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子育て世帯に最適なクルマとは? 「ミニバン買おう」「やっぱり軽自動車」より遥かに大事なことがあるんです

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子育て世帯に最適なクルマとは? 「ミニバン買おう」「やっぱり軽自動車」より遥かに大事なことがあるんです

子育て世帯「基本路線はHV」

 教育費や住宅ローンなど出費の多い子育て世帯の車選びは、基本的に「低燃費で維持費が安い」ことが基準になる。ガソリン価格が高騰するなか、ハイブリッド車(HV)はその筆頭候補だ。

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「車 = ガソリン車」というかつてのイメージはもはや過去のものだ。日本自動車販売協会連合会によると、2023年度の乗用車の燃料別月販台数では、HVが毎月過半数を占める。

 トヨタ・プリウスが登場してから25年以上が経過し、自動車各社はさまざまなHVを提供するようになった。ミニバンから軽自動車まで、子育て世帯が購入を検討する車種を網羅しているといっても過言ではない。

 一方、さまざまな意味で注目されている電気自動車(EV)の開発も続いているが、ラインアップや価格、充電スタンドの整備状況などを考えると、まだ子育て世帯が購入を検討するところまでは至っていない。つまり、“基本路線”はHV中心ということになる。

 しかし、HVの価格は、車種にもよるがガソリン車より40万円から70万円ほど高い。また、ガソリン車も技術改良により低燃費化が進んでいる。長距離を運転することが多いかどうか、気になる車種のHVとガソリン車の価格差は

「ガソリン代で埋められるかどうか」

を検討するのが無難だ。

軽自動車の限界

 軽自動車は低燃費・低維持費の代表的な車である。かつてはセカンドカーや通勤カーのという立ち位置だったが、1998(平成10)年秋に規格が改正され、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下、排気量660cc以下と大型化された。

 それに合わせて各社もフルモデルチェンジを行い、

・「軽自動車 = 小さい」というイメージを拭い去る広さ
・個性的なデザイン
・燃費のよさ

などで人気が高まった。子育て世帯を意識した車種も増えており、非常に魅力的だ。ただ、軽自動車の定員は4人である。

・12歳未満の子ども:3人
・大人:ふたり

または、

・12歳未満の子ども:4人
・大人:ひとり

であれば5人まで乗れるが、子どもが中学生になると定員オーバーになる。子どもの人数が増えたり、アウトドアが好きだったり、祖父母を乗せる機会があったりすると、軽自動車を“わが家のメイン車”にするのは難しくなる。結局、買い替えを検討せざるを得なくなり、短期間で買い替えとなれば、家計への影響は避けられない。

 低燃費・低維持費にこだわっていては、“わが家にぴったりの1台”は見つからない。家族が多かったり、身内や知人を乗せる機会があったりすれば、軽自動車は候補から外さざるを得ない。

子育て世帯のためのマイカー戦略

 車は購入時だけにお金がかかるものではない。ローンのほか、ガソリン代、タイヤ交換代、車検代、車検時に支払う自動車重量税、毎年の自動車税、自動車保険料など、購入後も無視できない出費が続く。

 これらの支払額の多くは同じではなく、エコカー減税や車の排気量、軽自動車かどうかなどの要素によって変わってくる。一般的に排気量や車体が大きくなるほど支払う税金は高くなるし、タイヤ交換にしてもサイズが大きくなるため高額になる。車は“買って終わり”ではないので、購入時には年間の維持費を想定しておくと安心だ。

 さまざまな維持費のなかでも、車検は特に高額だ。また、車の購入時期は、子どもの入学や進学の時期と重ならないように、計画的にタイミングを見計らうと家計への負担を減らすことができる。

 子どもの成長とともに教育費も増えていく。価格や維持費を考えずに欲しい車を買うことができれば誰も困らないが、それができる人は多くない。

 いつまでに支払いを終えるのがベストかを考えながら現実的なマイカーローンを組み、毎年の自動車税や維持費を無理なく支払える車種を選ぶことは、子育て世帯にとって必要な考え方といえる。

子どもの成長に合わせた車選び

 一口に子育て世帯といっても、子どもの年齢によって車の使い方はかなり異なる。

 子どもが小さいうちは休日に遠出する家庭が多いが、中学生以上になると部活の送迎で車を使うことが多くなるケースも。小学生でスポーツ少年団に入れば、休日でも家族そろってどこかに出掛ける機会は少なくなる。

 休日を家族全員で好きに過ごせる期間は意外と短く、部活が休みの日に友人と出掛けたり、塾に通ったりすることも珍しくない。そのため、家族全員で外出するのは年末年始やゴールデンウィーク、夏休みなど年に数回しかない。

 中学1年生、つまり13歳になると、子どもたちの休日の過ごし方も大きく変わり、車の利用頻度も変わってくる可能性がある。そのため、子どもの今の年齢を考慮して、

・家族で出掛ける頻度は?
・長距離運転はほとんどしないか?
・車を購入して何年後に子どもが家を出る可能性があるか?
・子どもが運転免許を取得したとき、購入車の運転を想定しているか?

をシミュレーションをする必要がある。

 筆者(中山まち子、子育てジャーナリスト)は以前、運転免許を取得したばかりの若者が、おそらく実家のミニバンに乗っていて、コインパーキングに駐車する際にフェンスにぶつかり、車体に大きな傷をつけて大変なことになっている場面に遭遇したことがある。
 子どもが中学生や高校生の場合、将来購入した車に乗る可能性がどの程度あるのか想像しにくいかもしれないが、最も重要なポイントのひとつである。

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みんなのコメント

122件
  • pcp********
    友人はセレナを買った。ガソリン発電、モーター駆動で約500万円。筆者の言う車がそんな値段。お金がかかる子育て世代が買う車の値段かと思う。寝言としか思えません。
  • nab********
    書いてある内容は正しい。しかしクルマを買う人はこのくらいのことは考えている。役に立たない記事。目からウロコが落ちるような記事を望む。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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