リンカーン ナビゲーター 「アメリカンフルサイズラグジュアリーSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
4
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
5
燃費
1
価格
1

アメリカンフルサイズラグジュアリーSUV

2021.9.30

年式
2008年5月〜モデル
総評
好きか嫌いかがはっきり分かれるモデル。多くの人に幅広くおすすめできる車種ではないが、とことん気に入っている人には低くないハードルを乗り越えてぜひ楽しんでほしいと思う。このクルマ以外ではそう味わえない世界観を持っている。
満足している点
大きな車体と煌びやかな外観による存在感。杢目(もくめ)と本革を贅沢に使った豪華絢爛なインテリア。そして室内のゆったり感。日本車にはない、アメリカンラグジュアリーの世界が味わえる。欧州車とも異なる雰囲気が魅力。
不満な点
大きな車体は日本の道路や駐車場環境では扱いにくいし、左ハンドルしかないので運転には慣れが必要だ(オーナーになれば慣れるだろうが)。また燃費も優れているとはいいがたく、自動車税や重量税などの維持費も安くない。
デザイン

4

好き嫌いがはっきり分かれるだろう。5mを余裕で超える巨体に大きく立派なグリルの組み合わせは存在感抜群。このクルマに乗って「目立ちたくない」なんていう人がいたら、筋違いだ。自己主張したい人向けの乗り物である。日本に正規輸入されていた3代目モデルまでは無骨さも残っていたが、2017年デビューの4代目モデルはBピラー以降のブラック化をはじめ、灯火類や細部の仕立てがグッとモダンになって都会的な雰囲気を強めた。
走行性能

5

3代目の前期モデルまでは5.4Lの大排気量V8エンジン、それ以降はダウンサイジングして3.5LのV6ターボに変更。いずれも極太トルクが自慢で、2.5トンを超える車体にもかかわらず豪快な加速を見せてくれる。いかにもアメ車らしい、ゆったりと航続道路を巡行するようなシーンで最高の性能を発揮する。
乗り心地

4

乗り心地に関しては好条件とはいえないトラックベースのシャシーながら、さすがはブランドの頂点となるラグジュアリーSUV。乗り心地は感動するほど良好だ。もちろん上級セダンのような繊細な感覚はないが、望外の快適性である。
積載性

5

ラージボディのSUVだけに文句なし。3列目を倒すだけでキャンプなど荷物が増えがちなレジャーにも朝飯前的に対応できる。唯一気になるポイントといえば、床が高いこと。たとえば重いスーツケースなどを積む際は、地面から高く持ち上げる必要があることを頭に入れておきたい。
燃費

1

このクルマに対して「燃費」などという言葉を使うこと自体が誤りである。2015年以降はそれまでの大排気量V8エンジンに代わってダウンサイジングV6ターボとなり、確かに燃費は向上している。しかし“以前に比べれば”という話であり、ガソリン代を気にするならこのクルマには近づかないことを強くお勧めする。
価格

1

日本において正規輸入された最終仕様となる2016年モデルが1028万円。並行輸入となる4代目モデル以降はさらに価格が上昇しているので、気軽に購入できるモデルとは言い難い。いっぽうで購入後に手放す際の価格は新車価格に比べると落ち幅が大きいので、コストパフォーマンスは控えめだ。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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