日本郵船は、自社が運航している自動車専用船で使用した車両固定用のラッシングベルトのリサイクルを開始したと発表した。プラスチック製のベルトを原料に、廃棄物由来の固形燃料である「RPF燃料」を生産する。同燃料は石炭に比べて温室効果ガスを約33%低減できるという。エネルギー資源として再利用することで、環境負荷の軽減につなげる。同社の自動車専用船では年間約20万本のベルトが廃棄されており、このすべてをリサイクルした場合、約20トンのRPF燃料を生み出せるという。
使用済みのラッシングベルトは、廃棄物の回収を手掛けるアズビル山武フレンドリー(大塚靖夫社長、神奈川県藤沢市)が金属部品とベルトに分別。その後、加山興業(加山順一郎代表、名古屋市熱田区)がベルトからRPF燃料を製造する。
日本郵船によると、使用期限が過ぎたラッシングベルトは従来、産業廃棄物として処理するなどしていた。産業廃棄物を削減することで、SDGs(持続可能な開発目標)の実現にも役立てる狙いだ。
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