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シビック・タイプR-GT、初ポール獲得も優勝はお預けに。想定以上の速さ見せる中、悔やまれるトラブルとあと一歩だったロングラン

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シビック・タイプR-GT、初ポール獲得も優勝はお預けに。想定以上の速さ見せる中、悔やまれるトラブルとあと一歩だったロングラン

 富士スピードウェイで開催されたスーパーGT第2戦富士3時間レース。GT500のホンダ陣営は、予選で17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTがポールポジションを獲得したが、決勝レースではその17号車の3位が陣営最上位という結果に終わった。

 開幕前には「発展途上」というコメントが首脳陣から聞かれていたホンダのシビック・タイプR-GTだが、導入2戦目の富士で際立つ速さを見せた。予選では17号車Astemoがポールを獲得。2番手タイムを出していた16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTが黄旗区間走行でタイムを抹消されるという不運もあったが、それでも予選トップ6に3台を送り込む好調ぶりだった。

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 迎えた決勝レースでは、スタートで17号車Astemoを交わした3号車Niterra MOTUL Zが独走で優勝。17号車は2番手を争っていたが、ピットでのロスなどが響き最終的には3位。2戦目で初ポールを手にしたシビックだったが、初優勝は次戦以降にお預けとなった。

 17号車Astemoの太田格之進はレースを振り返り、決勝に向けたマシンの仕上がりは「正直ぶっちぎりで勝てるほどではなかったけど、決して悪くはない感じで自信があった」と振り返る一方で「ペース的に優勝するのは現実的ではなかった」とも語っている。決勝では様々な要因が重なって優勝車両と大きな差がついたが、純粋なパフォーマンス面では“あと一歩”というところだろうか。

 また、開幕戦でホンダ最上位の3位に入った100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTも、今回レースペースでやや苦しみ予選6番手から決勝7位という結果に終わった。決勝で2スティントを走った山本尚貴はチームの公式SNSで「終始ペースが上がらず、辛いレースになりました。次に向けてデータを見直し、選択するタイヤも見直したいです」とコメントを寄せた。

 ホンダ・レーシング(HRC)の佐伯昌弘ラージ・プロジェクトリーダー(LPL)も、レースペースの底上げが次なる課題だと認識している様子。「シビックに適した、ロングランに合ったタイヤ選択はまだまだ精度を上げていかないといけないというのが見えてきています。レースごとにそういった部分も仕上げていきます」と話した。

 またホンダ陣営にとっては、ポイント圏内を走るARTAの2台にトラブルが続発したことも痛かった。予選タイム抹消で14番手スタートになりながらもポイント圏内まで追い上げていた16号車にはパワステトラブルが発生。そして表彰台圏内を走っていた8号車には終盤に駆動系トラブルが発生し、共にレースを終えた。

 佐伯LPLは、昨年のチャンピオンで今季開幕戦ウイナーである36号車au TOM'S GR Supraが4位に入ったことに触れ、36号車の前でもっと多くのホンダ車がフィニッシュし、36号車の獲得ポイントを抑えなければいけなかったと語り、トラブルを悔やんだ。

「36号車は昨年から、シーズンを通して速いですよね。36号車の前に何台か入らないといけないレースでした」

「今回は部品のトラブルでリタイアになってしまっています。そこは自分たちでは解析しようのない部品ですが、マイレージ管理がどうだったかなども含めて確認します」

 とはいえ、シビックが序盤戦から高いパフォーマンスを見せていることは、チームにとっても嬉しい驚きの様子。ARTAの田中洋克チームディレクターも「シーズン前の状況からすると、正直ここまで戦えるという感じはあまりありませんでした。この短期間でクルマの仕上がりがここまで来ていることを考えると、この先もまだ伸びしろがあると思います。期待以上のパフォーマンスは出ている印象です」と好意的なコメントであった。

 シリーズ第3戦は6月1日、2日に鈴鹿で開催。今回の富士戦と同じく3時間のレースフォーマットとなる。

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