現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なぜ「小さな高級車」支持される? コンパクトカーなのに「クラス超えの豪華内装」採用が増加! 高価格な小型車はどんな人が乗るのか

ここから本文です

なぜ「小さな高級車」支持される? コンパクトカーなのに「クラス超えの豪華内装」採用が増加! 高価格な小型車はどんな人が乗るのか

掲載 46
なぜ「小さな高級車」支持される? コンパクトカーなのに「クラス超えの豪華内装」採用が増加! 高価格な小型車はどんな人が乗るのか

■「小さな高級車」増加中! なぜ支持される?

 近年、コンパクトカーに豪華な内装を誂えるモデルが多くなっています。
 
 かつてコンパクトカーは「ベーシックなモデル」という印象がありましたが、なぜ高級化しているのでしょうか。

まるで国産ポルシェ!? 日産「ノート」4WDが凄すぎる! その実力とは

 日産「ノート」の上級タイプである「ノートオーラ」が想像を超えるヒット作となり、2023年12月下旬にレクサスからデビューした「LBX」は、好調な初期受注が伝えられています。

 その2台に共通するのは“プレミアムなコンパクトカー”ということ。小さな車体サイズとしつつ、内外装の仕立てをよくし、上級装備を搭載してプレミアム性を明確にしているのが、一般的なコンパクトカーとの違いと言えるでしょう。

 しかし、かつてはそういったコンパクトカーはほぼ存在せず、コンパクトながら本革シートを用意し静粛性を高めるなど、プレミアムを訴求した希少な例と言えるマツダ「ベリーサ」なども大きなヒットとはなりませんでした。

 ノートオーラやLBXのヒットから導き出せるのは、ここへきて時代が変化しているということ。果たして、昨今の“小さな高級車”のニーズの広がりは、どんな背景があるのでしょうか。

 実は、理由ははっきりしています。それはダウンサイザーの増加です。

 ダウンサイザーとは、買い替えの際にそれまでよりも小さな車体のクルマを購入する人たちのこと。サイズを“ダウン”するのでダウンサイザーというわけです。

 中心的な年齢層は、子育てが終わった人たちです。車体が大きなミニバンやSUVなどに乗っていたけれど、子供が手を離れて一緒に出掛けることもなくなり、広い室内やラゲッジスペースが必要なくなったことを受けてコンパクトカーに乗り換えるユーザーです。

 また、年配になり、大きなクルマは運転がわずらわしいから小さなクルマに乗り換えたいという人もいるでしょう。そういった例も典型的なダウンサイザーと言えます。

 彼らの考えにあるのは、小さいクルマといっても価格の安さを求めるのではなく、あくまで車体サイズだけを小さくしたいという事です。

 それまで高額なクルマに乗っていたことから「小さな車体とはいえ、快適装備が貧弱になったり内装の質感が低くなるのは受け入れられない」というわけです。

 コンパクトカーだからと言って安さを求めるのではなく、小さなクルマでも内容が伴っていればお金を出すことに納得する、という金銭感覚を持っているのは言うまでもありません。

 そういったニーズと合致するのが、小さな高級車というわけです。

 たとえばそれまで日産「セレナ」に乗っていたら、ノートオーラはダウンサイジングにピッタリの立ち位置。

 トヨタ「アルファード」に乗っていた人やレクサスのSUVに乗っていた人にとっては、LBXがちょうどいい存在というわけです。

 小さな高級車は、大型車から乗り換えても所有欲を満たしてくれる存在といえるでしょう。

■クルマの「サイズ肥大化」も理由?

