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約7億7000万円で落札されたブガッティ「シロン スーパースポーツ300+」の決め手は「走行距離408キロ」でした

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約7億7000万円で落札されたブガッティ「シロン スーパースポーツ300+」の決め手は「走行距離408キロ」でした

ブガッティ最後のガソリンエンジンのハイパーカー

2024年1月25日、ボナムスがアメリカ・アリゾナで開催したオークションにおいてブガッティ「シロン スーパースポーツ300+」が出品されました。出品車は、9番目に製作されたモデルで、ブガッティのファクトリーで約400kmのテスト走行が行われたのち、アメリカに輸出。現在の走行距離は408kmとローマイレージを維持しています。

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最高時速約487.6km/hを達成した究極のロードカー

ブガッティ「シロン スーパースポーツ300+」。それはブガッティ史上最速のハイパースポーツカーであり、自動車に対するエンジニアリングの情熱、技術的な専門知識、そしてブガッティというブランドが常に掲げてきた「パフォーマンスへのあくなき追求の真価」を実現したモデルだ。

スーパースポーツ300+という、いかにも挑戦的で、また魅惑的なネーミングを掲げるこのモデルは、最高速で300マイル(約480km/h)を達成することを目標に、シロンを特別に改造して製作された一連のモデルに属する。

ブガッティは前作の「ヴェイロン」において「スーパースポーツ」で431.972km/hの最高速記録を2010年に樹立しているが、今回のシロンでは「トール」と呼ばれる8LのW型16気筒+4ターボエンジンの最高出力をさらに100ps向上させ1600psに強化。さらにカーボンファイバー製のボディは10cm近く延長され、専用のロワディフューザーに見られるような、より優秀なエアロダイナミクスを得るためのリニューアルが施された。ブガッティによればその結果、ドラッグによる最高速の低下は約40%低減され、その数字は約40マイル(約64km/h)アップすることが計算上では確認されたという。

マクラーレン「F1」で384.1km/h、「ヴェイロン スーパースポーツ」では429.92km/hという記録を樹立した経験を持つ、アンディ・ウォレス率いるチームに委ねられたシロン スーパースポーツ300+は、ドイツのエハラ・レッセンのテストコースで2019年9月2日、ついに最高速テストに挑むことになった。ウォレスとクルーはその最終日までオーバー300マイルの記録に向けてプッシュし続け、見事に304.777mph(約487.6km/h)を達成。その前人未踏の記録をドイツのTÜV当局に登録したのである。

この驚異的な記録は、前でも触れているとおりスタンダードなシロンを改造したプリ・プロダクション・バージョンによって達成されたもので、ブガッティはその数カ月後、30台のシロン スーパースポーツ300+を限定販売した。

今回RMサザビーズのアリゾナ・スコッツデール・オークションに出品されたスーパースポーツ300+は、その中で9番目に製作されたモデルで、ブガッティのファクトリーで250マイル(約400km)のテスト走行が行われた後、アメリカに輸出され、現在の走行距離は255マイル(約408km)とほとんど走行の履歴はない。目を見張るほどに美しく、そして世界で最高のパフォーマンスを誇るハイパーカーである。

ブガッティのファクトリーから生み出される純粋なガソリンエンジンのハイパーカーの最後を飾るこのモデルをアメリカで購入できる最後のチャンスが、このスコッツデール・オークションだったのだ。

その存在をアメリカのブガッティ・ファン、そしてハイパーカーのコレクターが見逃すわけはなかった。オークションは最終的に517万5000ドル(邦貨換算約7億7035万円)の値がつくまで続き、見事に新しいオーナーのもとへと届けられることになった。

2022年に生産が終了するまでに、ブガッティは500台のシロンを製作したが、その中でオリジナル・バージョンはわずか100台にすぎなかったという。まさにハイエンド・ハイパーカーのオートクチュール。はたしてシロンに続くブガッティの新作は、どのようなモデルとなるのだろうか。

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みんなのコメント

5件
  • yrv********
    この購入者も、きっと低走行を維持して次への投資に繋げてゆくのだろう。

    車趣味としてなんだか嫌だなぁ、価値が落ちてもガンガン走って壊れても直して、その車と過ごした時間や経験を、人生の価値として欲しい。
  • コンバット越前
    次の◯◯ショックがくれば真っ先に売られる
    1億円ぐらいじゃね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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