低迷続くホンダ勢、光明を見出したい
前戦ポルトガルGPではリアの不安定感に苦しみ、中上貴晶選手(イデミツ・ホンダLCR)はウイークを通して厳しい戦いを強いられました。それは中上選手ばかりではなく、ホンダのMotoGPライダーが抱えていた問題でした。2024年シーズン序盤の現在も、ホンダは低迷を続けています。
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第3戦アメリカズGPもまた、ホンダにとって、そして中上選手にとって苦しい週末となりました。予選では、全22グリッド中、19番手から22番手をホンダライダーが占め、中上選手は21番手でした。前戦の予選もまた、19番手から22番手を占めていたのは、ホンダでした。とくに1周のアタックラップで、ホンダが苦しんでいることが窺えます。
フィーリングの改善がないまま迎えた土曜日のスプリントで、中上選手は翌日の決勝レースに向けて「少しでもポジティブな要素を得よう」と考えていました。しかしスタート直後、他者に接触され、アンラッキーな転倒リタイアとなりました。
翌日の決勝レースでは、19番手走行中だった7周目に転倒を喫し、リタイアでレースを終えています。
レース後、中上選手はMotoGP.comのインタビューに答え、「非常に厳しいウイークになってしまいました」と声を落としました。
「スタートこそうまくいって順位を上げられたのですが、序盤から全く周りとのペースも違っていて、抜かれる一方でした。最終的には最終コーナー手前でフロントが切れ込んで転倒しました。転倒の数周前からフロントが切れ込むような傾向があって、攻められないというか、バイクとの情報共有ができていないような状況だったんです。ほんっとうに、厳しいウイークとなってしまいました」
中上選手は「バイクのバランスがすごく厳しいレベル」とも言います。中上選手は転倒が少ないライダーですが、今回の転倒はバイクの状態として「攻められない」がゆえのことだったようです。
決勝レースのホンダ勢としては、ファクトリーチームのジョアン・ミル選手が転倒リタイア、中上選手のチームメイトであるヨハン・ザルコ選手はマシントラブルによりピットイン、リタイアで、ルカ・マリーニ選手だけが16位で完走しました。
第4戦スペインGPは4月26日から28日に、スペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行なわれます。アメリカ大陸からヨーロッパに移動して、このスペインGPから9月上旬まで、グランプリはヨーロッパ各国で行なわれます。ホンダはいつ、光明を見出すことができるでしょうか。
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