現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「他人の空似に違いない…」と思いたい“そっくりさん”なクルマたち

ここから本文です

「他人の空似に違いない…」と思いたい“そっくりさん”なクルマたち

掲載 42
「他人の空似に違いない…」と思いたい“そっくりさん”なクルマたち

 「この人、友人のSさんに似ているなぁ……」って思ったことはあるはず。それはクルマも同じで、なんとなく似ているクルマはごまんとある。人間の場合はまったくの偶然だと思うが、クルマの場合は「偶然」とは思えないものも……。

 そこで今回は、オマージュ、参考、インスパイア……いやいや、ただの空似だと思いたいクルマたちを紹介していきたい。

「他人の空似に違いない…」と思いたい“そっくりさん”なクルマたち

文/今坂純也(DIRT SKIP)、写真/ダイハツ、ビー・エム・ダブリュー、日産、FavCars.com、写真AC

「フィアット・X1/9」対「トヨタ・MR2(AW11)」

850スパイダーの後継車種として登場したフィアット・X1/9。ベルトーネ時代のマルチェロ・ガンディーニの手によるデザインは大絶賛された

 まずは「なんとなく似ているよね」のレベルから。

 フィアット・X1/9は1972年に登場し、1989年まで生産されたイタリアの量産ミドシップスポーツカー。

 ランボルギーニ・カウンタックやランチア・ストラトスをデザインしたことでも有名な、マルチェロ・ガンディーニがデザイン。量産FFモデルの128のエンジンをベースとした1290ccの直4 SOHCエンジンを搭載したが、後期には1498ccまで排気量アップ。

 このイタリアの量産ミドシップスポーツカーと「なんとなく似ている」のが1984年から1989年まで生産されたトヨタ・MR2(AW11)。日本で初めてミドシップレイアウトを採用した量産スポーツカーである。

 ともに大衆車のエンジン(MR2はカローラ)をベースとしたエンジンをミドシップに搭載し、そして両車ともリトラクタブルヘッドライトを装備。基本構造は同じなので似ていても仕方ないか……。

「ダッヂ・チャレンジャー」対「日産・スカイラインGT-R(ケンメリ)」

1970年に登場したダッヂ・チャレンジャー。アメ車にしてはコンパクト、そこそこ安価なスポーツカーとして北米では大ヒットを記録した

 「実車を見れば間違えようがないけど、写真で見るとクリソツ」な両車。

 1960~70年代の日本車は、当時のアメ車や欧州車に似たクルマが多い。「似た」というか「インスパイア」されたというか……。

 例えば1970年に登場したダッヂ・チャレンジャーと1973年に発売されたスカイラインGT-R(ケンメリ)。フロントマスクのデザインは「まんま?」のレベル。これを言うなら、1969年登場の3代目GT-R(ハコスカ)と同時期のダッヂ・コロネットRTも同じ顔に見えます。

 ただし、ダッヂの2車はスカイライン2車と比べてかなりのワイドボディなので、実車を見ると「見間違える」とまではいかない。でも、写真で見るとやっぱりクリソツなのです……。

「ルノー・エスパス(初代・2代目)」対「トヨタ・エスティマ」

1984年に登場したルノー・エスパスの初代。ヨーロッパではなじみのなかったミニバンというフィールドを開拓したミニバンのパイオニア

 1984年にヨーロッパ初のミニバンとして登場した初代ルノー・エスパスとはボディデザインが、1991年から1997年の2代目とはフェイスデザインまでそっくりなのが1990年に「天才タマゴ」のキャッチフレーズとともに登場したトヨタ・エスティマ。

 エスパスはスチール製モノコックボディにFRP製パネルを貼り込んで軽量化を狙った斬新なモデルで、アメ車のフルサイズバンより少し小さいという意味の“ミニバン”として登場。

 いっぽうエスティマも、従来の商用車然としたハイトワゴンから一般的な乗用車的な乗車姿勢を実現した今までにないモデル。さらにエンジンを横に75度寝かせてフロア下に収納したミドシップレイアウトとこちらも斬新だった。

 両車ともボンネットからルーフラインにかけてなだらかなアールを描いた独特のボディデザインがよく似ているし、2代目エスパスとはフロントマスクまで似ている。

 なんだか、車名も似ていますよね……。

「BMWミニ・ジョンクーパーワークス」対「ダイハツ・ブーン(スポルザ リミテッドパッケージ)」

BMWミニ ジョンクーパーワークス。ダイハツ・ブーンのスポルザ リミテッドパッケージと間違える人もいるかも

 1959年にイギリスのBMCが生み出し、2000年までの41年間に渡って一度もモデルチェンジすることがなかった歴史的な名車&大ヒット作となったクラシックミニ。クラシックミニと似たクルマは世の中に数多くあるが、なかでも「クルマに詳しくない人なら確実に間違えそう」と思えるのがダイハツ・ミラジーノ&ミラクラシック。

 とくにヘッドライトやグリルの形状がそっくりなので、あえてクラシックミニのようにカスタマイズする人もいる。

 そしてクラシックミニのみならず、BMWミニにもそっくりなモデルがあってさらに驚く。

 ダイハツ・ブーンのスポルザ リミテッドパッケージがBMWミニのジョンクーパーワークスと超クリソツ! もう腰を抜かすレベルで、日テレ春のドラマタイトル「それって●●じゃないですか?」を大声で叫んでしまいそうなレベルである。

 スポルザ リミテッドパッケージは、ダイハツ・ブーンの上級グレードである「ブーン・シルク」に設定された、スポーティーな外観へと変更するためのアクセサリーパーツのパッケージ商品。

