現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【懐かしの輸入車 72】キャデラック CTSは久しぶりに後輪駆動に回帰して新たなトレンドを目指した

ここから本文です

【懐かしの輸入車 72】キャデラック CTSは久しぶりに後輪駆動に回帰して新たなトレンドを目指した

掲載 更新
【懐かしの輸入車 72】キャデラック CTSは久しぶりに後輪駆動に回帰して新たなトレンドを目指した

今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「キャデラック CTS」だ。

キャデラック CTS(2003年)
キャデラックから、久しぶりのブランニュー モデル「CTS」が発表されたのは2001年のフランクフルト モーターショー。それから約1年半、いよいよ日本にも導入されることになった。

●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)

ここのところ高級FFサルーンばかりを送り出していたキャデラックだが、今回のCTSはまったく違うクルマだ。そのスタイリングは、キャデラックの新しいデザインテーマ「アート & サイエンス」を具現化したという。全体的にエッジが効いていて、直線が効果的に用いられている。縦型ヘッドランプの目つきも鋭い。フロントの格子状グリルや伝統のエンブレムがなければ、キャデラックのクルマとは思えないだろう。

久しぶりの後輪駆動(FR)車だから、当然ながらプラットフォームも新開発で、「シグマ アーキテクチャー」と呼ばれるものが採用されている。エンジンは、ヨーロッパGMやオペルが採用していた3LのV6を3.2Lに拡大したものと、新開発の2.6L V6を設定。ちなみに、後者は日本やヨーロッパなどに向けたパワーユニットだ。トランスミッションは5速ATと、アメリカ車では珍しく5速MTも用意される。日本仕様にはどちらのエンジンも搭載されるが、トランスミッションは5速ATのみ。

エクステリアは独特のスタイリングだが、インテリアのデザインは比較的オーソドックスだ。ステアリングはウッドと本革のコンビ、ATのノブなどにもウッドパーツを用いているが、インパネまわりはプラスティッキーな印象が強く、あまり「キャデラック」らしくない。本革シートはホールド感も良くてスポーティだし、インパネまわりだけはもう少し頑張って欲しかったところだ。

新開発の2.6L V6エンジンはレスポンシブで小気味良い。低速からトルクたっぷりというほどではないが、十分以上な厚みを感じさせる。5速ATはアメリカ車ゆえ、マニュアルモードなどは備わっていないが、スポーティセダンを謳うなら設定してもらいたいところ。もっとも、本国仕様には前述のようにMTも設定されている。前後席とも乗り心地は良く、静粛性も高い。

3.2Lは、2.6Lよりもさらにトルクフルだ。2.6Lでも十分だと思われたが、3.2Lに乗り換えるとアメリカ車らしい余裕が感じられた。キャデラック本来のイメージには、こちらのほうが合っているのかもしれない。

ニュルブルクリンクで走りを鍛えたというだけあって、ボディ剛性は高く、ハンドリングも思ったとおりのコーナリングラインをトレースできる。印象としては、アメリカ車というよりもドイツのスポーティセダンのようだ。そう思わせるということは、キャデラックの意図は成功しているのだろう。

CTSは、ヨーロッパのEセグメント、つまりメルセデス・ベンツ EクラスやBMW 5シリーズをターゲットに開発された。パフォーマンス的には互角ながら、車両価格はライバルよりも安い。アッパーミドルの輸入スポーティセダンで、人と違ったモデルを探しているなら、キャデラック CTSは良い選択かもしれない。

■キャデラック CTS 3.2 主要諸元
●全長×全幅×全高:4850×1795×1460mm
●ホイールベース:2880mm
●車両重量:1660kg
●エンジン形式:V6・DOHC・FR
●排気量:3174cc
●最高出力:164kW(223ps)/6000rpm
●最大トルク:298Nm(30.4kgm)/3400rpm
●トランスミッション:5速AT
●タイヤ:225/50R17
●車両価格(当時):595万円

