ルノー メガーヌ ルノー・スポール 「2023年で生産終了！迷っているなら販売店へ急げ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

2023年で生産終了！迷っているなら販売店へ急げ

2023.9.6

年式

2018年8月〜モデル

総評

4代目メガーヌをベースとしたルノー・スポールは2018年8月に導入された。ハイパフォーマンスなパワーユニットに加え、4輪操舵の「4コントロール」、しなやかな乗り味に貢献する「HCC（ハイドロリック コンプレッション コントロール）」などにより、高い安定性と快適性を高い次元で融合させている。価格も輸入スポーツとしては買いやすい設定で、現在は6速DCTと6速MTを選ぶことも可能だ。

満足している点

パワートレーンの出来映えは素晴らしく、それでいて実用域でも扱いやすい。乗り心地も硬質ながら許容できる範囲にあり、ファミリーユースとしても使える後席の広さや荷室の広さもある。DCTの出来映えも素晴らしいが、トロフィーには輸入車としては希少な6速MTも用意されている。

不満な点

最大の不満点はルノー・スポールは2023年に生産が終了し、在庫限りの販売となること。少しでも気になっているなら販売店へ急いだほうがいい。

デザイン

4

全体のフォルムはオーソドックスな5ドアハッチバック。しかし、19インチの245/35タイヤを収めたワイドフェンダー、フロントフェンダーのエアアウトレット、リヤディフューザー、センター出しマフラーがタダモノではないことを印象づける。内装はシックな仕上がりで赤のステッチを用いることでスポーツムードを盛り上げている。

走行性能

5

279馬力（2018年のデビュー時）を発生する1.8リッター直噴ツインスクロールターボは吹き上がりがシャープ。フルアクセルでは強烈な加速が立ち上がり、スペックを上まわるほどの速さと迫力が確かめられる。組み合わされる6速DCTも瞬間的な変速とスムーズさに感心させられる。ステアリングは切り始めからクイックで、コーナーをわずかな舵角で攻めるのが楽しい。4コントロール（4輪操舵）は旋回能力をさらに引き上げているようで、少し攻めた程度のワインディングでは申しぶんのない安定感が得られる。ドライブモードは4タイプがあり、モードによってサウンドの音量も高くなる。作られた音が好きでなければコンフォートモードがオススメだ。

乗り心地

4

乗り心地は硬質ながら嫌味を感じさせるほどの硬さではない。専用開発されたブリヂストンポテンザS001はグリップ性能に配慮したスポーツタイヤだが、乗り心地の悪化は最小限に抑えられているようにも感じる。足まわりも可変ダンピング機構は持たないものの、普段使いにも使える乗り味だ。

積載性

3

ラゲッジルームはCセグメントのハッチバックとしては妥当な広さ。後席シートバックは6:4分割機構が備わり、荷物の量に応じてアレンジが可能。トノカバーも標準で装備されている。

燃費

3

JC08モード燃費は13.3km/L。最新のルノー・スポールはWLTCモード11.3km/Lなので、デビュー当時のルノー・スポールもこの程度だろう。長距離の燃費は試していないが、おとなしいクルーズに徹した100km/h巡航は15km/L前後、一般道ならば8〜10km/Lは期待できるだろう。全グレードハイオク仕様。

価格

4

デビュー当初は440万円と当時のシビックタイプR（450万360円）よりも安かったが、最新のルノー・スポールは559万円となっている。最近の輸入車の値上がり幅は大きいが、ドイツの高性能スポーツと比べるとリーズナブルな印象もある。