 そして、小さな高級車のもうひとつのニーズは、ダウンサイザーではないけれど、そもそも大きなクルマは必要ないという需要です。

 昨今、都市生活ながらクルマは必要というファミリーが少なくないようで、特に子供が1人といった家族構成ではその傾向が強まっているようです。

 昨今の若い世代は、身の丈に合ったモノ選びを得意とする人が増えていますが、効率を重視する彼らは、必要以上に大きなクルマを欲しがらず、コンパクトカーが“ちょうどいい”と考えている傾向にあるようです。

 そんな人たちが「小さい車体で、だけど人生を豊かにしてくれるクルマ」と考えたとき、小さな高級車はジャストマッチというわけです。

 実はいま、コンパクトカーのニーズは二極化しています。

「シンプルでいいからとにかく安く」という人がトヨタ「パッソ」(すでに生産終了)など、良品廉価のコンパクトカーを選ぶ一方で、同じトヨタでも「ヤリスクロス」などは購入者の半分以上が価格抑えめのガソリン車ではなく、高価なハイブリッドモデルを選ぶという流れが見られます。

 ホンダ「フィット」もハイブリッドモデルが販売の大部分を占めるなど、コンパクトカーを選びつつも安い仕様は買わない、つまり「安さを求めてコンパクトカーを選んでいるわけではない」という層が増えているのです。