[ アルバム : キャデラック CTS はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

左折するのに右にハンドルを切るのは道交法違反!?「右振り左折」は安全面・マナー面的にも悪癖なので改めましょう
左折するのに右にハンドルを切るのは道交法違反!?「右振り左折」は安全面・マナー面的にも悪癖なので改めましょう
Auto Messe Web
37号車Deloitte TOMSの笹原&アレジ組、悲願のスーパーGT初優勝! 14号車ENEOSは痛恨のドライブスルーに泣く|スーパーGT第3戦鈴鹿
37号車Deloitte TOMSの笹原&アレジ組、悲願のスーパーGT初優勝! 14号車ENEOSは痛恨のドライブスルーに泣く|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
ニコ・ヒュルケンベルグ、ニュル24時間レースに登場「F1の物語が終わったら」参戦の可能性も? スポンサーも挑戦を歓迎
ニコ・ヒュルケンベルグ、ニュル24時間レースに登場「F1の物語が終わったら」参戦の可能性も? スポンサーも挑戦を歓迎
motorsport.com 日本版
フォーミュラもGT500も乗った百戦錬磨のレーシングドライバーでも難しい! ドラテクだけじゃ闘えないラリーの奥深さとは
フォーミュラもGT500も乗った百戦錬磨のレーシングドライバーでも難しい! ドラテクだけじゃ闘えないラリーの奥深さとは
WEB CARTOP
ホンダ:全車投入の新型エアロでハンドリングと最高速が改善。ミル「進化に満足」/第7戦イタリアGP初日
ホンダ:全車投入の新型エアロでハンドリングと最高速が改善。ミル「進化に満足」/第7戦イタリアGP初日
AUTOSPORT web
JAFが「いろいろなモビリティ」サイト公開---混在する交通社会
JAFが「いろいろなモビリティ」サイト公開---混在する交通社会
レスポンス
米と伊の一流ブランドがコラボした奇跡のクルマ……かと思ったら大ゴケした「クライスラーTCバイ・マセラティ」
米と伊の一流ブランドがコラボした奇跡のクルマ……かと思ったら大ゴケした「クライスラーTCバイ・マセラティ」
WEB CARTOP
【MotoGP】今季限りで現役引退のアレイシ・エスパルガロ、来季はホンダのテストライダーに就任との情報。復活を後押しできるか?
【MotoGP】今季限りで現役引退のアレイシ・エスパルガロ、来季はホンダのテストライダーに就任との情報。復活を後押しできるか?
motorsport.com 日本版
「釣り」に行くなら「スバルSUV」が最強ってホント? 釣り仕様の「レガシィ アウトバック」でガッツリ楽しんでみた!
「釣り」に行くなら「スバルSUV」が最強ってホント? 釣り仕様の「レガシィ アウトバック」でガッツリ楽しんでみた!
くるまのニュース
120台以上のランボルギーニが集結!ボロネーゼがオーナー限定のサーキットイベント「BULL FESTA in FUJI SPEEDWAY」を開催
120台以上のランボルギーニが集結!ボロネーゼがオーナー限定のサーキットイベント「BULL FESTA in FUJI SPEEDWAY」を開催
@DIME
小松菜奈&松田龍平のW主演 記憶をなくした男女の魂の交錯を描く『わたくしどもは。』
小松菜奈&松田龍平のW主演 記憶をなくした男女の魂の交錯を描く『わたくしどもは。』
バイクのニュース
【MotoGP】ドゥカティ、プラマックの陣営残留確定を待ち望む。マルケス去就を左右する”サポート独占”契約は未締結
【MotoGP】ドゥカティ、プラマックの陣営残留確定を待ち望む。マルケス去就を左右する”サポート独占”契約は未締結
motorsport.com 日本版
中上貴晶、ホンダ勢最上位につける「新型エアロは特に最高速で好感触」/第7戦イタリアGP初日
中上貴晶、ホンダ勢最上位につける「新型エアロは特に最高速で好感触」/第7戦イタリアGP初日
AUTOSPORT web
VW『ゴルフGTI』改良新型、よりシャープな印象に[詳細画像]
VW『ゴルフGTI』改良新型、よりシャープな印象に[詳細画像]
レスポンス
「角田裕毅はRBで活躍している……レッドブルはなぜチャンスを与えないんだ?」元ハースF1代表シュタイナーが提言
「角田裕毅はRBで活躍している……レッドブルはなぜチャンスを与えないんだ?」元ハースF1代表シュタイナーが提言
motorsport.com 日本版
開発目標のひとつである鈴鹿の前半区間。試される2024年型GRスープラの軽量化と運動性能/第3戦鈴鹿
開発目標のひとつである鈴鹿の前半区間。試される2024年型GRスープラの軽量化と運動性能/第3戦鈴鹿
AUTOSPORT web
アルピーヌF1、長年貢献したオペレーションズディレクター、ロブ・ホワイトの離脱を発表
アルピーヌF1、長年貢献したオペレーションズディレクター、ロブ・ホワイトの離脱を発表
AUTOSPORT web
クッション性抜群のシートが快適! 外向きシャワーも便利なトヨタ ハイエースがベースのキャンパー
クッション性抜群のシートが快適! 外向きシャワーも便利なトヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

720.9756.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.0318.0万円

中古車を検索
CTS セダンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

720.9756.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.0318.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村