ化が実現したわけだ。元々、AZ-1のサイドウインドウは高さ10cmほどしか開かない設計のため、M2 1015B化がもたらす解放感はハンパではない。
幌はオーソドックスなキャンバス地で、これはロードスターと同等の素材が使われているそうだ。プロトタイプとはいえかなり凝った作りで、幌の脱着は非常に簡単な上、走行風による変形を防ぐ構造となっていた。
ちなみに、ビニール製のウインドウはジッパー式で開閉が可能となっているが、単体での脱着は不可だ。
世界最小のスーパーカーと称されるAZ-1に、究極の解放感をプラスした超大作。オーナーのカスタム魂には感服だ。
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