マックイーンのようにクール スクランブラー 軽量な車体にレスポンスのいいエンジンの日英伊バイク×3台をテスト

スティーブ マックイーンのようにクール： イタリア製、英国製、日本製の3台のスクランブラーを比較する。スクランブラーは、軽い地形もこなせるが、何よりもこれらのバイクは見栄えがよく、昔を引き立てることができる。ファンティック キャバレロ500、トライアンフ1200 XE、ホンダCL500に乗って比較してみた！

【目次】 ⋆ スタイルアイコンやドレスコードで楽しむスクランブラーバイク ⋆ ファンティック キャバレロ スクランブラー500 - イタリアンシック ⋆ トライアンフ スクランブラー1200 XE 英国オリジナル ⋆ ホンダCL500 - 日本の誘惑者 ⋆ スティーブ マックイーン - その男、そのマシン

幅広のハンドルの奥にある直立した座り心地？　無骨な鉄の佇まい？　それともレトロな魅力？　ヒリヒリと歌いながら転がるスタッドレスタイヤのせいだろうか？　それともスティーブ マックイーンや名作「大脱走」が関係しているのだろうか？　久しぶりだなあ。1963年、このクールな野郎は、「トライアンフTR6トロフィー」で、有刺鉄線フェンスを何メートルも飛び越えるのだ。自由だ！

同じ頃、イギリスや日本のブランドは、2、3の変更で、ストリートバイクをオフロードのファンマシンに変えた最初のモデルを発表した： サスペンションのトラベルを少し大きくし、排気量を大きくし、砂埃から保護するためにフォークに蛇腹を付けた。ワイドなハンドルバーは、マックイーンのようにジャンプできない人たちの助けにもなった。このようなファッションは、1980年代まで続き、エンデューロが突然流行するようになった。

スクランブラーは、10年ほど前、マンネリ化しつつあったバイクを、純粋に縮小して、歴史的な要素を取り入れ、個人的な改造のベースとして復活させたものだ。スクランブラーには、エキゾースト、ハンドルバー、ベローズという、古典的な3つの要素があるが、それをはるかに超えるものがある。

スタイルアイコンとドレスコードで楽しむスクランブラーバイク

今日、BMWやドゥカティ、トライアンフは、カスタマイズの欲求を満たすために、さまざまなオプションを用意している。そして、同時期に登場した、カフェレーサーのレトロなファッションのように、スクランブラーの周りには、スタイルアイコンやドレスコードが発達しているのだ。バーバー（Barbour）やチェックのジャケットにレースアップブーツ、バイザー付きのジェットヘルメットを着用することも珍しくない。メインはカジュアルだ。

スクランブラーには、軽量なものからハイテクなものまで、さまざまな種類があるため、服装のスタイリングに関しては、「何でもあり、何も強制しない」というのが、一般的なルールだ。最も重要なルールである、「できるだけプラスチックを使わない」は、春一番のトリオでも守られている： 「ファンティック キャバレロ スクランブラー500」はライトホッパーとして、「トライアンフ スクランブラー1200 XE」は伝統のある超モダンなオールラウンダーとして活躍している。

この中で最も若いモデルである、「ホンダCL500」は、その名前に、1962年に誕生した先祖の略称を誇らしげに冠している。さあ、ジェットヘルメットをかぶり、スターターボタンを押し、シーズンに向けてスクランブル発進だ。ブロローーーーーン！

ファンティック キャバレロ スクランブラー500： イタリアンシック

ああ、この子はとてもきれいだ！1960年代から70年代のマックイーンのスクランブラーのようなプロポーションだが、ファンティックの方が細部はずっときれいだ。ダブルテールパイプ、ウェーブブレーキディスク、肉厚の異なるテーパーハンドルバーがよく似合い、太いアップサイドダウンフォークも大型バイクに似合いそうだ。

しかし、キャバレロは449ccの容量と、157kgの体重でも、扱いやすい38馬力の活発な出力を持っている。単気筒エンジンは、シティバイクのように唸り、ギアスティックはスポーティーだ。「本当に楽しいマシン」と、「レジェンダリーサイクルズハンブルク」のディーラー、ステファン ブランクは、彼のセールスヒットについて語っている。

