現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > “めちゃ小さい”のに500万円!?「超豪華なコンパクトカー」があった! 名門ブランドが仕立てた「高級仕様」が凄い…! 日本にも存在する「激レアモデル」とは

ここから本文です

“めちゃ小さい”のに500万円!?「超豪華なコンパクトカー」があった! 名門ブランドが仕立てた「高級仕様」が凄い…! 日本にも存在する「激レアモデル」とは

掲載 14
“めちゃ小さい”のに500万円!?「超豪華なコンパクトカー」があった! 名門ブランドが仕立てた「高級仕様」が凄い…! 日本にも存在する「激レアモデル」とは

■超高級ブランドの「コンパクトカー」が存在した!

 1913年に設立した自動車メーカー「アストンマーティン」といえば、息を呑むエレガントなスタイリングや高級感の溢れるインテリア、そして大排気量でハイパワーなエンジンユニットなど、隙のない高品質なクルマ作りで知られる、イギリスの高級スポーツカーメーカーです。
 
 また、映画「007」シリーズで主人公が使用する「ボンドカー」にも同社のモデルが数多く採用されており、さらにル・マンやF1など様々なモータースポーツにおいて活躍しているイメージを持つ人もいるでしょう。

【画像】豪華内装が凄い! 小さすぎる高級車「シグネット」を画像で見る(32枚)

 そんなイギリスの上流階級オーラが漂うアストンマーティンですが、意外なことに「コンパクトカー」を販売していた過去がありました。

 そのクルマが、アストンマーティン「シグネット」。2011年から2013年というわずか3年間のみ生産・販売された、極めて小さいコンパクトカーです。

 あくまでも都市内を移動するためのコミューターとして開発されたシグネットのボディサイズは、全長3078mm×全幅1680mm×全高1500mm。

 一般的な軽自動車の全長が3395mmであることを考慮すると、シグネットは軽自動車より約30cmも短い車体となっています。

 この小さなボディに最大4人が乗車可能という驚きのパッケージングを実現したシグネットは、その短さゆえに若干“ずんぐり”としたシルエットではあるものの、アストンマーティンらしい個性的なディテールが施され、伝統のブランド名に相応しい高い高級感を備えていました。

 クーペタイプを基本とする他のアストンマーティン車とは、前方から見た際の縦横比が大きく異なるシグネットですが、フロントマスクは同社のモデルに共通する「翼」モチーフのフロントグリルを備えており、またボンネットにも力強いダクトが2箇所取り付けられたことで、どこから見てもまさにアストンマーティンだと言える立派な存在感を放ちます。

 そんなシグネットは、実は完全オリジナルで開発されたクルマというわけではなく、車体の基本となったベースモデルが存在。

 それが、2008年にトヨタから発売された「iQ」です。

 軽自動車より短い車体にしっかりとした実用性を備えたトヨタ渾身の一台であるiQを見たアストンマーティンが、トヨタに車体やパーツの供給を打診。アストンマーティンによって超豪華仕様に仕立て上げられたモデルがシグネットということになります。

 そのため、シグネットに搭載される1.3リッター直列4気筒エンジンや6速MTのトランスミッションはiQと同一のものが採用されていますが、ただ見た目を変えたというモデルではなく遮音材が各部に追加され、さらにエンジンやトランスミッションのマウントを専用設計とすることで静粛性が大幅に高められています。

 また、あくまでもOEM車ではなく生産もしっかりアストンマーティンの本社ゲイドンで行われ、まさに真のアストンマーティンとなるべく設計・生産されたといいます。

 そしてシグネットのインテリアはエクステリア以上にiQとの差別化が顕著に見られるポイント。ダッシュボードやインパネ、シートの形状もオリジナルのデザインが与えられ、それらは職人による手縫いされた本革素材によって上質に包み込まれています。

 さらに外装色と内装色のコーディネートは、オーナーの希望によって自由に組み合わせることが可能でした。

※ ※ ※

 そんなシグネットですが、前述したように2013年に販売を終了。

 約3年間のみでラインナップから消滅した理由について、当時の海外の報道では、販売不振に原因があると報じており、アストンマーティンの想定した目標台数の約1%しか販売されず、最終的にシグネットは総販売台数150台未満という少数で生産を終えたということです。

 トヨタ車をベースにしたコンパクトカーでありながら、新車価格が475万円から490万円(日本販売時の税込価格)と、当時としては高額に設定されていたことも販売不振の要因だったのかもしれません。

