スバルの前デザイン部長で現在は、首都大学東京で教鞭をとる難波治教授が、ジュネーブ・モーターショーを取材。デザインチェックと写真撮影をおこなった。第9弾はアルファロメオである。COMMENT & PHOTO◎難波 治(NAMBA Osamu/首都大学東京教授) まとめ◎MotorFan.jp編集部
MF:次はアルファロメオです。教授は、アルファロメオ、好きですよね。
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予想してなかったアルファ! Tonale(トナーレ)。これいいじゃないですか!
MF:教授、またSUVですよ。きっとサイズも大きいんじゃないですか?
いや、ステルヴィオよりちっちゃい。ちょうどいい大きさです。ちょっと一目惚れかも。
MF:それでは、冷静に、よろしくお願いします。
次はアルファロメオ・トナーレです。とてもいいクルマです。まず第一印象、素晴らしい。好きなクルマですね。ステルヴィオよりも小さくてジャストサイズでエレガントな雰囲気を持ったシティSUVというところでしょうか。ある程度のテンションを持った面モチーフがそのままテールへ回り込んでいく構成がとてもきれいで、なんとなく懐かしい良い感じのスポーツカーのテールを思い起こします。
実際にはスタンスも非常によくて、きれいなだけじゃなくてしっかりとした佇まいをしています。ま、それにはこの大きなタイヤがとても寄与しているわけですけど。このタイヤのサイズとか、ヘッドランプ、テールランプなんかはこのまま量産というわけではないような気がしますが、そんなにデザインを大きく変えずに量産に持っていけるのではないかと思います。
イタリア人の友人に聞いたら、たぶんこのまま量産されると思うと言っていました。
全体としては確かに、すごく新しい!というクルマではないです。でも、こういうデザインがあってもいいんじゃないかと僕は思いますね。滑らかでしなやかさがあるところと、締まったところを非常にうまくバランスさせて、しかもですね、サーフェースそのものを上質に仕上げてあります。とても大人の雰囲気のクルマになっています。それをこのキャンディトーンの赤い色で塗り上げて、この魅力がさらに増しているのではないかと感じます。
このこういう本当によく練られた、動きがあって、でも落ち着いているっていうような、上質な雰囲気、面質を持ったデザインを持ったクルマが、もっともっと日本にも増えてくると、日本もいい景色になってくると思います。
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