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悪路走破性が高いだけでなく見た目も秀逸! 今でもヒットしそうな絶版クロカン車3選

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悪路走破性が高いだけでなく見た目も秀逸! 今でもヒットしそうな絶版クロカン車3選

■復活したらヒット作になりそうなイケてる絶版クロカン車を振り返る

 世界中の過酷な環境で活躍しているクロスカントリー4WD車は、悪路走破性に特化したモデルで、日本の道路環境ではオーバースペックながら人気を博しています。

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 2018年7月に、20年ぶりにフルモデルチェンジを果たしたスズキ4代目「ジムニー」は、発売から3年を経過した今でも納車には数か月から1年を要するほどです。

 また、2021年8月に発売されたトヨタ新型「ランドクルーザー(300シリーズ)」は、14年ぶりの新型とあって世界中からオーダーが殺到。日本では納車に2年以上かかるとアナウンスされていますが、一説によると3年以上ともいわれるほどの人気を集めています。

 直近では新型コロナウイルス感染拡大に起因する半導体不足という理由で、新車の納期が遅れているという事情はありますが、この2台は実際に生産のキャパシティを上まわるオーダーがあるモデルです。

 日本の道路でクロカン車が本来の実力を発揮する機会はかなり少ないと思いますが、やはり機能的なデザインやスペックは大いに魅力なのでしょう。

 そこで、今復活してもヒットしそうな絶版クロカン車を、3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「FJクルーザー」

 トヨタは2006年に、北米市場で「FJクルーザー」を発売してたちまちヒットを記録。そして、2010年には日本でも販売が開始されました。

 FJクルーザーは「ランドクルーザー プラド」のラダーフレームをベースに開発されたモデルで、外観は丸目2灯のヘッドライトやフロントグリルに取り付けられている「TOYOTA」のロゴ、垂直に近いフロントガラス、背面まで回り込んだサイドクォーターガラス、ホワイトにカラーリングされたルーフなど、「FJ40型」ランドクルーザーをモチーフにしたデザインを採用。

 さらに前後方向に開く観音開きのサイドドアによるユニークなサイドビューも特徴のひとつです。

 国内仕様では最高出力276馬力を発揮する4リッターV型6気筒ガソリンエンジンを搭載し、トランスミッションは5速ATが組み合わされました。

 駆動方式は全車パートタイム式4WDで、「オフロードパッケージ」にはリアデフロックを標準装備し、さらにオプションで「アクティブトラクションコントロール」を設定するなど、ファニーな見た目を裏切る高い悪路走破性を誇りました。

 国内でもヒットしたFJクルーザーでしたが、2017年10月に最後の限定モデル「ファイナルエディション」が発売され、2018年1月に生産を終了。

 なお、現在も中東の一部や南アフリカ、フィリピンなどで、新車の販売が継続されています。

●三菱「チャレンジャー」

 1990年代初頭の日本で、クロカン車が市場を席巻した「RVブーム」が起きました。このブームをけん引した1台が三菱2代目「パジェロ」で大ヒットを記録。

 そして、1996年にはこの2代目パジェロのラダーフレームをベースにした、ステーションワゴンタイプのクロカン車である「チャレンジャー」を発売しました。

 外観は低いキャビンの都会的なデザインを採用し、パジェロとは異なり2列シート・ロングボディの1タイプのみとシンプルなラインナップで、価格は231万8000円(消費税含まず)からと比較的安価に設定して新たなユーザー層の取り込みを目指しました。

 搭載されたエンジンは3リッターV型6気筒ガソリンに、2.8リッターと2.5リッターの直列4気筒ディーゼルターボの3タイプを設定して多様なニーズに対応。

 駆動方式は全グレードとも4WDで、エントリーモデルではパートタイム式、上位グレードには路面状況によって走行モードが切り替え可能な「スーパーセレクト4WD」を採用することで、高い悪路走破性とオンロード性能を両立していました。

 その後、1997年のマイナーチェンジでガソリン直噴エンジン「GDI」が搭載され、フロントフェイスのデザインも刷新し、より都会的なクロカン車というイメージを強調しました。

 しかし、RVブームが沈静化すると販売は低迷してしまい、2001年に国内向けの販売を終了。

 その後は海外専用モデルとして販売が継続され、現在はパジェロに代わるクロカン車として「パジェロ スポーツ」または「ショーグン スポーツ」の名で、欧州とアジア圏を中心に人気を集めています。

●いすゞ「ビッグホーン」

 いすゞは2002年に、国内市場向けの乗用車生産から撤退しましたが、その最後のモデルだったのがクロカン車の2代目「ビッグホーン」です。

 前身は1981年に発売された「ロデオビッグホーン」で、ピックアップトラックのラダーフレームにステーションワゴンタイプのボディを架装し、当初は商用バンのみでしたが後に乗用ワゴンを追加。

 そして、1991年に車名をビッグホーンに改めた2代目が登場し、ショートボディとロングボディが設定され、全車乗用車登録となりました。

 外観は当初、スクエアなフロントまわりでシンプルなデザインでしたが、1998年のマイナーチェンジでフロントフェイスを刷新。より都会的な洗練されたデザインが採用されました。

 エンジンは3.1リッター直列4気筒SOHCディーゼルターボと3リッターV型6気筒DOHCガソリン自然吸気を搭載し、トランスミッションは4速ATと5速MTを設定。後に3リッター直列4気筒DOHCディーゼルターボと、3.5リッターV型6気筒DOHCガソリン自然吸気に換装し、ガソリンエンジンでは最高出力230馬力を発揮。

 また、ライバル車には無かったビッグホーンならではの特徴として、イギリスのロータスが監修した「ビッグホーン ハンドリングバイロタース」と、ドイツのチューニングメーカー、イルムシャーが監修した「ビッグホーン イルムシャー」という、スポーティグレードがラインナップされていたことが挙げられます。

 高い悪路走破性を発揮しつつもオンロードの走行性能も高められ、この「ダブルネーム」シリーズは人気を博しましたが、前述のとおりいすゞの乗用車の販売撤退によって2002年に生産を終了しました。

 なお、現在いすゞは、タイを中心としたASEAN地域、オーストラリア、欧州などでSUVの「mu-X(ミューエックス)」を販売しており、スタイリッシュなフォルムと悪路走破性、耐久性などが高く評価されています。

※ ※ ※

 冒頭にあるとおりジムニーとランドクルーザーが売れていますが、さらにジープ「ラングラー」が日本でも好調なセールスを記録しており、クロカン車人気は本物といえるでしょう。

 かつてのクロカン車といえば高速性能や燃費が悪く、乗り心地や騒音など快適性も良好とはいえないモデルが散見されました。

 しかし、現代のクロカン車ではそうした問題もほとんどクリアしており、普段使いでもネガティブな要素はありません。このこともクロカン車人気の理由ではないでしょうか。

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