 日産が現行ノートの全車ハイブリッド化に踏み切った背景のひとつも、そんなニーズの変化を受けてといっていいでしょう。

 果たしてこの流れは今後も続くことになるのでしょうか。

 しばらくはダウンサイザーが多くいるので、この傾向は今以上に伸びていくでしょう。

 そのうえで、効率重視で身の丈に合った車体サイズを選ぶ傾向は、ますます拡大すると思われます。その結果として、小さな高級車の市場は拡大が続くことになりそうです。

 これはある意味、フルモデルチェンジのたびに車体サイズが拡大してきたことへの反動と言えるのかもしれません。

こんな記事も読まれています

全長3.5m! 丸目レトロ顔の「小さな高級車」販売17年の歴史に幕!“軽自動車”並みのサイズでも「支持された理由」とは?
全長3.5m! 丸目レトロ顔の「小さな高級車」販売17年の歴史に幕!“軽自動車”並みのサイズでも「支持された理由」とは?
くるまのニュース
そろそろ“フルモデルチェンジ”!? 17年モノ「ミニバン」に10年モノ「セダン」も!? ロングライフな「国産車」それぞれが愛される理由とは
そろそろ“フルモデルチェンジ”!? 17年モノ「ミニバン」に10年モノ「セダン」も!? ロングライフな「国産車」それぞれが愛される理由とは
くるまのニュース
トヨタの高級ミニバン「アルファード」なぜガソリン車のほうが売れてる? ハイブリッド優勢のモデルが多いなか“例外”となったワケ
トヨタの高級ミニバン「アルファード」なぜガソリン車のほうが売れてる? ハイブリッド優勢のモデルが多いなか“例外”となったワケ
くるまのニュース
ホンダ「フリード」なぜ売れている? 「8年ぶり全面刷新」“新型”に期待も「現行モデル」が大健闘! ホンダ主力ミニバンは何が人気なのか
ホンダ「フリード」なぜ売れている? 「8年ぶり全面刷新」“新型”に期待も「現行モデル」が大健闘! ホンダ主力ミニバンは何が人気なのか
くるまのニュース
スバル「新型レイバック」がスゴい! 新たな“都会派SUV”はタフ×上質デザインなのに割安!? 新SUVの魅力とは
スバル「新型レイバック」がスゴい! 新たな“都会派SUV”はタフ×上質デザインなのに割安!? 新SUVの魅力とは
くるまのニュース
マツダの「和製オープンカー」登場9年目でもなぜ人気? 最後の純ガソリン車か!?「ロードスター」の魅力とは?
マツダの「和製オープンカー」登場9年目でもなぜ人気? 最後の純ガソリン車か!?「ロードスター」の魅力とは?
くるまのニュース
ホンダ新型「“ミニ”ステップワゴン」初公開!? 大人気「コンパクトミニバン」8年ぶり全面刷新! フリード&ステップワゴン“共通性”持った理由とは
ホンダ新型「“ミニ”ステップワゴン」初公開!? 大人気「コンパクトミニバン」8年ぶり全面刷新! フリード&ステップワゴン“共通性”持った理由とは
くるまのニュース
ホンダの「元祖3列ミニバン」に好評価! どこか懐かしい「カクカクデザイン」は女性ウケ抜群!? リアルな「オーナーの声」を聞いてみた
ホンダの「元祖3列ミニバン」に好評価! どこか懐かしい「カクカクデザイン」は女性ウケ抜群!? リアルな「オーナーの声」を聞いてみた
くるまのニュース
マツダ新型「“小さな”高級車」はどうなる? まさかの「トヨタOEM」化も!? 次期「マツダ2」にモデルチェンジはあるのか
マツダ新型「“小さな”高級車」はどうなる? まさかの「トヨタOEM」化も!? 次期「マツダ2」にモデルチェンジはあるのか
くるまのニュース
トヨタが新型「シエンタ」発表! 約199万円からの“小型ミニバン”なぜ人気? どんな人が買う? 発売直後の反響は
トヨタが新型「シエンタ」発表! 約199万円からの“小型ミニバン”なぜ人気? どんな人が買う? 発売直後の反響は
くるまのニュース
ホンダが新型「小型”ミニバン”」初公開! “対抗馬”トヨタ「シエンタ」が持つ「新フリード」にはない“強み”とは
ホンダが新型「小型”ミニバン”」初公開! “対抗馬”トヨタ「シエンタ」が持つ「新フリード」にはない“強み”とは
くるまのニュース
ホンダ「新型コンパクトミニバン」登場! 8年ぶり全面刷新ですでに「注文殺到」か カクカクデザインד上質内装”の新型「フリード」 販売店の反響は?
ホンダ「新型コンパクトミニバン」登場! 8年ぶり全面刷新ですでに「注文殺到」か カクカクデザインד上質内装”の新型「フリード」 販売店の反響は?
くるまのニュース
スズキの本格SUV「ジムニー」なぜ“軽”より“小型車”が人気急上昇? 「ジムニーシエラ」選ぶ人が激増したワケとは?
スズキの本格SUV「ジムニー」なぜ“軽”より“小型車”が人気急上昇? 「ジムニーシエラ」選ぶ人が激増したワケとは?
くるまのニュース
シエンタ大ヒットのヒントはファンカーゴにあった!! 2列グレード「ファンベース」は令和のミニバンの答えが詰まっていた!!
シエンタ大ヒットのヒントはファンカーゴにあった!! 2列グレード「ファンベース」は令和のミニバンの答えが詰まっていた!!
ベストカーWeb
トヨタ新型「ランクル250」が発売! 15年ぶりに全面刷新で原点回帰!販売店の反響は?
トヨタ新型「ランクル250」が発売! 15年ぶりに全面刷新で原点回帰!販売店の反響は?
くるまのニュース
発売1年で約7万台! ホンダの新型「シビックSUV」高級感&爽快な走りが人気に!「ZR-V」納期短縮ですぐ手に入る!?
発売1年で約7万台! ホンダの新型「シビックSUV」高級感&爽快な走りが人気に!「ZR-V」納期短縮ですぐ手に入る!?
くるまのニュース
スズキ新型「軽SUV」まもなく登場!? めちゃオシャな「謎のタフ仕様」は次期型「スペーシアギア」か! 新型「“アウトドア系”スペーシア」とは
スズキ新型「軽SUV」まもなく登場!? めちゃオシャな「謎のタフ仕様」は次期型「スペーシアギア」か! 新型「“アウトドア系”スペーシア」とは
くるまのニュース
日産の爆売れ「軽EV」“オシャ”な2トーンカラー新設定! &使い勝手もアップした新「サクラ」253万円から
日産の爆売れ「軽EV」“オシャ”な2トーンカラー新設定! &使い勝手もアップした新「サクラ」253万円から
くるまのニュース

みんなのコメント

46件
  • k_y********
    自分で運転している時は乗っている車は見えない。車は外観でなく運転している時の心地よさで選びたい。で日本の道路事情に合ったコンパクトカー。
    多少高くても買いたいと思うシニアは多いと思う。
  • kou********
    欧州車もプラパーツだらけだけどね。
    その見栄えがどうかってだけですよ。
    それは整備をしていれば良く分かります。
    日本人は欧州車に憧れがあるようですが、日本車の方がコスパは高い場合が多いです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村