【テクニカルデータ】 • エンジン： 単気筒、水冷式 • 排気量： 449cc • 出力： 38PS@7100rpm • 最大トルク： 40Nm@6000rpm • 駆動： チェーン／6速ギアボックス • 重量： 157kg • 燃料タンク容量： 12ℓ • シート高： 820mm • 燃料消費： 23.8km/ℓ • 価格： 6,850ユーロ（約101万円）より

トライアンフ スクランブラー1200 XE 英国オリジナル

マックイーンが「大脱走」の中で駆ったトライアンフの孫娘は、印象的なマシンに成長した。「スクランブラーXE」は、座高87cm、サドルの下に、1200立方メートルの強大なスペースがあり、高額な価格に見合うオールラウンドな装備を備えている。高貴なオーリンズ製サスペンションと、巨大なエンジンガードは、田舎道でのライディングを容易にする。

実際には、豊かなバブリングサウンドを響かせながら田舎道を走ったり、道端のカフェの前で、絵に描いたようなタンクを見せたりするのが好きなハイレグ野郎。ハンドガードや、スタッドレスタイヤと同様に、スタイリッシュなハイマウントエキゾーストのマニホールドは、ライダーを熱くさせることだろう。

【テクニカルデータ】 • エンジン： 水冷2気筒 • 排気量： 1200cc • 出力： 90PS@7250rpm • 最大トルク： 110Nm@4500rpm • 駆動：チェーン／6速トランスミッション • 重量： 230kg • 燃料タンク容量：16ℓ • シート高： 870mm • 燃料消費： 21.7km/ℓ • 価格：15,695ユーロ（約232万円）より

ホンダCL500 - 日本の誘惑者

乗ってください、まるでホンダが呼んでいるようだ。茶色のシートは心地よく低く、オレンジのタンクはうっとりするほど鮮やかで、ハンドルバーとフットレストはあるべき場所にある。「CL500」は、スクランブラーという発想の、カジュアルな側面を強調している。2気筒エンジンは、47馬力のパワーを軽々と振り絞り、ギアスティックはどんなコントロールボタンにも負けないほど正確に作動する。

ホンダらしい。マシンの細部を点検する時間がある： シックなホイールやファッショナブルなLEDヘッドライト、蛇腹やハイマウントエキゾーストがオフロードのテイストを加えている。「CL」は、ファッションの世界を行き来しているのだ。

【テクニカルデータ】 • エンジン： 2気筒水冷式 • 排気量： 471cc • 出力： 47PS@8500rpm • 最大トルク： 43Nm@6000rpm • 駆動： チェーン／6速トランスミッション • 重量： 191kg • 燃料タンク容量： 12ℓ • シート高： 790mm • 燃料消費： 26.3km/ℓ • 価格： 6,990ユーロ（約103万円）より

スティーブ マックイーン - その男、そのマシン

俳優のスティーブ マックイーン（1930-1980）は、『ブリット』の「フォード マスタング」での、伝説的なチェイスでは四輪で、『大脱走』のトライアンフでのジャンプでは二輪で、映画のシーンで、自ら危険なスタントをすることで知られていた。

「King of Cool」と呼ばれた彼は、私生活でも、速い車やバイクに夢中だった。アメリカやヨーロッパのオフロードバイクレースに参加し、多くのマシンを所有していた。彼のお気に入りだった、1971年製の「ハスクバーナ400クロス」は、2022年のオークションで、186,500ドル（約2,760万円）という価格で落札された。

結論: ヒップがツライ？　髪が薄くなった？　それなら愚痴るなり、医者に行くなりすればいい - あるいは若さの泉として、スクランブラーを手に入れればいい。このようなカジュアルなマシンでは、誰もがスティーブ マックイーンになれるはずだ。ヘルメットを脱ぐ必要はないのだ・・・。

Text: Jan Horn, Matthias Moetsch and Alex Failing Photo: Olaf Tamm

Comments

こうしてみるとＣＬ５００の安っぽさがただただ目に余る・・・

「昔を引き立てることができる」なんて言葉は無い。
初っ端から読む気が失せる。