現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 400PSの直列5気筒ターボにRSトルクスプリッター搭載。TCRベース車『アウディRS3』が本国発表

ここから本文です

400PSの直列5気筒ターボにRSトルクスプリッター搭載。TCRベース車『アウディRS3』が本国発表

掲載 更新 5
400PSの直列5気筒ターボにRSトルクスプリッター搭載。TCRベース車『アウディRS3』が本国発表

 TCR規定ツーリングカーの最高峰、WTCR世界ツーリングカー・カップにこの2021年から先行投入され、すでに第2世代へと更新されている『アウディRS3 LMS』のベースモデル『アウディRS3』のセダンとハッチバックが、7月19日に本国ドイツで発表された。

 0~100km/h加速3.8秒、最高速度290km/h、新規軸のRSトルクスプリッターやセミスリックタイヤ、そして専用RSドライブモードなど数多くのハイライトを持つこの新型には、引き続き“名機”の呼び声高い2.5L直列5気筒直噴ターボを搭載。400PSの最高出力に加えて最大トルクも500Nmにまで引き上げられ、さらに鋭いレスポンスを実現したという。

フォルクスワーゲン、新型『アルテオン』発表。ワゴンタイプのシューティングブレークも追加設定

 9年連続で『インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー』の部門賞を受賞し、アウディを代表するスポーツユニットの地位を確立する直列5気筒エンジンは、制御系マネジメントの見直しで先代モデルより20Nm増加したトルクを、2250~5600rpmの幅広い回転域で発生。

 最高速度は通常250km/hに制限されているものの、オプションで280km/hに引き上げることも可能で、さらにRSダイナミックパッケージとセラミックブレーキを装着すると290km/hにも達する(本国参考)。

 エンジン点火順序は、気筒別に1-2-4-5-3と独自のシークエンスが採用されたことで特徴的なサウンドを発生し、エキゾーストシステムには完全可変タイプのフラップ制御システムが採用され、中間ポジションに設定することも可能としてサウンドの幅をさらに拡げている。

 7速のデュアルクラッチトランスミッションによって400PSのパワーを伝達する駆動系には、アウディ初の“RSトルクスプリッター”と専用のRS3モードを搭載。これはリヤアクスルディファレンシャルや従来のリヤアクスル・マルチプレートクラッチパッケージに代わるもので、電子制御式のマルチプレートクラッチが左右のドライブシャフトに駆動力を配分し、左右のリヤアクスルに理想的なトルク配分が可能となった。

 この機能により、大きな負荷がかかる外側リヤホイールの駆動トルクを増加させ、アンダーステアの傾向を大幅に軽減し、直進時には左右のホイールに均等にトルクを配分。この新テクノロジーにより、ドリフト専用の『RS Torque Rear(RSトルクリヤ)』と呼ばれるモードも開発され、サーキットでは車両を完全にコントロールした状態でのドリフト走行も可能に。各輪最大1750Nmのトルクを左右いずれかのリヤホイールのみに伝達する。

■『RSパフォーマンスモード』ではダイナミックでスポーティな走りを実現
 一方、サーキット専用に設計された『RSパフォーマンスモード』では、こちらも初設定となる工場オプションのセミスリックタイヤに合わせて、エンジンおよびトランスミッションの設定を調整。この場合、トルクスプリッターは、アンダーステアとオーバーステアを可能な限り抑え込み、ダイナミックでスポーティな走りを実現する。

 そのダイナミクス性能を支える足元もRS3専用に設定され、標準装備されるRSスポーツサスペンションは、新開発ショックアブソーバーとバルブシステムを装着。さらにフロントで約1°、リヤで0.5°ほどネガティブキャンバーを強め、その対応としてピボットベアリングが変更され、ロワーウィッシュボーンベアリングの剛性も強化されている。

 これらの構成が“RSトルクスプリッター”により増加した横方向のフォースを支えるとともに、操舵角に応じてギヤレシオを変化させるRS専用プログレッシブステアリングや、モジュラービークルダイナミクスコントローラー(mVDC)によりさらなる最適化を実現。

 この集中制御システムは、横方向のダイナミクスに関連するすべてのコンポーネントからデータを取得し、トルクスプリッター、アダプティブダンパー、ホイールセレクティブトルクコントロールを同期させ、正確なステアリングと取り回しを可能とする。

 こうした高次元の走りに対応する新開発の大径6ピストンスチールブレーキや、オプションの380x38mmのフロントセラミックブレーキも用意され、ブレーキの制動力や冷却性能にも余裕が持たされている。この『RS3 Sedan(セダン)』と『RS3 Sportback(スポーツバック)』は2021年8月半ばからヨーロッパでの受注が開始され。日本導入も決定次第、追って詳細が発表される見込みだ。

