今回は、自動車テクノロジーライターの松本英雄氏が注目している中古車モデルを紹介してもらった。ぜひ、中古車選びの参考にしてほしい。
様々なブランドのテイストが融合した奥深いピックアップトラック
「キング・オブ・ピックアップ」といえばフォードのFシリーズである。
フォードのFシリーズは、米国で1948年より売上NO.1を維持している最強のピックアップトラックだ。もちろん、スタイリングだけで半世紀以上トップに君臨することができるわけではない。信頼性、耐久性、そして性能も加味されているに違いない。そう考えれば、フォードのピックアップ系は絶対的なメソッドがあるのだと思うのだ。
それをもって今、注目している中古車の狙い目モデルが、フォード エクスプローラースポーツトラックだ。
1990年に発売されたSUVのエクスプローラーだが、2001年に発売された3代目、2005年の4代目の人気が高かったため、ご存じの方も多いだろう。正規輸入としては途絶えてしまったが、本国では依然人気が高い。日本ではSUVのパトカーを見かけることはほとんどないが、アメリカでは5代目エクスプローラーのポリスカーが結構多く走っている。それだけ地域を統括する、ジェネラルな雰囲気が漂ったモデルということだろう。日本でいうクラウンっぽい車といえばわかりやすいだろうか。とにかく認知度が高いモデルなのである。
フォード エクスプローラースポーツトラックは、本場のSUVにピックアップトラック史上最強のメソッドを組み合わせて誕生したモデルだ。このピックアップが日本に正規輸入されたのは、2007年に登場した2代目のみである。 もともとフォードという会社は、英国のランドローバー社とつながりがある。フォードはランドローバーやアストンマーティン、ジャガー、ボルボといったブランドを傘下としていた時代があったからだ。これらを売却した後もプラットフォームとエンジン、そしてデザインを見れば、そのつながりが続いたことはおわかりいただけるのではないだろうか。ちなみに、日本のマツダも大いに関連性がある。
ジャガーのデザインで著名なイアン・カラム氏の弟は、フォードのデザイン責任者であり副社長まで務めたモーレイ・カラム氏。今回フューチャーしたエクスプローラースポーツトラックの随所に、どことなく英国車の雰囲気が漂っているのはそういう理由からだ。
アメリカ車でありながらどこか武骨すぎないデザイン。それは飽きのこないデザインと言い換えることもでき、10年経っても色あせない。特にAピラーより後ろのデザインは塊感があって力強く、それでいて繊細な雰囲気もある。後席のキャビンとドアまわり、荷台の部分のデザインは練りに練りこまれていて、ランドローバー ディスカバリー3のアイデンティティも入っている。だから、「ただのざっくりとしたアメ車感」「ただ大きいだけのSUV」という感じが薄いのである。
デザインだけでなく、中身を見れば大陸で鍛えたタフな4WD性能を持ち合わせていることがわかる。このエクスプローラースポーツトラックは後に、4ドア版ミッドサイズピックアップのレンジャーに変わってしまった。
フォードというSUVのブランドが販売した、乗用車系最後のピックアップ4ドアがエクスプローラースポーツトラックなのだ。カーセンサーEDGE.net上において、ピックアップモデルの掲載台数は全体的に少なく、それだけでかなりEDGEの効いた選択となるが、エクスプローラースポーツトラックの掲載台数は現在約30台とまだまだ選べる品を揃えている。中古車平均価格は170万円台に落ち着いていることから、ワイルドに使うこともでき、街中でもセンスを感じさせる、今買いの1台といえるのではないだろうか。 フォード エクスプローラースポーツトラックの中古車を探す▼検索条件フォード エクスプローラースポーツトラック × 全国フォード エクスプローラーの中古車を探す▼検索条件フォード エクスプローラー × 全国文/松本英雄、写真/Ford Motor Company
カーセンサーEDGE.netはこちら
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