ロールス・ロイス初のEV「予想を超える受注」
ロールス・ロイスは、9月に新型EVのスペクターの生産を開始する予定だ。車両価格は未公表だが、1台あたりの平均取引価格は50万ユーロ(約7480万円)以上になると期待されている。
【画像】究極の「静けさ」を手に入れたEV【ロールス・ロイス・スペクターを写真でじっくり見る】 全51枚
イタリア・コモ湖畔で5月19日から21日にかけて開催された自動車イベント「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」で、スペクターの実車が一般公開された。ロールス・ロイスのCEOであるトルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏は現地でAUTOCARの取材に応え、累計250万kmに及ぶ開発プログラムが「ほぼ完了」し、秋からシリーズ生産を始めると明らかにした。
しかし、「受注が予想をはるかに超えている」ため、現時点での受注台数をすべて納車できるのは2025年以降になるという。「お客様は間違いなく待つ準備ができています。ロールス・ロイスは、スペクターであれ何であれ、最低でも1年は待つのが普通です」とミュラー・エトヴェシュ氏は言う。
ロールス・ロイスは、スペクターの車両価格をまだ公表していない。ミュラー・エトヴェシュ氏は価格の詳細を明かさなかったものの、同社のビスポーク(オーダーメイド)部門によるカスタマイズ費用を含めた1台あたりの平均取引価格について、「わたしの想定では、50万ユーロ(約7480万円)を大きく超えるでしょう。お客様は、このクルマを最高レベルまでスペックアップさせると思います」と述べている。
ロールス・ロイスが2年連続で販売記録を更新した2022年には、1台あたりの平均取引価格43万ポンド(約7400万円)を記録し、ファントムの一部のモデルは200万ユーロ(約3億円)以上で取引されたという。
ミュラー・エトヴェシュ氏はまた、スペクターがロールス・ロイスというブランドに新しい顧客を惹きつける上で重要な役割を果たしているとし、「初めてのお客様が約40%」に上ると述べた。
さらに、同氏は「(これまで)ロールス・ロイスを買おうとは思わなかった人たちが、最初のBEVであるという理由で購入していることにかなり驚いています」と認めている。
スペクターは、ロールス・ロイス独自のアルミニウム製プラットフォーム「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」を使用しているため、親会社BMWの量産EVとは直接の関係を持たない。同社は2030年までにV12エンジンを廃止し、EV専用ブランドに移行する計画だ。
ミュラー・エトヴェシュ氏は以前AUTOCARに対し、この意味でスペクターは、同社初の量産車、1906年のシルバーゴーストと同じくらい重要だと語っている。
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みんなのコメント
このタイプのドアは閉めにくそうだけど
自動で閉められるのかな?