1980年代は、シビック、CR-X、スタタボ、マーチターボ……、各社から登場したホットハッチが凌ぎを削っていた。なかでもひと際、硬派なモデルだったのがスズキカルタス1300GT-iだった。今回は、カルタスの今はどうなっているのか調べてみた。
文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb編集部
「オレ・タチ、カルタス」ってなんだ…… 80年代のホットハッチ「カルタス1300GT-i」は現代のスイフトスポーツより速かったのか?
■スイフトスポーツの源流、カルタス1300GT-i
ヤル気を感じるデザインがたまらない!!
1983年10月に初代カルタスが登場。1984年5月には1Lターボを追加。この際に、俳優・舘ひろしさんが出演した「オレ・タチ、カルタス」というキャッチコピーで話題になった。
そして1984年に6月には、異型ヘッドライトへのデザイン変更とともに、1.3LDOHCエンジンのGT-iが追加となった。エンジン排気量は従来の1.3Lユニットのストロークを縮め、ボア74×ストローク75.5mmで1298ccとした。なぜこのような排気量にわざわざしたのか? それはラリーなどのモータースポーツにおいて、1.3L以下のカテゴリーで戦えるようにという配慮だ。
最高出力97ps/最大トルクは11.2kgm(後期型は110ps)を発生し、ピークパワーは6500回転、レブリミットは6800回転とやや低いものの、4500~5500rpmあたりが気持ちいい。トランスミッションはクロスレシオの5速MTが組み合わせられる。翌1987年には110psにパワーーアップ。
1986年にはリアサスペンションをリーフリジットからトーションビーム+コイルスプリングに変えるなどのビッグマイナーチェンジを実施。この時に1.3L、4気筒DOHC(97ps&11.2kgm)+クロスレシオの5速MTというパワートレーンを搭載したGT-iが加わった。GT-iは翌1987年に110psにパワーアップ。
またリアサスがリーフスプリングからトーションビームの半独立式となった。これはFF車に普及しており、スターレットなどにも採用。トーションビームになったことにより、リアタイヤの路面追従性が向上した。
車重が730kgと軽いため、ホットハッチと呼ぶに相応しいモデルだった。当時を振り返ると、EP71スタタボ(NAのSiもよかった)、ZCシビックSi、マーチスーパーターボと強者揃いのなかにあって、存在感は薄かったように思う。初代、先代、現行モデルのスイフトスポーツより速かったのか? と聞かれれば、やはり現行スイフトスポーツが一番と答える。
ただモータースポーツシーンでは、これまでの絶対王者だったスターレットをわずか1シーズンでほぼカルタスがワンメイクになってしまうほどの圧倒的な戦闘力で席巻した。このカスタスGT-iは、現在まで連綿と続くスイフトスポーツへとそのDNAは受け継がれていった。
■ロンブー亮さんも発見するや即買いだった
今を逃したらもう出会えないかも!!
はたして初代カルタスGT-iは中古車市場に流通しているのか? 結果は0台。ロンブー亮さんが中古車屋さんでカルタスGT-i発見後、すぐ購入したように、欲しいなら見つけたら即買い、という心持ちでいたほうがよさそうだ。
また地道に、エンスーの杜やセイヤーといった個人売買サイトなどをチェックしながら待つしかなさそうだ。
ちなみにロンブー亮さんが2022年に購入したカルタス1300GT-iは、1987年式、走行距離8万1000km。車検整備付きで総額150万円だった。
■カスタスGT-i 3ドア主要諸元
全長:3670mm
全幅:1545mm
全高:1350mm
ホイールベース:2245mm
エンジン:直列4気筒DOHC
排気量:1298cc
最高出力:97ps/6500rpm
最大トルク:11.2kgm/5500rpm
トランスミッション:5MT
サスペンション:ストラット/トーションビーム
車重:730kg
10モード燃費:14.6km/L
価格:125万円
※ネット表記
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みんなのコメント
起用されたらしいけど、この車の関係で
「あぶない刑事」の鷹山は車が運転出来ない
設定になったらしいね。