 どうせここまでやるなら「外観」だけじゃなく、エンジンにも変更を加えてほしかった……と思うのだが。だって、そのままでは「狼の皮を被った羊」なんだもの。

筆者が驚いた!! 中国の「そっくりさん」クルマ事情とは

 と、ここまで「そっくりさん」を紹介してきたが、私は以前中国に数日間滞在したことがある。初めての中国である。

 富裕層にはとくにドイツ車が人気なのは知っていたが、それら以外にもイギリス車や日本車も数多く走っていた。そしてそれらのほとんどのクルマのリアに、漢字のエンブレムが付いていることに気づいた。

 現地の方に聞くと、これらは中国生産のクルマなのだそうだ。つまり、本物なんだけど中国生産のクルマ。で、それらに混じって「モロそっくりさん」もかなりの数……。

 「中国生産のランドローバーもあるのか!」と思ったランドローバーファンの私だったが、そう思ったクルマはすべて「モロそっくりさん」。もうどれが本物でどれがそうじゃないのか、入り乱れていてかなりの衝撃だったのだ。

 それから比べれば今回紹介した「似ている」くらいはまだまだカワイイものなのかも……。

こんな記事も読まれています

夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
AUTOCAR JAPAN
東欧の「ポルシェ」 刺激的だった廉価ブランドのRR シュコダ130/フェイバリット/120 ラピッド(1)
東欧の「ポルシェ」 刺激的だった廉価ブランドのRR シュコダ130/フェイバリット/120 ラピッド(1)
AUTOCAR JAPAN
あまり重いと走行不可能! 重い積み荷の巨大トラックは「何トン」まで公道を普通に走ってOK?
あまり重いと走行不可能! 重い積み荷の巨大トラックは「何トン」まで公道を普通に走ってOK?
WEB CARTOP
ホンダが認証不正で会見 対象車種の累計販売は325万台 「遵法性の意識に大きな問題」
ホンダが認証不正で会見 対象車種の累計販売は325万台 「遵法性の意識に大きな問題」
日刊自動車新聞
“カツカレー”のようなクルマの進化──新型BMW X6 xDrive 35d M Sport試乗記
“カツカレー”のようなクルマの進化──新型BMW X6 xDrive 35d M Sport試乗記
GQ JAPAN
新デザインになった「ゆるキャン△ピングカー」イベント展示とオフィシャルグッズ販売が決定!
新デザインになった「ゆるキャン△ピングカー」イベント展示とオフィシャルグッズ販売が決定!
乗りものニュース
エステバン・オコン、今季限りでアルピーヌを離脱「次の計画はすぐに発表する」
エステバン・オコン、今季限りでアルピーヌを離脱「次の計画はすぐに発表する」
motorsport.com 日本版
ルノー「カングー」でこだわりの趣味を満喫!最長1年間貸与のモニターキャンペーン第3弾
ルノー「カングー」でこだわりの趣味を満喫!最長1年間貸与のモニターキャンペーン第3弾
グーネット
シボレー「コルベット E-RAY」発表 史上初の電動化&AWD車 加速性能は歴代最速に
シボレー「コルベット E-RAY」発表 史上初の電動化&AWD車 加速性能は歴代最速に
グーネット
ホンダ、新エアロにより最高速は向上も残る課題。新エンジン投入はサマーブレイク後の見込み/第7戦イタリアGP
ホンダ、新エアロにより最高速は向上も残る課題。新エンジン投入はサマーブレイク後の見込み/第7戦イタリアGP
AUTOSPORT web
ザ・ニッポンの高級車の進化──新型トヨタ・クラウン・クロスオーバー試乗記
ザ・ニッポンの高級車の進化──新型トヨタ・クラウン・クロスオーバー試乗記
GQ JAPAN
トヨタの豊田章男会長、不正発覚で陳謝 「間違いをした時は一度立ち止まる」 認証プロセス管理の仕組みは年内に構築
トヨタの豊田章男会長、不正発覚で陳謝 「間違いをした時は一度立ち止まる」 認証プロセス管理の仕組みは年内に構築
日刊自動車新聞
ボルボの最新BEV「EX30」の全身に息づく"ほどよきこと"の魅力
ボルボの最新BEV「EX30」の全身に息づく"ほどよきこと"の魅力
@DIME
トヨタが発表した不正行為と対象車種の一覧
トヨタが発表した不正行為と対象車種の一覧
日刊自動車新聞
「5ナンバー車」もはや中途半端? 規格を守る意義 “ちょっと幅出ちゃって3ナンバー”と、実際違いあるか
「5ナンバー車」もはや中途半端? 規格を守る意義 “ちょっと幅出ちゃって3ナンバー”と、実際違いあるか
乗りものニュース
『フェルスタッペン×アロンソ』“最強タッグ”の可能性はあったのか? レッドブル重鎮マルコ「チームを良い方向に進めるのは難しかっただろう」
『フェルスタッペン×アロンソ』“最強タッグ”の可能性はあったのか? レッドブル重鎮マルコ「チームを良い方向に進めるのは難しかっただろう」
motorsport.com 日本版
[サウンド制御術・実践講座]「タイムアライメント」を使いこなせると、演奏を立体的に再現可能!
[サウンド制御術・実践講座]「タイムアライメント」を使いこなせると、演奏を立体的に再現可能!
レスポンス
【途中経過】2024年スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝1時間半時点
【途中経過】2024年スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝1時間半時点
AUTOSPORT web

みんなのコメント

42件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村