Audiコミュニケーションセンター・フリーダイヤル:0120-598106

こんな記事も読まれています

2024年版 「本格派」の高性能オフロード車 10選 道を選ばない欧州 "最強" SUV
2024年版 「本格派」の高性能オフロード車 10選 道を選ばない欧州 "最強" SUV
AUTOCAR JAPAN
BYDが東京工科自動車大学校で初の「EV特別講座」を開催。未来のメカニックたちに伝えたいことと狙いとは
BYDが東京工科自動車大学校で初の「EV特別講座」を開催。未来のメカニックたちに伝えたいことと狙いとは
Auto Messe Web
夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
AUTOCAR JAPAN
東欧の「ポルシェ」 刺激的だった廉価ブランドのRR シュコダ130/フェイバリット/120 ラピッド(1)
東欧の「ポルシェ」 刺激的だった廉価ブランドのRR シュコダ130/フェイバリット/120 ラピッド(1)
AUTOCAR JAPAN
【取引先からの不満は事実】日産、下請法違反勧告後の取り組みを説明
【取引先からの不満は事実】日産、下請法違反勧告後の取り組みを説明
driver@web
あまり重いと走行不可能! 重い積み荷の巨大トラックは「何トン」まで公道を普通に走ってOK?
あまり重いと走行不可能! 重い積み荷の巨大トラックは「何トン」まで公道を普通に走ってOK?
WEB CARTOP
ホンダが認証不正で会見 対象車種の累計販売は325万台 「遵法性の意識に大きな問題」
ホンダが認証不正で会見 対象車種の累計販売は325万台 「遵法性の意識に大きな問題」
日刊自動車新聞
“カツカレー”のようなクルマの進化──新型BMW X6 xDrive 35d M Sport試乗記
“カツカレー”のようなクルマの進化──新型BMW X6 xDrive 35d M Sport試乗記
GQ JAPAN
新デザインになった「ゆるキャン△ピングカー」イベント展示とオフィシャルグッズ販売が決定!
新デザインになった「ゆるキャン△ピングカー」イベント展示とオフィシャルグッズ販売が決定!
乗りものニュース
エステバン・オコン、今季限りでアルピーヌを離脱「次の計画はすぐに発表する」
エステバン・オコン、今季限りでアルピーヌを離脱「次の計画はすぐに発表する」
motorsport.com 日本版
ルノー「カングー」でこだわりの趣味を満喫!最長1年間貸与のモニターキャンペーン第3弾
ルノー「カングー」でこだわりの趣味を満喫!最長1年間貸与のモニターキャンペーン第3弾
グーネット
シボレー「コルベット E-RAY」発表 史上初の電動化&AWD車 加速性能は歴代最速に
シボレー「コルベット E-RAY」発表 史上初の電動化&AWD車 加速性能は歴代最速に
グーネット
ホンダ、新エアロにより最高速は向上も残る課題。新エンジン投入はサマーブレイク後の見込み/第7戦イタリアGP
ホンダ、新エアロにより最高速は向上も残る課題。新エンジン投入はサマーブレイク後の見込み/第7戦イタリアGP
AUTOSPORT web
ザ・ニッポンの高級車の進化──新型トヨタ・クラウン・クロスオーバー試乗記
ザ・ニッポンの高級車の進化──新型トヨタ・クラウン・クロスオーバー試乗記
GQ JAPAN
トヨタの豊田章男会長、不正発覚で陳謝 「間違いをした時は一度立ち止まる」 認証プロセス管理の仕組みは年内に構築
トヨタの豊田章男会長、不正発覚で陳謝 「間違いをした時は一度立ち止まる」 認証プロセス管理の仕組みは年内に構築
日刊自動車新聞
ボルボの最新BEV「EX30」の全身に息づく"ほどよきこと"の魅力
ボルボの最新BEV「EX30」の全身に息づく"ほどよきこと"の魅力
@DIME
トヨタが発表した不正行為と対象車種の一覧
トヨタが発表した不正行為と対象車種の一覧
日刊自動車新聞
「5ナンバー車」もはや中途半端? 規格を守る意義 “ちょっと幅出ちゃって3ナンバー”と、実際違いあるか
「5ナンバー車」もはや中途半端? 規格を守る意義 “ちょっと幅出ちゃって3ナンバー”と、実際違いあるか
乗りものニュース

みんなのコメント

5件
  • ドリフトモードとかバカな装置をつけるもんだ。
    ドリフトは車にやらせるものではなくて、ドライバーが意図的にやるもんだ。
    ドリフトしたかったら自分の腕でおやりなさい。
  • 車もバイクもこんな高性能必要なし!100km到達3秒?公道で必要なし。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

828.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

291.21019.9万円

中古車を検索
RS3 スポーツバックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

828.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

291.21019.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村