 そのようなかたちで姿を消したシグネットでしたが、現在ではその希少性の高さからプレミアが付き、中古車市場では新車時を上回る金額で流通しています。

 シグネットは、アストンマーティンの誇る「クラフトマンシップの真骨頂」を最も身近に体感できるコンパクトカーだったことは間違いないでしょう。

こんな記事も読まれています

オコンがカナダGP欠場のうわさを否定。ガスリーとのインシデントに対するオンライン上の中傷を批判
オコンがカナダGP欠場のうわさを否定。ガスリーとのインシデントに対するオンライン上の中傷を批判
AUTOSPORT web
ホンダ「新型スポーティコンパクト」登場へ まさかの「次期シティターボ」!? 丸目“旧車デザイン”で期待の「斬新モデル」 26年に投入なるか
ホンダ「新型スポーティコンパクト」登場へ まさかの「次期シティターボ」!? 丸目“旧車デザイン”で期待の「斬新モデル」 26年に投入なるか
くるまのニュース
【MotoGP】マルケスの来季をめぐり揺れるライダー市場。本人は「グレシーニ契約時からこれを期待していた」と余裕見せる
【MotoGP】マルケスの来季をめぐり揺れるライダー市場。本人は「グレシーニ契約時からこれを期待していた」と余裕見せる
motorsport.com 日本版
小さなランクル登場へ!! [ランクルFJ]は伝統のラダーフレーム採用! 約350万円で2024年末登場か!?
小さなランクル登場へ!! [ランクルFJ]は伝統のラダーフレーム採用! 約350万円で2024年末登場か!?
ベストカーWeb
自転車も違反によって「講習会」の受講命令が下る! バックレると「罰金」だった!!
自転車も違反によって「講習会」の受講命令が下る! バックレると「罰金」だった!!
WEB CARTOP
スーパーGT第2戦富士、その舞台裏で起きていた車検違反の協議。お咎め無しの裁定に坂東代表が私見「規則の解釈に関しては話をすべきだが……」
スーパーGT第2戦富士、その舞台裏で起きていた車検違反の協議。お咎め無しの裁定に坂東代表が私見「規則の解釈に関しては話をすべきだが……」
motorsport.com 日本版
【クルマら部】クルマ愛クイズ!今回は「トヨタ・ヴィッツ」から全4問!
【クルマら部】クルマ愛クイズ!今回は「トヨタ・ヴィッツ」から全4問!
レスポンス
ピレリ、フェラーリとポール・リカールで2日間のタイヤテストを完了。2025年用コンパウンドや新ウエットタイヤを評価
ピレリ、フェラーリとポール・リカールで2日間のタイヤテストを完了。2025年用コンパウンドや新ウエットタイヤを評価
motorsport.com 日本版
 スバル[BRZ]の一部改良モデルが生産終了! 間もなく毎年恒例の年次改良を発表か?
 スバル[BRZ]の一部改良モデルが生産終了! 間もなく毎年恒例の年次改良を発表か?
ベストカーWeb
ヤマハ、カタルーニャGPに続き新エアロで走行。リンス、プラクティス2番手の要因は/第7戦イタリアGP
ヤマハ、カタルーニャGPに続き新エアロで走行。リンス、プラクティス2番手の要因は/第7戦イタリアGP
AUTOSPORT web
「紀伊半島ぐるり高速」の最南端でトンネル貫通! 未開通区間でも工事着々
「紀伊半島ぐるり高速」の最南端でトンネル貫通! 未開通区間でも工事着々
乗りものニュース
クルマの「左寄せ」って危なくないですか? ギリギリで“接触”する危険もあるのではないでしょうか。 教習所で教わる「キープレフト」はどのような運転をすれば良いのでしょうか?
クルマの「左寄せ」って危なくないですか? ギリギリで“接触”する危険もあるのではないでしょうか。 教習所で教わる「キープレフト」はどのような運転をすれば良いのでしょうか?
くるまのニュース
カモフラ柄の斬新なフェラーリは“破天荒な御曹司“の特注品! オークションに登場した「特別な跳ね馬」の気になる落札価格とは?
カモフラ柄の斬新なフェラーリは“破天荒な御曹司“の特注品! オークションに登場した「特別な跳ね馬」の気になる落札価格とは?
VAGUE
今こそ言いたい……「炭水化物、多すぎない!?」 MotoGPスペインGPへの道中で浮上した機内食のナゾ
今こそ言いたい……「炭水化物、多すぎない!?」 MotoGPスペインGPへの道中で浮上した機内食のナゾ
バイクのニュース
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第8回】フェラーリのブランディング戦略
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第8回】フェラーリのブランディング戦略
AUTOCAR JAPAN
【MotoGP】マルク・マルケス、スタートさえ改善できれば優勝も近いと自信。イタリアファンからのブーイング減実感「ドゥカティに乗っているのが助けになった」
【MotoGP】マルク・マルケス、スタートさえ改善できれば優勝も近いと自信。イタリアファンからのブーイング減実感「ドゥカティに乗っているのが助けになった」
motorsport.com 日本版
話題沸騰! 旧車オーナー注目の「電動クーラー」は19万8000円から! 非力なコンパクトカーやマイナー車種にも装着できます
話題沸騰! 旧車オーナー注目の「電動クーラー」は19万8000円から! 非力なコンパクトカーやマイナー車種にも装着できます
Auto Messe Web
普通のポルシェじゃ物足りない? 「シンガー」がレストアした過激な911が最高すぎる!
普通のポルシェじゃ物足りない? 「シンガー」がレストアした過激な911が最高すぎる!
くるくら

みんなのコメント

14件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

475.0490.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

848.0848.0万円

中古車を検索
シグネットの車買取相場を調べる

アストンマーティン シグネットの中古車

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

475.0490.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

848.0848.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村