未来を担う学生が挑んだスープラ・レストアプロジェクト
2024年2月10~12日にインテックス大阪で開催された「大阪オートメッセ(OAM)2024」には、過去最高660台ものカスタムカーが集結。そんな中、フルオリジナルでコンディションの良いトヨタの3代目70型「スープラ」を発見しました。まるで新車のようにキレイですが、なぜここに展示されているのでしょうか。
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ボディはサビを落としてレストア、各部のパーツは全て洗浄
話を伺ってみると、トヨタ神戸自動車大学校で自動車整備などを学んでいる学生たちが授業の一環として、たった40日間という短い期間でレストアをした車両なのだとか。元の状態の写真も展示されていたが、かなりボロボロの状態だったことが分かる。レストア作業はかなり大変だったことだろう。
まずはエンジンを降ろして内装も全て外したうえで、もともとホワイトだったというボディは一度全てのサビを落とし、穴の空いたボディは鉄板を切り継いでボディを修復し、元色ではなく、あえて当時のイメージカラーだったワインレッドでリペイントされた。ちなみに全てのパーツを外してボディをレストアしているため、エンジンルーム内はもちろん、車体の裏側までしっかりとペイントされている。
ベース車両は1989年式のGA70型なので、エンジンは1G-GT型の2Lツインターボとなる。降ろしたエンジンは各パーツを洗浄し、左右対称にインタークーラーへ伸びる特徴的なインテークパイプやサージタンクなどはポリッシュしピカピカの状態となった。
さまざまな工夫と技術で内装をリフレッシュ
ドアを開けて中を見せてもらった。当時を知っている人なら、このワイン内装は太陽光ですぐに色褪せてしまい、シートの肩などが白っぽくなってしまうのをご存知だろう。このスープラのシートも例外ではなく、色褪せがひどかったそうだが、染めQを使って生地自体を染色し直すことで、元の色を再現しているそうだ。
割れていたダッシュも全て修復したうえで、当時の質感を表面の凹凸と塗装で再現。かなり近くで見ても、このダッシュはまるで新品のような出来栄えだ。そのほかのプラスチック製内装パネルも全て修復し、塗装をすることで、新車さながらのインテリアとなったのだ。
最後に先生からのプレゼントとして、ノーズ先端に備わる七宝焼きのSUPRAエンブレムはGRヘリテージパーツがリプロダクトした新品を装着。こうして生徒たちよりもはるかに年上の70スープラが蘇ったのだ。
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みんなのコメント
レストアはクルマへの愛です。古びてやつれた機械への愛ですね。
私の家にも70スープラのターボRがあります。でも、蔵の中ですっかり埃まみれ・・・。愛されなくなったクルマは惨めですね。
この記事を見て、地元の工業高校に寄贈しようか…と考えだしています。