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【7年ぶり全面刷新】メルセデス・ベンツ新型Cクラス 価格/サイズ/内装を解説 ワゴンも発売へ

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【7年ぶり全面刷新】メルセデス・ベンツ新型Cクラス 価格/サイズ/内装を解説 ワゴンも発売へ

はじめに Cクラスがフルモデルチェンジ

text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

【画像】新型Cクラス/ワゴン/開発中のカブリオレ【じっくり見る】 全150枚

一部車種に仕様変更があったため、情報を更新しました。(2021年8月6日)

6月29日。メルセデス・ベンツ日本法人は、フルモデルチェンジしたCクラス・セダン、およびステーションワゴンを発表した。

はじめに日本導入されるのは「C 200」「C 220 d」という2モデルで、各仕様の先行予約を8月下旬以降に開始する予定だ。

Cクラスは、メルセデス・ベンツのDセグメント モデルだ。1982年に登場した「190クラス」が、そのルーツにあたる。

それまではBMW 3シリーズの独擅場だったプレミアムDセグメントの市場に、メルセデス・ベンツが初めて送り出した小型車(メルセデスとしては)として大いに人気を集めた。

のちに当時のアウディ80、それに続くアウディA4が登場。プレミアムDセグメントは、今もこの3ブランドを中心に動いている。

さて、その190シリーズだが1993年のフルモデルチェンジで「Cクラス」となり、ステーションワゴンやクーペなどバリエーションを拡大して現在に至る。
2014年から販売されている現行型Cクラスは、セダンとステーションワゴンを合わせて、日本で累計10万台以上を販売しており、2015~19年は年間のセグメント・ナンバーワンを達成している。

新型Cクラスは、Cクラスとしては5代目、190クラスから数えれば6代目にあたる。

あらゆる面において常にセグメントのベンチマークとされているCクラス、その最新モデルの概要を紹介していこう。

新型Cクラス 外観

新型Cクラスの欧州仕様のボディサイズは、全長4751×全幅1820×全高1438mm。現行型より全幅の拡大は10mmに抑えながら、全長は65mm伸ばされて、伸びやかなシルエットとなった(欧州参考値)。

静止していても疾走しているように見えるダイナミックなプロポーションは、短いフロントオーバーハングと長いホイールベースの組み合わせによるもの。

パワードームを備えるスポーティなボンネットも、前へと進もうとする衝動を感じさせる。また、フロントウインドウとキャビンを大きく後方に配置して、Cクラスの伝統とスポーティさを表現。

サイドウインドウ下端に近いショルダー部には、フロントからリアまでを貫く、「キャットウォークライン」と呼ばれるキャラクターラインを一本通した。これにより、車高を低くスマートに見せている。

ヘッドライトは新型Sクラス譲りの上下方向に薄く、エッジの効いたデザイン。緩やかな多角形のラジエターグリルの中央には、スポーティな印象のスリーポインテッドスターが採用された。

リアエンドでは、新型Sクラス譲りの三角形で横に長い、二分割型のリアコンビネーションランプを採用。ランプ内部の精密な構造も、高い品質がディテールまで行きわたっていることを示している。

空力性能も追求されており、Cd値はセダンが最小で0.24、ステーションワゴンが0.27(いずれも欧州参考値)という高水準のエアロダイナミクスを実現し、省燃費性能も追求されている。

新型Cクラス 内装

インテリア・デザインもエクステリア同様、新型Sクラスの要素を取り入れながら、Cクラスらしいスポーティさを加えている。

ダッシュボードは上下2つに分かれており、上部は翼のような形状に航空機エンジンのナセルを想わせる横長の新しい角型エアアウトレットを配置して、スポーティさを演出。

下部には大きなインテリアトリムがあしらわれ、センターコンソールからダッシュボードへと途切れなく続く。

ダッシュボードと縦型の11.9インチのメディアディスプレイは、ドライバー側に6°傾けている。運転席前の12.3インチ大型コクピットディスプレイはダッシュボード上部とインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見えるデザインとした。2枚のディスプレイは、どちらも表示のカスタマイズが可能だ。

ステアリングもメルセデスの最新世代のものを採用し、ナビゲーションや安全運転支援システムなどの各種設定を手元で完結できる。

AMGラインを選択すると、左右/中央それぞれのスポークがツインスポーク形状のスポーティなステアリングが装着される。

サイズアップに伴い、ホイールベースは現行型より25mmされたことで、後席のレッグルームは21mm、ヘッドルームも13mm(いずれも欧州参考値)拡大され、後席の居住性は向上している。

新型Cクラス パワートレイン

新型Cクラスでは、マイルドハイブリッドのISGとプラグインハイブリッドの採用で、全モデルが電動化されている。

「C 200」「C 200 4マティック」は、エンジン単体で204ps/30.6kg-mを発生する新型の1.5L 直4ガソリンターボを搭載。

「C 220 d」は、エンジン単体で200ps/44.9kg-mを発生する2.0L直4ディーゼルターボを選んだ。

いずれもエンジンとミッションの間に配置されるマイルドハイブリッドシステムのISGによって、短時間ながら、最大で20ps/20.4kg-mのブーストが可能。

現行型の「C 200」よりもエンジン、モーターともに強力で、現行型のBSGマイルドハイブリッドシステムより効率的で瞬間的なブーストが可能となった。このシステムにより、回生ブレーキ/コースティングなどで燃費の低減に寄与するのはもちろんのこと、変速ショック/再始動時の振動の低減なども図られ、強力かつ洗練された乗り味を実現している。

