あのFFコンパクトスポーツカーの雄、CR-Xが3代目となり、「デルソル」というサブネームが与えられて登場したのが1992年。その大きな路線変更に、ホンダファンからは賛否両論ありました。ですがあらためていま見てみると、かなり魅力的なオープンクーペだったことがわかります。
CR-Xデルソルってどんなクルマ?
CR-Xは初代モデルが1983年に「バラードスポーツCR-X」として発売されたファストバッククーペ。1987年には2代目「サイバー」CR-Xが登場した。
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この3代目は新たに「デルソル」の名称が付けられたモデル。それまでのCR-Xのハッチバックから大きくコンセプトを変え、2シーターオープンスポーツとされた。当時の資料によると「パワーやスピードでは語りきれないスポーツの楽しさもある。すべての出発点は、この考え方にありました」と書かれている。
特徴は、SiRに設定された電動開閉するハードトップ「トランストップ」。幌ではなくクーペ同様のハードトップを持ち、そのハードトップが開閉ボタンの操作ひとつで約45秒でトランクルームに収納されるもので、手軽にオープンエアクルージングの爽快感が味わえた。さらにリアウインドウにもパワー開閉機能を持たせたため、オープン感覚を最大限に満喫できたのも特徴だ。
手動のルーフも用意されていた。ルーフは軽量アルミ素材を採用。こちらも手軽に取り外し、トランクルームに収納できた。
エンジンには最上級「SiR」にB16A型直4DOHC・VTECを採用。5速MT車は170ps/16.0kgmを発生し、1090kgという軽量ボディと相まって優れたスポーツ性能をもっていたが、従来のCR-Xとはまったく異なる路線だったことや、バブル崩壊後の日本でのクーペ市場低迷なども重なり、人気を博すことはなかった。1997年には生産が終了、CR-Xの名前もここで消えた。
車両価格(当時)
1.5 VXi(マニュアル式オープンルーフ)137万円
1.6 SiR(マニュアル式オープンルーフ)171万円
1.6 SiR(電動オープンルーフ)188万円
※東京での価格
諸元表(SiR 5速MT)
全長×全幅×全高=3995×1695×1255mm
ホイールベース=2370mm
車両重量=1090kg
エンジン=B16A型 直4DOHC 1595cc
最高出力=170ps/7800rpm 最大トルク=16.0kgm/7300rpm
トランスミッション=5速MT
10・15モード燃費=13.5km/L
1992年には何があった?
ニュース
●尾崎豊死去
●アルベールビル/バルセロナオリンピック開幕
●MD(ミニディスク)/Gショック/日清ラ王発売
ヒット曲
●君がいるだけで 米米CLUB
●涙のキッス サザンオールスターズ
●それが大事 大事MANブラザーズバンド
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