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ロータス・エリーゼ後継 アルピーヌと袂を分かち独自開発 軽量EVスポーツカー、2026年発売へ

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ロータス・エリーゼ後継 アルピーヌと袂を分かち独自開発 軽量EVスポーツカー、2026年発売へ

新時代の象徴となるEV、独自開発へ

ロータスは、エリーゼの電動後継車の開発を進めているが、アルピーヌとの共同研究プロジェクトは終了したことが明らかになっている。

【画像】ロータスの軽量スポーツカー、電動化時代へ移行【ロータス・エリーゼとロータス・エキシージを写真でじっくり見る】 全51枚

2021年初頭、両社はロータス・エリーゼとアルピーヌA110の後継車向けの電動スポーツカー用プラットフォームを共同開発する計画を発表したが、最近になって双方の合意により解消。それぞれの電動スポーツカーの実現性に疑問が残された。

アルピーヌは今週初め、A110後継車のために新しいプラットフォームを自社開発することを明らかにした。

ルノー・グループのルカ・デ・メオCEOはAUTOCARの取材に対し、「わたし達は長い議論を重ね、最終的に独自のプラットフォームを構築することを決定しました」と語った。

一方のロータスは、コードネーム「タイプ135」と呼ばれる電動スポーツカーの開発状況を公式には確認していないが、AUTOCARが入手した情報では、2026年の発売に向けて準備が進められているようだ。

タイプ135は、ロータスのEV改革の第一段階を担うもので、ブランドの「純粋なエッセンス」の表現を目指し、LEVA(軽量電気自動車アーキテクチャー)という軽量ボディ構造の開発プロジェクトを中心に構築される。

タイプ135の設計とエンジニアリングはロータスの本拠地である英ノーフォーク州ヘセルで行われ、エリーゼなど同地で生産されてきた伝説的なスポーツカーの系譜を受け継ぐことになる。

LEVAを組み込んだ新しいEスポーツ・プラットフォームは、ミドエンジンスタイルのレイアウトを採用し、バッテリーパックは通常のEVのように床下に積むのではなく、車体の中央に積む可能性が高い。これにより車高が低くなり、重量配分もより適切なものになる。

タイプ135は販売台数的には貢献しないだろうが、ブランドにとっては重要なモデルになるだろうと、コマーシャル・チーフのマイク・ジョンストン氏は最近AUTOCARに語っている。

「エリーゼは、ロータスがEV時代において何を表現しているのかを示す、ロータスブランドの象徴であるべきクルマです」

「エレトレ、タイプ133、タイプ134は非常にロータスらしいモデルですが、ロータスの最も純粋なエッセンスはタイプ135でしょう」

ミドシップのようなバッテリー配置

Eスポーツ・プラットフォームの全貌はまだ明らかにされていないが、内燃エンジン搭載のスポーツカー、エミーラの構造よりも37%軽量化されているという。

電動パワートレインの重量増を補うため、また歴代モデルのダイナミクスの特徴を再現するために、一から設計されている。

バッテリーは、従来のミドシップを彷彿とさせるレイアウトでシートの後ろに垂直に積むことも、4シーターのロングホイールベース車で床下に配置することもできる。

マネージング・ディレクターのマット・ウィンドル氏は、ロータスのトレードマークであるダイナミックな俊敏性を新型車にも受け継がせたいとと話す。

ウィンドル氏はLEVAの発表の場で、「ダイナミクス、エアロダイナミクス、軽量化などは、すべての製品に共通するロータスのDNAです。動力源は異なりますが、このLEVAシステムには、瞬間的なトルク、冷却の容易さ、優れたパッケージングなどの利点があります」と語っている。

Eスポーツ・プラットフォームには、出力475psから885psまでのシングルモーターおよびツインモーターが搭載できる。つまり、エントリーモデルであっても、最もパワフルな仕様のエリーゼの約2倍の出力を持つことになる。後輪駆動と四輪駆動に対応しているが、ロータスがこれまでに発表したコンセプトでは、すべて後輪駆動を採用している。

ウィンドル氏がAUTOCARに語ったところによると、マーケティングとエンジニアリングの両面で、ハイパーカーのエヴァイヤに見られるようなトルクベクタリングを搭載する「可能性を閉ざしたくない」という。エヴァイヤの特徴的な機能は、他のモデルにも採用されることになるだろう。

タイプ135は、電動パワートレインのコンパクトなサイズを活かして、エヴァイヤの「ベンチュリートンネル」のように大胆なデザインで空力効率を高める可能性もある。しかし、販売価格がハイパーカー並みになることはないだろう。ウィンドル氏は、ボルボ、ポールスター、Lynk & Co、LEVCなどジーリー・グループ全体の「効率性」により、他ブランドのコンポーネントやシステムを使用して、開発費や販売価格を抑えることができると述べた。

同氏は、エリーゼと同程度の価格帯でタイプ135を発売するのは難しいだろうとしながらも、材料や部品のコストが「大幅にダウン」すれば、エキシージの上位モデルとほぼ同等の価格が可能になると見込んでいる。つまり、8万~10万ポンド(約1450~1800万円)の価格になるかもしれない。

ロータスらしいEVスポーツとは

タイプ135における最優先事項は、軽量で親しみやすいパフォーマンスというロータスらしさを忠実に再現することだ。ウィンドルは、タイプ135に採用されるバッテリー縦積み方式が、「スポーツカーのフィーリングを可能にしながら、慣れ親しんだヨー・コントロールと安定性」を実現すると述べている。ちなみに、このレイアウトはエリーゼをベースとする初代テスラ・ロードスターにも採用されたが、ホイールベースはエリーゼより50mmだけ長い。

床下にバッテリーを搭載すると、シート高が100mmほど高くなり、全高もまた高くなるが、この縦積み方式では、ガソリンエンジン搭載のロータスのスポーツカーのように、ドライバーを地面に近い位置に座らせることができる。

ダイナミクスを優先する一方で、日常の使い勝手を犠牲にすることはない。このプラットフォームに搭載されるバッテリーは最小でも66.4kWhで、軽量な2シーターなら約480kmの航続距離を実現できる。より大型の99.6kWhバッテリーは、航続距離を700km近くまで伸ばすことができる。

また、800Vの充電ハードウェアが搭載され、高出力の超急速充電器に対応する。

ウインドル氏は、Eスポーツ・プラットフォームを採用する他のクルマの詳細については口を閉ざしたが、「ロータスは単一モデルのメーカーであってはならない」とし、「複数のセグメント」で明確なスポーツモデルのラインナップを構築すると述べた。

引退したすべてのモデルが必ずしもEVに置き換えられるわけではないが、プラットフォームは2650mmのホイールベースを持つ後輪駆動4シーターにも対応していることから、エヴォーラの電動後継車の開発も技術的には可能だろう。

現在、ロータスではタイプ135開発が最優先課題となっているため、大型スポーツカーの可能性についての詳細は明らかではないが、エミーラの電動後継車としてダイナミクスと洗練性を両立したモデルも出てくるかもしれない。

Eスポーツ・プラットフォームで対応する最高出力について、ウィンドル氏は885ps(ランボルギーニ・シアンより大きい)の実現も「余地はある」と語ったが、それがどのようなものかは明かさなかった。

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みんなのコメント

11件
  • どうせ重くなるんでしょ?
  • かっこいいけど、エミーラそっくり過ぎる。
    ロータスもみんな同じデザインになっていくのか…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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