「C 220 d」は、クリーンディーゼルとISGを組み合わせたモデルで、高トルク&省燃費のエンジンに、電気による緻密なサポートが加わった。

2022年内の日本導入が予定されている「C 350 e」は、204ps/32.6kg-mを発生する新型2.0Lの直4ガソリンターボに、最大129ps/44.9kg-mを発生する電気モーターを組み合わせたPHEV車。

内部に冷却システムを備えた25.4kWhのリチウムイオンバッテリーを採用し、回生ブレーキによるエネルギー回収能力を高め、電気のみで100kmの走行が可能だ。日常生活の近距離では、EVのように電気のみでの走行を主とし、遠距離ドライブではエンジンと併用することで、充電状況を気にすることなく使用できる。

新型Cクラス ADAS

メルセデスの自動運転開発の次のステップとなる技術は、一般道での安全運転支援に加え、高速道路での支援機能によりドライバーの負担を大きく軽減するシステムだ。

新型Cクラスでは、新型Sクラスから搭載されている安全運転支援システム「インテリジェントドライブ」を採用。

ハードウエアには、フロントの長距離&マルチモードレーダー、リアコーナーレーダー、ステレオマルチパーパスカメラ、360°カメラ、超音波センサーが採用されている。

新機能としては、「アクティブステアリングアシスト」に必要な車線認識のために、従来のステレオマルチパーパスカメラだけでなく360°カメラシステムも使用。対応が可能なカーブが増えたり、高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持できるようになった。

警告・緊急自動ブレーキ機能を含む「アクティブブレーキアシスト」は、交差点/曲がり角での右左折の際に、対向、飛び出し、巻き込みなどにより、クルマ・自転車・歩行者と衝突する危険がある場合、警告・自動ブレーキが作動するように。

また、車両前方にいる横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知すると、システムが正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシストする「緊急回避補助システム」は、自車と同一方向/反対方向に進む歩行者・自転車を含む車両も検知できる。

車両の斜め後ろの死角に車両・自転車がいることを警告し、車速が30km/h以上で走行中に側面衝突の危険がある時に危険回避をサポートする「アクティブブラインドスポットアシスト」は、停車時にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能を採用した。

また、従来と同様の機能であっても、対応速度域が広くなるなどの改良が加えられている。

新型Cクラス 装備

安全装備以外でも、新型CクラスにはプレミアムDセグメントのベンチマークにふさわしい装備が充実している。

対話型インフォテインメントシステム「MBUX」は熟成が進み、音声認識だけでなくスクリーンやステアリングのボタンなどでも操作が可能に。

また、日本で販売されるDセグメント乗用車で初のAR(拡張現実)ナビを採用。車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、進むべき道路に矢印を表示する。

ドライバーの指紋や声といった生体認証/PINコードによる認証も可能に。シート、ステアリング、サイドミラーのポジションやコクピットディスプレイの表示スタイル、ペアリングした携帯情報端末、ナビのお気に入り設定などを統合して読み込むことができるのだ。

DIGITALライトと呼ばれるヘッドライトは、片側130万個の微少な鏡により光を屈折させることで照射方向を定めるモジュールを備えている。きわめて正確な配光が可能となり、ハイビームアシストが対向車・道路標識に光が当たらないように調整する際の精度が、従来に比べて大きく高まり、フォグライトモード、ハイウェイライト、シティライトなどの照明が最大限効果的なものとなった。

さらに、歴代のCクラスは小回り性能にも定評があったが、後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を採用して、その美点をさらに進化。車速が約60km/h以下では、後輪を前輪とは逆方向に最大2.5°傾け(逆位相)、日常の走行シーンや、駐車する際には回転半径を小さくする。

約60km/hを超えると、今度は前・後輪を同じ方向に最大2.5°操舵(同位相)することで、走行安定性を大きく高める。

新型Cクラス 価格/配車時期

一部車種に仕様変更があったため、情報を更新しました。(2021年8月6日)

新型Cクラスの日本市場向け価格(消費税込み)は、以下のとおり。ステアリング位置は、いずれも右のみとなっている。

前述のように「C 200」「C 220 d」については、8月下旬以降から先行予約を受付ける予定だ。

セダン

C 200アバンギャルド(MP 202201):654万円
C 200アバンギャルド(MP 202202):651万円
C 200 4マティック・アバンギャルド(MP 202202):681万円
C 220 dアバンギャルド(MP 202201):682万円
C 220 dアバンギャルド(MP 202202):679万円
C 350 eアバンギャルド:未定

ステーションワゴン

C 200アバンギャルド(MP 202202):677万円
C 220 dアバンギャルド(MP 202202):705万円

「(MP 202202)」と記載のある仕様は、フットトランクオープナーの設定がない。

なお、配車開始の時期は、セダンの「C 200」「C 220 d」については今年秋ごろ。

「C 200 4マティック」は2022年の第1四半期、「C 350 e」は2022年中ごろ。

ステーションワゴンの「C 200」「C 220 d」については、2022年の第1四半期を予定している。

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